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横浜流星主演NHK大河ドラマ「べらぼう」こんや開幕 喜多川歌麿、写楽らを育てた主人公“蔦屋重三郎”とは?

オトナンサー / 2025年1月5日 12時10分

NHK大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」で蔦屋重三郎を演じる横浜流星さん(2019年7月、時事)

 俳優の横浜流星さんが主演を務める、新たなNHK大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」が1月5日から放送されます。同作は、“江戸のメディア王”とも呼ばれている蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)が主人公で、当時のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いてきた人物を描きます……。そこで、重三郎について紹介したいと思います。

■生まれ育った吉原をたくみに“ブランディング”

 ドラマは、庶民の文化が開花し、印刷が普及して出版が盛んに行われた18世紀半ばの江戸・吉原が舞台。重三郎は1750年に吉原で産声を上げました。現代の台東区に所在する吉原は遊郭(ゆうかく)、つまり遊女たちが多く行き交う風俗街で、彼は子どもの頃から遊女たちと顔見知りだったといわれています。

 吉原に通じていた重三郎は23歳にして書店をこの地に開き、吉原遊郭のタウンガイド「吉原細見」を売り出します。同書には妓楼(ぎろう)に所属する遊女の情報、茶屋や吉原の芸者たちの金額などを記載。付属していた地図が見やすく好評にもなったということです。

 重三郎は浮世絵師の山東京伝らと一緒に、吉原を舞台にした大人向けの絵本も刊行しました。これらの絵本の制作には美人画や役者絵などで知られる勝川春章も関わっています。絵本では吉原が美しく表現されており、多くの人たちがこの地に憧れや興味を抱くきっかけになったようです。

 吉原は、遊女たちの厳しい暮らしは見落とされ、キラキラとしたイメージが先行していましたが、こうしたイメージを作るのに、重三郎は大きく貢献したといえます。

■「浮世絵師」喜多川歌麿、葛飾北斎を育てる

 江戸時代、庶民は数々の娯楽に囲まれていました。この時代になると、庶民の間でも旅行が流行し、休憩所が各所にでき、土産文化も生まれました。家族や知人への土産に浮世絵を購入する人も多くいたといわれています。私たちが旅先でポストカードを購入する感覚に似ているのかもしれません。また、江戸っ子たちの間でも“推し活”がはやっており、推しがいる人も多くいました。歌舞伎鑑賞のときに好きな歌舞伎役者の浮世絵を購入する人、応援する力士の浮世絵を大切にコレクションする人もいたといわれています。

 浮世絵師の存在は当時のポップカルチャーを語る上で欠かせません。彼らは重三郎のような版元から仕事の依頼を受け、浮世絵を描いていました。版元は絵師から一枚の絵を買い切るのが一般的で、多く増刷されても絵師の手取りは変わらなかったといわれています。

 重三郎は版元の中でも先駆的な働きをしていました。彼は作家への原稿料の支払いを一足早く始めたり、作家の強み、個性も見極めて、それらを生かせる仕事を生み出したりしました。

 そして、喜多川歌麿や葛飾北斎といった浮世絵師の才能を開花させたことでも知られています。歌麿は当初、画力が認められていたものの、重三郎に出会うまでは高く評価されていませんでした。重三郎は歌麿を恋女房と一緒に店舗兼自宅に住まわせ、才能を発揮できるようにサポートしました。また、重三郎は、“謎の絵師”ともいわれている「東洲斎写楽」もプロデュースしたといわれています。

 横浜さんといえば、連続ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)でピンクヘアーの“ユリユリ”で脚光を浴び、「あなたの番です」シリーズ(日本テレビ系)などの話題作にも出演。数々の映画やドラマなどに出演し、賞も受賞するなど着実に演技を磨いてきた俳優の一人。脚本は、「JIN -仁-」シリーズ(TBS系)や、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、「大奥」などを手掛けてきた森下佳子さんが担当します。「べらぼう」がどのように開花するのか、期待が高まります。

西田梨紗

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