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毛量を減らしたいときに「すいて」とオーダー 実はかえって髪が膨らむことも 現役美容師に聞く“注意点”

オトナンサー / 2025年1月17日 20時50分

美容師に「髪をすいてください」とお願いしてもOK?

 美容室になかなか行く暇がなく、通常時よりも髪の毛の量が多くなった経験はありませんか。毛量が多い状態で美容室に行く人の中には、美容師に「髪をすいてください」とお願いする人がいるようですが、このようなオーダーは問題ないのでしょうか。髪をすくメリット、デメリットについて、美容院「Grace Avenue」(東京都港区)サロンマネジャーで美容師の原木佳祐さんに教えていただきました。

■「多毛で癖毛」の人は髪が膨らみやすい

Q.そもそも、「髪をすく」とはどのような施術なのでしょうか。使用するはさみの種類も含めて、教えてください。

原木さん「まだはさみでの施術が主流ではなかった江戸時代、元々、くしで髪をとかしてボリュームを抑えたり、整えたりすることを『髪をすく』と言いました。はさみを使うようになった現代でも『髪をすく』は『軽くする』という意味合いで使われています。もちろん正しく行えば、軽くなりボリュームが収まるので、昔から意味合いは変わっていませんね。

施術の際は、毛量を軽くする目的で作られた『すきばさみ』という専用のはさみを使います。このはさみは髪をまっすぐ切ることには適していませんが、毛量を減らしたり、軽くしたりするのに適したつくりになっています。髪質や癖を正しく見極めることができれば、髪の癖やボリュームを整えるのになくてはならないはさみの一つです」

Q.では、髪をすいた場合、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。髪質によっては、髪が膨らんでしまうといわれていますが、本当なのでしょうか。

原木さん「髪をすくと、髪質によっては髪が膨らんでしまうというのは本当です。髪をすくメリットは軽くなったり、動きが出たり、乾かすのが楽になったり、スタイリングしやすくなったりなどたくさんあります。一方、デメリットとして、逆に広がってしまったり、ヘアスタイルの維持ができなかったり、毛先がスカスカになってしまったりするなどのケースが挙げられます。

髪質や癖によっては、すかない方が良いケースもあるんです。お客さまご自身での判断が難しい部分ですが、ここの判断を見誤るとボリュームを減らすどころか、髪が膨らんでしまうことになります。髪が膨らむ人の多くが多毛で癖毛です。癖毛という不ぞろいな髪に対して、均等な刃の形をしたすきばさみは適していない場合もあるため、私たち美容師も髪質や癖に合わせて慎重にすくようにしています」

Q.髪質や髪の癖によっては膨らんでしまうということですが、毛量を減らしたいときに「髪をすいてください」とお願いしても問題はないのでしょうか。

原木さん「『髪をすいてください』とオーダーしても問題ありませんよ。しかし、お客さまが求める軽さと美容師が求める軽さには少なからず認識のズレが生じます。

私たち美容師はお客さまが求めている軽さをくみ取る必要があるので、『なぜすいてほしいのか』『どういった悩みからすきたいのか?』といった現状のお悩みも併せて話していただけるとうれしいです。例えば『乾かすのに時間がかかる』『重くてスタイリングがまとまらない』『膨らむ』などのお悩みを教えていただきたいですね。

ただ軽くすればいいという認識だけでは、当然膨らんでしまったり、かえって扱いにくくなってしまったりします。それが『オーダーしてはいけない』という情報の真意でしょう。そのようなことが起きないためにも、私たち美容師もご要望をくみ取れるようにカウンセリングいたしますので、すいてほしい背景も一緒に話してくださるとうれしいです」

* * *

 「すいてください」とオーダーしても問題ないとのことですが、ただすくだけは髪が膨らむ原因になります。施術の際は「なぜすいてほしいのか」も併せて伝え、理想のヘアスタイルに仕上げてもらいましょう。

オトナンサー編集部

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