#156 別れ話?それとも? 20日ぶりの彼からの電話とは【40代編集長の婚活記】
OTONA SALONE / 2019年7月31日 17時0分
40代の婚活は山あり、谷あり……。OTONA SALONE編集長アサミは現在47歳。人生初の婚活をスタートさせてまもなく3年になる。
出会いを求め、さまざまな婚活に果敢にトライ。2年半の活動を経て、やっと一人の男性(ジェントルさん)とお付き合いがスタートする。なんと9年半ぶりの恋人! しかし、交際2カ月半で彼にシリアスな病気が発覚し、会うことを拒まれて1カ月……。これは40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
「今からお話できますか?」
最後に連絡を取ったときから10日ほど経ったころ、どうしても彼のことが気になってメッセージを送った。
アサミ「こんばんは。体調はいかがでしょうか? あれから医学書を読みました。病気のこと、今後考えられる症状のこと、少しは勉強したつもりです。だからこそ心配しています」
このメッセージに返信は来なくてもいい。ただ、伝えられればいいと思った。
そのとき、彼からメッセージが届いた。
ジェントル「今から少しお話できますか?」
うれしいような、怖いような
この20日間メッセージだけのやりとりで声さえ聞けなかっただけに、うれしかった。
その一方で、怖かった。なんとなく、あまりいい会話の内容にはならない気がしていた。
これはきっと、「別れよう」って言ってくる予感!
恋愛に不慣れで鈍感な私にだって、そのくらいのことはわかる。今までの流れで「少しお話できますか?」なんて、どう考えてもポジティブな内容のわけがない。
でも、ずっとジェントルさんと話をしたいし、会いたいと思っていたから……。たとえどんな話になっても、声が聞きたい。
アサミ「はい、大丈夫です」
私はすぐに、返信をした。
約20日ぶりに聞く、彼の声
程なくして電話がかかってきた。
ジェントル「もしもし、アサミさん?」
久しぶりに聞いた彼の声。いつもと変わらない、ちょっと高めのやさしい声。声が聞けただけでもちょっとうれしく思う。
アサミ「お久しぶりです。体調のほうは大丈夫ですか?」
ジェントル「うん……。正直、そんなによくはないけど今は大丈夫です」
アサミ「お仕事はどうしてるんですか? 休んでるの?」
ジェントル「ううん。仕事は行ってる。通院はしてるけど」
安心する気持ちと、心配な気持ち
その言葉に、ほんの少しだけホッとした。
アサミ「そうですか……。でもちょっと安心しました。臥せっているのじゃないかと心配だったから」
ジェントル「心配かけてしまって、ごめんね」
アサミ「いいんです。今日、声が聞けただけでも私はうれしいから」
少し、間があった。私が言った“うれしい”という言葉に、彼はちょっと身構えたように感じた。
ジェントル「今日僕は、言わなくちゃいけないと思って電話したんです」
アサミ「何でしょうか……?」
さっきの間といい、もうイヤな予感しかしない。また私はフラれるんだ……。
「言わなくちゃ」いけないことって?
ジェントル「病気がわかってから、改めてアサミさんとのこと、考えていたんです」
アサミ「はい……」
私のこと考えてくれたなんて。私も毎日、考えてました。
ジェントル「アサミさんはやさしいから、大丈夫って言ってくれるけど。僕はやっぱり、アサミさんに迷惑かけちゃいけないって思って」
メッセージのときもだったけど、また迷惑って話をしてきた。
アサミ「迷惑だなんて、全然です」
ジェントル「いいえ、迷惑かけてます」
頑なに、私への迷惑のことを伝えてくる彼。
ジェントル「これから先、僕はずっと病気とつきあって生きていくわけだし、いつ何があるかはわからない。そんな僕にアサミさんを付き合わせてはいけないと思ったんです」
アサミ「そんなことないです。私はあなたがどんな病気でも、いえ病気だからこそ、そばにいたいんです」
大変なときこそ、力になりたい
本当にそう思っていた。
彼の病気がいつ何があるかわからないものなら、いっそうそばにいたい。毎日そばで見ていたい。私の気持ち、伝わっただろうか。
ジェントル「それはダメです」
あっさり否定された。
ジェントル「もし僕に万が一のことがあったとき、アサミさんが一緒にいたら……。あらぬ疑いをかけられるかもしれないし、ものすごい迷惑をかけてしまいます」
アサミ「そんなの迷惑じゃありません。むしろ万が一のときこそ私が一緒にいたほうが……救急車を呼んだりとかできます!」
ジェントル「いけません! アサミさんの人生には未来があります。僕がその足枷になってはいけないんです。だから!」
お互い、少し感情が昂っていた。
「迷惑をかけたくない」という彼だけど
足枷だなんて……そんなこと、微塵も思っていないのに。
アサミ「未来は……ジェントルさんにもあるじゃないですか」
少し昂った感情を抑えて、穏やかに伝えようと思った。
アサミ「だからこそ、病気のことを含めて、お互いに支え合えたらと思うんですけど……そういうのはダメですか?」
私なりに精一杯、甘えた感じを出してみた。
ジェントル「そう言ってもらえるのはうれしいけど……」
ちょっと彼のトーンがやわらかくなったような?
アサミ「私はジェントルさんのことが好きなんです。やさしいところ、誠実なところ、尊敬できるところ、一緒にいて安心するところ……。好きだから、病気のときこそ支えたい。もっとそばにいたいんです」
ジェントル「僕もアサミさんのことが好きです。大切に思ってます」
大切だなんて……!
ジェントル「あなたのこれからの人生を思うからこそ、僕なんかに構ってちゃいけないんです」
あれ、やっぱり頑なだ。
お互いの話は平行線のまま
私に迷惑をかけたくないから距離をおきたい、その一点張りの彼。
病気だからこそそばにいて支えたい、という私。
話は平行線のまま……。
お互いがお互いを思いやっているのに、お互い「好き」という気持ちは変わらないのに、どうしてこうなっちゃうんだろう。
私も頑固だが、彼はそれを上回る頑固、かもしれない。
もっと私に甘えてほしいのに。頼ってほしいのに。寄りかかってきても私はちょっとやそっとじゃ倒れないよ! 47年、独身街道を突っ走っているのは伊達じゃない。
電話だけじゃ、伝わらないもの
電話で話していても埒が明かない。やっぱり直接会って話したいな。
アサミ「会ってお話しませんか? 電話では伝わらないこともあると思います」
ジェントル「会って話しても同じことじゃないですか?」
うーん、やっぱり頑固さん。
アサミ「顔を見たいんです。今日は声が聞けてうれしかったけど、やっぱり私は会いたい」
ジェントル「会っても、話は変わりませんよ?」
アサミ「いいんです。ただ、会いたいだけなんです。ちょっとだけでもいいから」
その週末、ジェントルさんと会う約束をした。夕方に彼の家で。会ったところで、どうにもならないかもしれない。彼の気持ちは変わらないかもしれない。
前回の鎌倉デートから約1カ月ぶりの再会。久しぶりに彼に会えると決まっただけでも、ほんの少し前に進めた気がしてうれしかった……。
8月15日(木)、イベントやります!
毎週すみません! 書籍『40代ご無沙汰女子の、ざんねんな婚活』の発売記念⁉ 対談イベントを実施します! 日付はお盆の真っ最中、2019年8月15日(木)の20時から。テーマは「婚活の理想と現実」。
対談のお相手は、これまた婚活をつづったマンガ『美人が婚活してみたら』の著者、とあるアラ子さんです! 質問タイムも設ける予定なので、ぜひ遊びに&飲みにきてくださいm(__)m
詳しくはコチラ!
【約1カ月ぶりにジェントルさんと再会して、どうなる? 8月7日(水)17時をお楽しみに!】
【前回はコチラ】
#155 フラれる予感⁉ 「恋人の病気」が発覚して【40代編集長の婚活記】
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