#161 「恋愛維持力」がない 40代独女、3カ月でフラれる【40代編集長の婚活記】
OTONA SALONE / 2019年9月4日 17時0分
40代の婚活は、まさに山あり谷あり……。。婚活パーティ、婚活アプリ、知人の紹介にも2年以上玉砕し続けていたOTONA SALONE編集長アサミ。
しかし、ちょっとしたきっかけで知り合ったジェントルさん(49歳・バツイチ・別居中の子供あり)と少しずつ距離を近づけてなんとお付き合いがスタート! お互いに真面目な交際をしたいと話していたので、トントン拍子に進むと思ったけれど……。この物語は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
ジェントルさんとの恋愛、ジ・エンド
お付き合いがスタートして2カ月でデートや連絡の頻度が減り、3カ月で雲行きがあやしくなった。
理由は彼のシリアスな病気のため。
病気だから支えたいと言う私と、迷惑かけたくないから距離を置こうとする彼。電話の会話で平行線の主張が続いたけれど、さすがにもうダメだとわかった。
そのとき。
ジェントル「だからもう無理なんです!」
自分の病期がわかったことで、離れて暮らす子供のことしか考えられなくなったという彼。もう、恋愛のことは考えられない。だから、嫌いになったわけじゃないけれど、もうお付き合いは続けられないと言った。
アサミ「はい。わかりました……」
そして私は、電話を切った。ジェントルさんとの恋愛、ジ・エンド……。
一度は涙が渇いたのに…
電話を切った途端、一度は渇いていた涙がまた溢れてきた。とめどなく流れてくる。
どうしてこうなっちゃったんだろう?
なんて言えばよかったんだろう?
私の何がいけなかったんだろう?
40代後半にもなったのに、恋愛の終わり方が昔と同じまま。短期間で相手からフラれるパターンばかり。20代も30代もそうだった。
われながら、恋愛維持力のなさよ……。
毎回毎回、恋人の気持ちを留めておけないのは……私にそれだけの魅力がないからだ。私のどこをどう直したら恋愛が長続きするのだろうか。
あんなに「好き」と言ってくれたのに
なんとかして気持ちを切り替えようと、お風呂に入った。でも湯船につかっていてもシャワーを浴びていても、目から別の水も一緒に流れてくる。
ジェントルさんはあんなに優しかったのに。
あんなに「好き」と言ってくれたのに。
悲しい。
苦しい。
つらい。
彼の笑顔、甘いささやき、紳士的な立ち居振る舞い。幸せな思い出ばかりが頭の中を駆け巡り、そのたびに涙があふれてくる。
「嫌いになんかなってない」と言っていたけれど、本当に好きで大切に思うなら、手離したくないと思うんじゃないだろうか。つまり私のことはそこまで思ってなかったってこと……。その現実を受け止めるしかない。
ひとしきり泣いた翌朝
ひとしきり泣いて、泣きつかれて眠ったのだろう。時計のアラームが鳴って、目が覚めた。
顔を洗おうと洗面所へ向かう。鏡を見ると、まぶたはパンパンにむくんでいた。
電子レンジで軽く温めたホットタオルと保冷剤を交互に当てた。血行や水分の流れをよくしてむくみを緩和する方法だと聞いたことがある。しばらく繰り返しているうちに、まぶたの腫れは引いていった。
ショックなことがあると食事がのどを通らない人もいるようだけれど、私には当てはまらなかった。むしろお腹がすいていた。いつも通りにしっかり朝食をとり、いつも通りに服を着替え、メイクをした。
鏡の中の自分はもう、いつもと変わらない顔をしていた。昨日の夜、何事もなかったかのように。
何事もなかったように
何事もなかったように会社へ行き、何事もなかったようにテキパキと仕事をした。誰ひとり、私の様子がおかしいとは思わないだろう。ましてや昨日の夜に失恋したなんて。
これはオトナの女の精神力ゆえだろうか?
思えば大学生の頃の失恋では、しばらく元気になれなかった気がする。恋愛維持力は相変わらず成長していないけれど、40も過ぎるとメンタルだけは強く成長しているものだ。
思えば昨日の夜も涙こそ止まらなかったけれど、ヤケ酒やヤケ食いに走ることもなかった。
いくつものサバイバル経験をくぐり抜けてきたから(特に仕事で・苦笑)、どんなつらいことがあっても平常心を保つことができてしまうのかもしれない。
いいんだか、悪いんだか。
家に帰って一人になる
けれど、家に帰って一人になると、否が応でもジェントルさんとのことを思い出さずにはいられなかった。
はぁ……。ため息が出た。
別れたいと思わせてしまった原因はなんなのだろう。
恋愛の重さ?
気遣いの足りなさ?
食い下がるしつこさ?
でもまぁ、私が悪いんだ……。いま思えば、彼の立場や状況をちゃんと理解することもできず、自分の気持ちを一方的に伝えるだけだった。私の恋愛的な幼さが彼を追い込んで、苦しめてしまったのかもしれない。
親友Mに電話する
一人で抱えているのがつらくなり、親友Mに電話をした。
昨日の夜のことを、ひとしきり話した。話しながらまた涙があふれてきた。悲しい気持ち、苦しい気持ち……いま感じていることをありのままに話した。
親友Mはずっと「うん、うん」と聞いてくれた。気がついたら2時間以上も経っていた。
アサミ「ごめんね。長くなっちゃって」
親友M「全然いいよ。私は恋愛のアドバイスなんてできないけど、聞くことくらいはできるからさ、いつでも連絡してきてよ」
アサミ「ありがとう」
失恋した気持ちを彼女に話したあとは、少しラクになった。話したからといって状況が何も変わるわけではない。でも、心なしか自分の中で別れという現実を冷静に受け止められるようになった気がした。
ただただ話を聞いてくれる友達がいる幸せを、噛みしめていた。やっぱり、友達ってサイコー。
忙しいことがありがたい
恋愛は絶不調にもかかわらず、仕事はとても順調だった。
OTONA SALONEのPVは順調に伸び、新たなオファーも増えていた。
そのぶん残業も増えていたし、仕事上の会食や、お誘いの多い日々が続いていた。おかげで一人で考えて込む時間が少なくなり、とてもありがたいと思った。
つらいときは、一人になる時間を減らしたほうがいい。
仕事でもプライベートでもいいから、誰かと一緒にいたり、誰かと話したりするだけでだいぶ気が紛れた。
失恋から約1カ月経って
ジェントルさんと別れて1カ月が経った。
仕事には何の支障もなかったけれど、失恋の傷はまだ癒えていなかった。彼のことが忘れられなかった。
ときどきジェントルさんにメッセージを送りたい衝動に駆られたけれど、そんなことされても彼にとっては迷惑なだけ。いっそう彼に嫌われる。「これ以上、みじめな気持ちになりたくない」と自分に言い聞かせて自制した。
かといって「ハイ、次に行こ!」というテンションにもなれず、婚活は完全にお休みモードだった。
「ふろふき大根、食べませんか?」
ある日、仕事の会食を終えて帰宅する途中のことだった。21時をまわった頃、電話の着信があった。
仕事で知り合ったY嬢、いつも元気で可愛い10歳くらい年下の女性だ。
アサミ「もしもし? お久しぶりです」
Y嬢「お久しぶり、アサミさん。いまどこですか?」
アサミ「銀座で会食が終わって帰るところですよ」
Y嬢「いまからふろふき大根、食べませんか?」
アサミ「え?」
Y嬢「美味しいふろふき大根があるんですよ。来ませんか?」
彼女の勢いに押されて
和食のお店で飲んでいるのだろうか? 電話の向こうから、にぎやかそうな声が少しだけ漏れ聞こえる。
アサミ「会食だったから、お腹はいっぱいなんだけど……」
Y嬢「ひとくちでいいんで! 行きましょう」
アサミ「うーん、わかった(笑)。どこにいるの?」
Y嬢「池尻大橋です!」
なんだかワケがわからないけれど、Y嬢の勢いに押されて行くことにしてしまった。ま、家に一人でいる時間を少しでも短くできるならいいか。
そのくらい軽い気持ちで池尻大橋へ向かった。Y嬢とふろふき大根以外、どんな状況なのかもわからずに……。
【渋谷でアサミを待ちうけているモノとは? 9月11日(水)17時をお楽しみに!】
【前回はコチラ】
#160 婚活独女、9年ぶりにできた彼との「恋の顛末」【40代編集長の婚活記】
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