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上沼恵美子に見る「オンナの幸福」って?甲斐性ある男との結婚がすべてではない

OTONA SALONE / 2019年9月13日 21時0分

私はテレビを見てコラムを書く小商いをしているため、テレビを見ることは仕事なわけですが、仕事を忘れて大爆笑してしまうのが、上沼恵美子(以下、えみちゃん)の出ている番組なのです。

 

山口百恵さんになれなかった天才少女・上沼恵美子

関東の方は、えみちゃんをご存じないかもしれません。

子どものころはのど自慢あらしをしていましたが、同じくプロを目指してコンテストに出場する天童よしみにいつも少し及ばず。えみちゃんはここで歌をきっぱりあきらめ、お姉さんと漫才コンビを組みます。

 

海原千里・万里の千里としてデビューし、天才少女の名を欲しいままにします。順調にスターの階段を上がるえみちゃんでしたが、20歳の時に出会った8歳年上の関西テレビディレクター・上沼真平氏に恋をします。

 

わずか22歳で結婚を決め、レギュラー13本を捨てて、芸能界を引退します。

 

お姑さんはこの結婚に大反対で(芸能人ではなく、いいトコのお嬢さんと結婚してほしかったそうです)、かつ同居。番組終わりのテロップに息子の名前が出ると、「えみこさん、拍手しなさい!」というような息子大好きお姑さんとの同居は苦労が絶えず、レコードを聴きながら「芸能界に戻りたい」と涙する日々だったそうです。

 

「専業主婦は耐えられない」宣言と共にテレビ復帰を決めたえみちゃんですが、そこは昭和のことですから、夫の言うことは絶対。

 

「西は姫路、東は京都」という夫との約束を守って、今でも東京進出はしていません。いちど引退してしまえば、これまでのキャリアはちゃら。えみちゃんですら、リポーターなどの下っ端から始めますが、そこは骨の髄まで芸能人。みるみる頭角を現してMCの座を獲得します。

 

もしかしたら、関東の方も「バラエティー生活笑百科」(NHK)でえみちゃんを見たことがあるかもしれません。「浪速のヤング主婦代表」というふれこみで出演し、「私の実家は大阪城」とボケる大風呂敷キャラで人気を集めます。「週刊文春」(文藝春秋)で人生相談のコーナーを持っていたこともありました。

 

西の女帝という呼び名にふさわしく、芸能人をズバズバ斬り、おカネの話もはっきりする。自分の処女喪失の日のみならず、ゲストにも「やったの?」と聞いてしまう。

 

特に秀逸なのが、夫の悪口でしょう。「前は夫がいるテレビ局に行くと、せつなさで息ができなくなった。今はあの人の息ができないようにしてやりたい」というえみちゃん。パートナーに不満のない人はいないと思いますから、適度な悪口は主婦むけのネタではないでしょうか。

 

オンナはカネがあれば幸せなのか?

そのえみちゃんが、「上沼・高田のクギヅケ!」(関西テレビ)に出演し、「男は甲斐性がないとダメ!」と発言していました。ここでいう甲斐性とは、ずばり収入。「貧しさは愛を冷めさせる特効薬」とも付け加えていました。

 

お金がなければ生活はできませんから、えみちゃんの言うことはもっともです。が、考えてみてください。アラフォー世代のお母さんは専業主婦も多かったと思います。つまりは甲斐性のある男性と結婚できたからこそ、専業主婦になれたのだと思いますが、あなたのお母さんは幸せそうでしたか?

 

自分の母親がとても幸せそうだったという人もいれば、そうでもなかったという人もいるでしょう。結局は人それぞれ。また、お金があればあるほど幸せとも言えないようで、脳科学者・中野信子氏によると、世帯年収が増えるほど幸福感は増えますが、1500万を超すと幸福感は下がっていくそうなのです。

 

つまり、年収の高い人と結婚すればハッピーとは言い切れないわけです。

 

男より前に「自分自身のタイプ」を知ったほうが結婚できる

加えて、案外盲点になっていると思うのが、みなさんがご自分の性分を理解しているかということだと思うのです。

 

みなさんは、どちらが嬉しいですか?

① 自分の恋人や夫が仕事で認められ、周囲に「あなたのパートナーはすごいね」「よかったね」と言われること
② 自分の話を、恋人や夫に「すごいね」「よかったね」と言われること

 

① の人は、年収の高い男性と相性がいいと思いますし、②の人は相手の収入にこだわらず、聞き上手で、仕事の意欲を高めてくれるような男性を探すことをおすすめします。

 

収入の多少に関わらず、お互いをほめあい、いたわりあうことが理想だと思います。しかし、男尊女卑傾向が強く、カップル文化というものがない日本の男女関係が、そこに達するまでにはまだまだ時間がかかるでしょう。

 

それに、人間の短所と長所は表裏一体。男女問わず稼ぐ人は、だいたい自分中心で、だからこそ、仕事に集中して結果が出せるのです。この性質は悪いことでは全くありません。

 

ただ、カップルになった場合、オレの話を聞いて聞いて、何言ってんの、私だって話したいのに自分ばっかり!となると、もめごとが絶えず、二人ともくつろげなくなってしまうでしょう。

 

「離婚しないオンナ」の理由って?次ページ

最近よく聞く「夫源病」、でも離婚しない理由は?

えみちゃんは、夫に恋をした理由について、「注意をしてくれる、男らしい」ことを挙げていました。人気絶頂でチヤホヤされていたときに、仕事の失敗を叱られて、それが新鮮だったそうです。ハタチの女子のことですから、ちょっと冷たいところも魅力に感じたのではないでしょうか。

 

自分より“上”の男性の言うことを聞きたいタイプだったのに、芸能界に復帰したら、収入もポジションもはるか夫の上に行ってしまった。ご主人は、えみちゃんが高熱を出しても看病しないなど、ザ・昭和の夫ですが、家事ができないのではなく、家事をするとえみちゃんの下になるようで耐えられないのではないでしょうか。

 

えみちゃんは、夫源病(夫の存在や言動がストレスになり、妻の心身に不調を来す)持ちであることをテレビで告白していますが、離婚はしません。

 

えみちゃんくらい稼いでいると、えみちゃんのほうが金銭面で損をしてしまうからかもしれませんが、このあたりが、昭和の女性だなと思うのです。女性としては男性の下となり、立てたい。けれど、芸能人としてはオトコもオンナもなく、上りつめてしまう。芸能人とは本当に因果な生き物です。

 

パートナーの有無や、結婚という契約が自動的に幸せを運んでくるものではないことを、アラフォーなら知っていると思います。答えは、常に自分の中にしかなく、合わないほうを選ばないことは、幸せになるコツの一つなのかもしれません。

 

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≪フリーライター 仁科友里さんの他の記事をチェック!≫

 

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