抑うつになるほど辛い月経に苦しみ、41歳で子宮全摘出。そこから人生が好転した【100人の更年期#34】
OTONA SALONE / 2020年4月26日 20時0分
一般に、閉経の前後5年を更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期#34】
プロフィール
51歳。夫は単身赴任。長女、長男、次男、義両親と都内で同居。パートタイマー。
あまりにひどい月経。41歳で決断した子宮摘出
私、41歳の時に子宮を摘出したんです。
「子宮繊筋症」と言って、子宮内の筋膜がとても厚くなるので本当に生理が酷いんです。
この病気のせいで生理痛が酷く、精神的に追い込まれて、鬱になり寝込むという状態も経験しました。
生理が2週間は続くし、排卵痛もひどかったので丸々1ヶ月間辛いという日々でした。
立ち仕事をしていたので、ピルを使って仕事のない土日になるべく生理を当てるようコントロールしてもひどい貧血で倒れたり。
時には洋服を汚してしまうこともあり生理が本当に憂鬱でした。
あまりに出血量が多いので、旅行に行くのも躊躇してしまうくらい。
もちろん温泉なんて計画できません。
背中を押してくれた医師の一言に感謝しています
今から10年前、41歳のとき、かかりつけのクリニックで、女性ホルモン分泌を止める投薬治療を勧められました。
ですが、この治療では、半年間生理を止める治療をした後に、今度は生理を元に戻すという治療をまた半年間しなくてはならないと告げられ、断念。
ただでさえ、生活するのにも大変な生理と戦いながら、1年間も通う気力が全く湧かなかったんです。
そこで大学病院に行き相談したところ「子宮摘出」の提案を受けたんです。
もちろん結構な青天の霹靂でしたよ。摘出なんて、そんな事考えたこともなかったので。
もう少し年齢が上だったら「閉経まで待ちましょう」と言われたかもしれません。
でも、子どもが3人いてもう妊娠を望まないこと、なのに閉経まで10年もこの辛い生理が続くのを考えたら、子宮摘出はいいのかもと段々思うようになりました。
というのも、診察のとき、先生に「このまま10年生理が続くのは辛いよね」と言われて、すごく救われた気がしたんです。
また、同席していた女性の研修医に「同じ女性としてあなただったらどうする?」と意見を求めたら、
「私だったら摘出します」って迷わず言ってくれて。
「ああ、わかってくれる人がいる」と思えて、この言葉が背中を押してくれた気がします。
51歳の今では、本当に決断してよかったと思っています。
腹腔鏡での手術後、貧血の症状も回復して、術前は毎月生理を補うためにしていた鉄分注射の必要もなくなりました。
今までがなんだったんだろうというくらいに目の前が薔薇色になったんです!
とにかく体が軽くなって、友達と旅行にも行けるようになりました。
以前は生理が気になって温泉にもいけませんでしたので。
子宮を摘出しても更年期はやってくる
「子宮がないなら更年期ないでしょ?」とよく誤解されるんですが、卵巣は温存しました。
排卵もあるので(骨盤に吸収されるらしいですが)普通に今「更年期」を体験しています。
逆に子宮がなくて生理が来ないので、バロメーターがなくて気がつきにくいですが。
45歳からホットフラッシュが始まりました。電車や室内にいると冬でも汗だくになります。
有名な漢方の先生のところに行ったのですが、通うストレスと値段が高いストレスでやめてしまいました。
喘息もあるので、かかりつけ医で「防風通聖散」と「ヨクイニン」と「桂枝茯苓丸」をもらっています。ヨクイニンには体の内側から美容のためにと思って。
でもね、逆に「今この程度で済むのはとにかく子宮を取ったから」と思うようにしています。
婦人科にも定期的に行き、今はプラセンタを注射しています。ホルモン量の検査をしてFSH(卵胞刺激ホルモン)とエストロゲンの数値を調べました。
閉経に近い数字だったので更年期症状で保険適用にしてもらっています。
ホットフラッシュや高血圧など色々症状があるのを感じながらも「これだけきちんと対処しているからこの程度で済んでいるんだ」と言い聞かせながら。
子宮も取ったし、漢方薬も飲んでいる、プラセンタ注射もしている、とにかく自分にできることはやっているからこの程度で済むんだと。
更年期になって「女性」に戻る…夫との関係にも変化が
実はこの年齢になって、夫との仲も回復してきました。
子供が3人いて、子育て中はとにかく夫のことが嫌いでたまらなかったんです。
自分の体験した感じでは、子育て中って子供のために強い母でいようとするホルモンが出ていると思うんですよ。
「子育て&母親」と「子供を作る」という女性ホルモンって相反するみたい。
だから夫を受け付けず邪魔な存在でした。
夫は単身赴任で、私は義両親と子供を引き受けているんです。
ストレスがたまらない訳ないですよね。
でも今は、これから夫との新しい世界が待っている、繋がれる時間が嬉しいと感じるようになりました。
いまだに単身赴任ですが夫の住んでいる家に行き、何をするわけでもなくゆっくりと2人の時間を持てることが潤いなんです。
子育てがひと段落するとまた女性として生まれ変わるというか。
私の周りの60歳くらいの人って落ち着いていて、とても素敵で女性としてアップグレードしているなって思えるんです。
娘にも「お母さんは友達みたい」って言ってもらえるようになって。
41歳の時に「子宮を取る」という大きな決断をしたから、その後も「やれることはやる」という自信がついたんだな、と。
その気持ちが娘にも伝わっている気がします。
一生ホルモンに支配されるんだなと思いつつ、これからも波を捉えてうまく乗りこなして行きたいです。
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