南果歩、どれだけ離婚しても「ニーズのあるオンナ」がひっそりと捨てていたこと
OTONA SALONE / 2020年5月15日 21時0分
「今夜くらべてみました」(日本テレビ系)に女優・南果歩が「おひとり様で強く生きるオンナ」として出演していました。
一昨年、俳優・渡辺謙と離婚した南。
離婚は精神的な消耗がすごいと聞きます。ましてや、夫の不倫がひきがねとなっての離婚はさぞ堪えるのでは…というのは凡人の発想です。
昨年、「ダウンタウなう」(フジテレビ系)に出演した際は、甘えた口調や男性陣への頻繁なボディータッチ連発で“現役感”ばりばりだった南。
「今夜くらべてみました」でも終始はしゃいで「おひとり様」をエンジョイされているご様子。最近では「週刊現代」(講談社)で手ブラのグラビアに挑戦、ポールダンスも始めるなど、ふっきれたようでした。
辻仁成、渡辺謙。華麗なる南果歩の二回の婚歴
二度の結婚と離婚を経験している南果歩ですが、なかなか激しい人生を送っていると言えるでしょう。
初婚相手の作家・辻仁成センセイと結婚中、辻センセイが芥川賞にノミネートされた際、南は大好きなコーヒー断ちをしたそうです。
念願かなって辻センセイが芥川賞作家となります。が、映画の世界に進出した辻センセイは主演女優との不倫を噂され(その女優は、現在は三谷幸喜夫人となっています)、結局離婚することになりました。
それから間もなくして、南は日本が誇る国際的俳優・渡辺謙と再婚。「ノンストップ!」(フジテレビ系)で南は、自分のためにおにぎりを作ってくれる謙を「もう、お母さんみたい」と話していました。
南は乳がんを経験していますが、何かと不安定になる南に対し、謙に「果歩のすべてを一生愛す」と言われたことを「おしゃれイズム」(日本テレビ系)で明かしていました。
しかし、こんなふうにノロけていたにも関わらず、夫は南の乳がんの闘病中に元ホステスの女性と不倫をしていることを「週刊文春」(文藝春秋)に暴かれてしまいます。
どんな不倫も相手を傷つけますが、自分の闘病中というのはタイミングとしては最悪でしょう。
実際、南は「サワコの朝」(毎日放送)で、うつ病にかかってしまったことを告白しています。眠ることも食べることもできない状態に陥ってしまったため、渡米し、そこで語学学校に通うことで生活のリズムを整えることにしたそうです。
結局、二人は離婚し、南はおひとり様に戻ったのでした。
「離婚してよかったのか」悔やまない人なんていない
もし、フツウの女性が同じ経験をしたら、そこから二度と立ち直ることができなくなってしまってもおかしくないと思うのです。
しかし、南はそんなヤワではない。2019年のAERA.dotでの林真理子センセイとの対談によると、南は今も英語の勉強は続け、マリリン・モンローも通ったロスのアクティング・スクールでレッスンを受けたそうです。
日本での仕事も順調ですから、離婚がマイナスには働いていないと言えるでしょう。
仕事面でマイナスはないとしても、人の気持ちというのは、そう簡単に割り切れるものではない。
離婚をして本当に良かった、私の人生これからだと思うこともあれば、どうして離婚してしまったのかと悔やむ日もあるのではないでしょうか。
実際、林真理子センセイとの対談で、南はこんな発言をしています。
「結婚生活って続けることに意味があると思うんですよ。やっぱり二度ダメだったってことは、本当の幸せとは言わないんじゃないかと思うんです」
「結婚はゴールではない」そのお手本となる3人のオンナ
この言葉だけで考えれば、心のどこかで自分を責めたり、後悔しているようにも感じられる。しかし、こんなことも言っているのです。
「でももう、結婚はいいな」
「本当の幸せというのは、結婚に関しての幸せじゃなくて、『私はこのために生きてきたんだ』というところまで行ってみたいんですよ」
つまり、南の「本当の幸せ」というのは女優業などの分野でつきぬけることであり、結婚しているかどうかはさほど問題ではない(結婚しなくても、パートナーは持てます)ということでしょう。
原点回帰ともいえるでしょうし、2回結婚したからこそわかったこととも言えるでしょうが、「結婚に軸足を置きすぎない」というような意味のことは、誰あろう、対談相手の真理子センセイもかなり前におっしゃっているのです。
「夫の有無が仕事に響かない」3人の女性の共通点は
真理子センセイは36歳の時に、サラリーマンの男性と結婚しています。センセイのほうが年収はどう考えても上なのに、ご主人に尽くしている。自分には経済力があるのでいつでも離婚もできるし、子どもも育てられる、だから「趣味で結婚をしている」とおっしゃっていたことがあります。
「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)でおなじみ、橋田寿賀子センセイも「週刊女性」(主婦と生活社)の取材に対し、「脚本家としてホームドラマを書いているからには離婚はできないと思っていた。だから、絶対に夫婦ゲンカをしないようにして、夫に従ってきた」と、結婚で仕事の足が引っ張られることがないように調整してきたことを告白しています。
そういう状態を仮面夫婦という人もいるかもしれませんが、私にはこれもやはり「結婚に軸足を置きすぎていない」スタイルのように見えるのです。
南は2回、夫の不倫がもとで離婚をしており、一方の真理子センセイや寿賀子センセイは離婚をしていない。戸籍の面では正反対かもしれません。しかし、三人とも「結婚に軸足を置きすぎない」から、自由に人生の決断をできるのではないかと思うのです。
そのステイタスを捨て「自分」を持たないと苦労する
以前、女性の弁護士さんに「離婚をしても、幸せになれない人はいる」と聞いたことがあります。離婚をするまでは、ともかくやることが多いので、あまり考えないのですが、いざ離婚をすると、「私はこれでよかったのか?」と悩んでしまう人もいるそうなのです。
私の知人にも、10年近く前の離婚で未だに自分を責め、悔いている人はいます。夫の有責行為が原因で離婚をしたのですが、「どうすれば、離婚は防げたのか」「どうして、そういう人と結婚してしまったのか」を定期的に堂々巡りしています。
世間はこういう考え方を未練と呼んだりしますが、私に言わせると相手への気持ちというより、「離婚した人」に対して、自分自身がネガティブな見方をしていて、だから、離婚した自分が許せないのではないかと思うのです。
いわゆる世間体を気にすることが悪いことだと、私は思いません。こういうふうに、世間体を気にしがちな人は離婚をしないほうがいいと思うのですが、有責行為をやめるかわからない夫と結婚生活を続けるとしても、苦労は予想されます。
結局、既婚か未婚という目に見えるステイタスではなく、自分自身の根っこの部分が自由でないとつらいのではないでしょうか。
結婚をするということは、離婚をする可能性を持つことであり、離婚をすると結婚をする権利を得ます。結婚が万能で神聖であった時代は、とうに終わっています。これから結婚する人は、「結婚に人生の軸足を預けない」という「離婚の才能」を持つことが必要になるかもしれません。
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