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「へんじゅう」ではありません!「偏重」の読み方、知っていますか?

OTONA SALONE / 2020年7月28日 11時30分

漢字の中には複数の読み方を持つものがあります。そのため「どっちの読み方が正しいの?」と戸惑ってしまうことも。

そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。

「偏重」の読み方、知っていますか?

「偏重」の読み方は?

「偏重」とは

物事の一面だけを重んじること。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

を意味します。

「なんとなく意味は読み取れた」という人も少なくないと思いますが、問題はその読み方。

「重」は

音読み ジュウ・チョウ
訓読み え・おもい・かさねる・かさなる

出典元:重|漢字一字|漢字ペディア

と複数の読み方があります。特に「重」がつく言葉の場合、「ジュウ」と読むか「チョウ」と読むかで悩まされることが多々あります。「偏重」の読み方は…

正解は…

「へんちょう」です。

ではここで、もう二問クイズを出題します。

  • 重用 人を重要な職務や地位につかせて用いること。その人を重んじて、重要な役に用いること。
  • 重複 同じ物事が重なり合うこと。

これらはなんと読むでしょうか。

日本では「重(ジュウ)」と「重(チュウ)」の違いを意識して使うことはありませんが、日本の漢字の起源である中国語では、「ジュウ」と「チュウ」に相当する読みでは意味が異なります。「ジュウ」に当たる音は「重い」を意味し、「チュウ」に当たる音は「重なる・重ねる」を意味しています。

もちろん中国語にも、音と意味が当てはまらない例外はありますが、その点から考えると先ほどのクイズの答えにも納得いくのではないでしょうか。先ほどのクイズの答えは以下の通りです。

  • 重用 じゅうよう(ちょうよう)
  • 重複 ちょうふく(じゅうふく)

なお()内の慣用読み(本来の読み方ではないが、一般的に普及した読み方)も定着しつつあります。「重用」においては、放送の中で「重要」との混同を避けたなどの理由で「ちょうよう」の読みが慣用化した、と言われています。

言葉は時代とともに変化するものですから、慣用読みの方が一般的になることもあります。ですが「偏重」は辞書等で慣用読みが記載されているのを見かけません。本記事をきっかけに、本来の読み方を覚えていただけると幸いです。

 

参考文献

  1. 「重複」の読みは「チョウフク」? 「ジュウフク」?|日本語・日本語教師|アルク
  2. 「重用」の読みは?|ことば(放送用語) – 放送現場の疑問・視聴者の疑問|NHK放送文化研究所

 

≪レビューライター 片山香帆さんの他の記事をチェック!≫

 

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