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コレやってると冷え性が悪化?40代のNG習慣、医師がそっと教えます

OTONA SALONE / 2020年10月17日 16時0分

こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

この連載では、人生100年時代の折り返し地点、50歳になる前にやめたい悪習慣についてお伝えしていきます。

風が冷たくなってきた今日この頃、そろそろ手足やお腹に冷えを感じている冷え性さん。温かい飲み物で、体を冷やしていませんか?
「飲む点滴」と言われるアレも、実は、体を冷やすドリンクです。

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#44】

 

知らず知らずに冷え性を悪化させる習慣って?

男性に比べて筋肉量が少ない女性は、体が熱を生みにくく、冷え性が多いとされています。

とは言え、ライフスタイルのせいで、余計に冷え性を増長している現代女性はとても多いもの。

靴下やマフラーで外側を温めても、体を冷やす食品で、内側から冷やしている可能性があります。

特に、「体に良い」イメージのある飲み物で冷やしているかも知れませんよ。

 

1:これは常識?「カフェイン入りは冷やす」

もはや、冷え性さんには常識かと思いますが、カフェイン入りの飲み物は、例えホットであっても体を冷やします。
コーヒーや緑茶など。
カフェインは、末梢血管を縮める作用があるので、手足を冷やしますし、利尿作用によって体の熱を尿とともに出すので、結果として体温を下げます。

 

2:砂糖やブドウ糖、果糖入りの飲み物もNG

東洋医学的な食品の陰陽の考え方では、砂糖などの甘味料は体を緩めて、冷やすものに当たります。
南国でとれるサトウキビ由来の黒糖も、体を冷やす甘味料です。
ほとんどの果物も、体を冷やす陰性食品に当たりますので、フルーツジュースも冷やす飲み物です。
寒い季節にジュースを飲むことはないかも知れませんが、薄めて使うタイプのシロップなどはどうでしょう?
砂糖の入ったフルーツやレモン、ハーブのシロップをお湯で割って飲んでいる人もいるのでは?

 

3:お酢・ビネガードリンクは実は冷える?

お酢は、発酵由来の酢酸やクエン酸などの有機酸を含むため、体に良い働きをしますが、体を冷やす陰性食品です。

薄めて飲むタイプのビネガーシロップやビネガードリンクを健康のために愛飲している方も多いと思いますが、冷やす飲み物であることは心得ておきたいところです。
特に、甘みを砂糖や黒糖で加えているならば、陰性度が増しますね。

 

4:生野菜フルーツたっぷりスムージーもご注意

スムージーは、腸内環境にも美容にも良いヘルシーなドリンクというイメージがありますが、生の野菜やフルーツを使っているので、陰性のドリンクです。

特に、カリウムが豊富ですが、カリウムは、利尿作用を促すため体の熱を奪います。

 

5:これは盲点!?甘酒も冷えるのです

甘酒といえば、「飲む点滴」とも呼ばれ、お米由来のマルチ栄養発酵ドリンクです。麹の働きで、アミノ酸、ビタミン、ミネラルが増えているため、栄養価が高いのは確かです。

冬の飲み物というイメージがあるかも知れませんが、実は「甘酒」は、夏の季語。
江戸時代には、甘酒は夏バテ対策の栄養補給ドリンクだったのですよ!?

発酵によって糖分が、ブドウ糖やショ糖(砂糖)に分解されるため、糖分の多い陰性食品になります。
「砂糖の代わりに甘酒を使います」という方も、甘酒は砂糖と同じショ糖を含むことを意識して。

 

6:豆乳や牛乳も身体を冷やします

豆乳や牛乳などの白い飲み物も、陰性食品にあたります。
コーヒーに豆乳や牛乳を入れて日常的に飲んでいる場合、冷やす飲み物を補給していることになりますね。

工夫をして使うことで、冷えを予防することができます。

 

冷え性さんの飲み物、この4ポイントに注意!

1:ノンカフェインのドリンク

ハーブティ類や黒豆茶、またカフェインの含有量が少ない番茶などがおすすめです。

温め食品である梅干しを入れた番茶は、昔からおばあちゃんの知恵として伝わる冷えを予防するドリンクです。

2:甘みより塩味

甘みではなく、塩味は、体を引き締めて温める陽性食品です。
この季節は、甘いドリンクよりも、塩や味噌など温め調味料を使ったスープや味噌汁を選びましょう。
生の野菜も加熱することで冷えを防ぐことができますし、根菜類を選べば、より温め力がアップしますので、私は冬場は根菜類たっぷりの味噌汁やポタージュをよく飲んでいます。

3:冷えを中和して取り入れる

陰性食品であっても、体を温める塩や味噌などの陽性食品と一緒に混ぜることで、陰と陽が合わさって中庸(ちゅうよう)になりますから、味噌入りポタージュなどに活用する場合は、体を冷やさずに済みます。

4:ジンジャーは加熱して温め力アップ

血行を促すジンジャーは、加熱することでより温める力が増します。
ジンジャーを擦り下ろし、カモミールなどのハーブを煮出して、ジンジャーハーブティにすると飲みやすいのでおすすめです。

甘みは、オリゴ糖を加えています。
オリゴ糖は、人間には消化されず、そのまま大腸まで届いて腸内の有用菌のエサになります。腸内環境が改善することで腸の動きが良くなると、内臓型の冷え性の改善にもつながります。

どうでしょう?
案外、「冷え性」と言いながら、冷えるドリンクをとっていませんでしたか?
本格的な冷えの季節はこれからです。
今から工夫して、今年は冷えと無縁の温かい冬を過ごしましょう。

 

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」、週1回、土曜の夕方に配信!】

文/内科医・認定産業医 桐村里紗

tenrai代表取締役医師。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。内科医・認定産業医。治療よりも予防を重視し、「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、新しい時代のヘルスケアを様々なメディアで発信している。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」他メディア出演多数。著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)他。

 

≪内科医・認定産業医 桐村里紗さんの他の記事をチェック!≫

 

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