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【岩井志麻子】韓国で「速度違反結婚」の意味とは? 国際結婚で知ったこと

OTONA SALONE / 2020年11月3日 21時0分

なんだかんだで腐れ縁で続いている、二度目の夫のジョンウォンくん。彼がときおり教えてくれる、韓国の言い伝えや慣用句、諺がおもしろい。日本と近いものも感じ、ああやっぱり異国だなぁともしみじみする。

「一人が死んでも気づかない」って?

日本だと昔話の始まりは、「昔々、ある所におじいさんとおばあさんがいました」みたいなんだけど、韓国では「昔々、虎が煙草を吸っていた頃」だし。最初に会ったとき、日本だととりあえず天気の話を挨拶にするけど、韓国は「ご飯食べましたか」だし。

おいしいものを食べたとき、日本は「頬っぺたが落ちそう」だけど、韓国は「二人で食べていて、一人が死んでも気がつかない」だし。なんか全般的に、韓国の方が生命エネルギーの強さを感じる。

結婚前に妊娠するのを日本は「できちゃった結婚」というが、韓国は「速度違反結婚」だし。これなんかは、日本のユルいテヘッ感とは違う、はっきりと罰則の対象にしている儒教の厳しさも思い知る。

 

年を重ねて気づいたこと

そんな彼が最近やたら、歳を取る速度についていうんだわ。
「十代は時速十キロ、五十代は時速五十キロ、八十代は時速八十キロで進んでいる」

なるどなぁ。若いときは確かに時間が無限にある気がした。なかなかゴールにたどり着けないと、焦りもあったし余裕もあった。確かに年齢を重ねていくと、ああもう着いちゃうよ、と焦りの方が増していった。

だけど五十キロに乗っかると、いい速度じゃないか、と前方だけでなく横の窓から過去って後ろにいってしまう景色も、「楽しかったよ」といえるようになった。
なんとなく若いときの方が速度の速い乗り物に乗っている気がしていたけど、違ったな。
今の方が、速度の速い乗り物に乗っていることに気づいた。それこそが、歳を取ったことの気づきであり、歳を取ったことを受け入れる余裕かも。
考えてみれば出会ったときは、今の息子より若かった夫。十八歳も離れているんで、すごく若い夫だと見ていたけど、夫ももう四十路が遠くないのだわ。夫も、景色の違いを知るようになっているのね。

 

≪作家 岩井志麻子さんの他の記事をチェック!≫

 

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