人のために働き、自分の人生の時間を大切に。これは私の生きる「美学」 #5
OTONA SALONE / 2021年4月28日 21時0分
この1年で激変した私たちの美容。いま注目すべきこと、大切にすべきことは何なのでしょう?
ステキに年を重ねている美の専門家たちに「いま大切にしているキーワード」を聞いていきます。
シリーズ6人めは、吉川千明さん。5日連続でお伝えするキーワードのうち、最後の5日めは「人のために働く」。
50代、60代は「他人のために時間を使う」ことが楽しい
![](https://otonasalone.jp/wp-content/uploads/2021/04/200923_nihon-wz0785-2.jpg)
日本女性財団 発足会。前列左から5人めのブルーのお着物が対馬ルリ子先生、その右の白いスーツが吉川千明さん。
–2020年には、婦人科医・対馬ルリ子先生と新しい財団の活動も始めました。
これまで20年もの間、2ヶ月に1回のペースで、対馬ルリ子先生と女性のための健康講座「女性ホルモン塾」を続けてきました。
女性たちに向けて、自分の体を知って、一生涯の健康を守って欲しいと思ってやってきました。
そして、昨年、2020年に、まだまだ大変な女性たちの生涯の心身と社会的なウェルビーイングを支援するため、「日本女性財団」を設立しました。女性医師を中心に、たくさんの支援団体、企業が連携しています。
対馬先生との出会いは、私の人生にとても大きかった。彼女の考えること、実行することに、私はすべて「イエス」です。私がもっていないところを彼女は持っている。
–更年期世代の私たちは「ホルモン」という謎の何かに翻弄されています。その真っ暗闇な道を照らしてくれるお二人です。
さすがの私も、財団を作るという話を聞いたときはエーって思いました。でもね、対馬先生に付いていくと、新しい世界がいろいろ広がって、知らないことの多さに驚いてワクワクできるの。
聞いた話ですが、かつて江戸の人って1日の1/3を生業のため、1/3を他人のために、1/3を趣味や芸能のために使ったんですって。
ボランティアって、やってみたいけれど何をすれば?と思いがちですが、そんなに難しいことに挑まなくてもいいのね。江戸の人みたいに、他人のために自分ができることでいいのよね。
財団のお仕事は手間も時間もかかり、生半可ではできないのですが、私も61歳という年齢になりましたので、人のために時間を割いて何かをしていくのもとっても大切だなと思います。
いま私がいちばん発信していきたいのは「日本のよいもの」
![](https://otonasalone.jp/wp-content/uploads/2021/04/9db4b2fe5ecd507904e431fc0319eea7-400x300.jpg)
吉川千明さん公式サイト「大人の美容」(https://otonabeauty.jp/)より
–これまで植物・自然をテーマに続けてきた美容に関する発信は、さらにプラスして新しいステージを模索中だと伺いました。
先日、5年ぶりにHPを新しくしました。今回始めたのは、「大人の美容」という、50歳からの心・体・肌についてのサイトです。
更年期ってね、みんな嫌がるけど、その悩みの内容も答えも他の世代にはない特殊ものなんですよ。指が痛いときはどうしたらいい? 頭皮がおかしくなったけれど、何を使ったらいい? こんな質問、30代からは出てこないの。
私の50代は、やっぱり大変でした。いま61歳ですが、私にとってこの10年はチェンジの時間だった。これは20代、30代の人にはわからない景色なんだと思います。
–実際に吉川さんご自身も迷って、いろいろなアイテムを探してきたんですね。
そうね。いろいろ探してきましたね。ファンデーションなんて、ほんと合わなくなってしまって、いくつ買ったかわからない。昔のようにって思うとダメだよね。新しいスタイルや新しい自分の魅力や素敵を作らないとね。今は、よく分かるし、迷わない!
いろいろなことをしてきた私ですが、この「大人の美容」が本当に私にとって最後のお仕事かな、って思います。
私ね、この世には素晴らしいコスメがいっぱいあることを伝えていきたいの。私が携わるのはすべて植物がらみ。ずっとずっと現場を見て、生産者に会って、使って、どこがどう違うかが私にはわかります。
価値あるものをきちんとお話して、それを必要とする人に届けたい。使うべき人に使ってもらうようにするのが、私の最後のお仕事かなって思っています。
–最近、吉川さんのご紹介で、国内コスメ生産者の方の新製品発表会をいくつか拝見しました。どの方も使命感を理想を持ち、よいものを作ろうという心意気にあふれています。
世界にはとてもたくさん素晴らしいものがあります。でも、いまは日本のコスメに絞っていこうかなと思っています。環境のことを考えると、遠くのいろいろなものより、その地域のいいものがいいなって思うから。
いま、日本のコスメはすごくよくなっています。いいものを作っている若者がここ数年でもたくさん登場しているの。でも、ネットのモールにただ出ているだけでは、その魅力が、よさが、素晴らしさが伝わらないの。
こんなにいいものたくさんの日本のコスメ、どうやってよさを伝えていくの? 誰が伝えるの? それをこれから新しい10年の単位で、私がやっていこうと思っています。
(談了)
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【吉川千明さんオススメアイテム #5】
KLIPPANのネックピロー
![](https://otonasalone.jp/wp-content/uploads/2021/04/IMG_6164-300x400.jpg)
KLIPPAN 麦の温冷ネックピロー W64×D1.5×H18cm 1.1kg 9350円(10%税込)/KLIPPAN (撮影・吉川千明さん)
「クリッパンはスウェーデンの老舗テキスタイルブランド。オーガニックコットンや、エコウールのブランケットが有名です。
このネックピローのカバーはコットン製で、中袋にはEUオーガニック認証の有機小麦と有機ラベンダーが入って、ずっしり重たいの。電子レンジでチンして使います。胸元にかけてもあったかいし、首にかけてもいい。
私、発見したことがあります。目と耳、両方を温めるととってもよく眠れるの。
そしてこのネックピローは温めて目の上に乗せると、耳まですっぽり覆ってくれるんです。耳栓がなくても大丈夫。
私はさくら治療院っていう治療院もやっていますが、人ってストレスをうけたとき難聴になるケースがすごく多い。目や耳まわりの神経をやられちゃうのね。
目と耳をあたためてあげるのって、実はすごく大事なケアです」
≪美容家・ メノポーズ(更年期)カウンセラー 吉川千明さんの他の記事をチェック!≫
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