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「あえて落とされる」恋愛戦略? 女医が教える科学的アプローチ

OTONA SALONE / 2021年11月7日 22時0分

前回、インターネットやSNSの普及で婚外恋愛やセックスが急増しているお話をしました。
その是非は個人のお考えにおまかせしますが、恋愛関係を成就させたいと切羽詰まっている方がいるのなら、今回は「落とし方」「落とされ方」を、オトナの性教育の観点から述べたいと思います。

【富永ペインクリニック院長・富永喜代先生/オトナの性教育】

 

 

 

世界の性事情を知ろう

世界基準を知って積極果敢にのぞもうではないか

リアルな出会いが激変しているのだから、おつきあいできそうな人が現れたらぜひ、次へのステップに積極的にのぞんでみてはいかがでしょうか。
なにせ、日本人は恋愛もセックスもストレートに伝えられない民族のようで、謙虚だからゆえ、うまくいかないことが多いのです。

 

コンドームメーカーのオカモトさんが45ヵ国の性事情を調べたレポートがあるのですが、性生活の頻度について訪ねたところ、世界の平均は1年間に103回、つまり3~4日に1回はおこなっているとの結果。ちなみに一番多かったのはギリシャで年間138回。2~3日に1回はおこなっているということです。
日本は1年間に45回で最下位でした。

 

もちろん、数が多ければ良いというものではありません。しかし、世界最低回数という結果は、残念だと感じています。

 

性生活の満足度はどうか?

100%が満足だとしたら、世界の平均は44%。これもまた日本は24%という残念な結果です。
2010年の日本家族協会の調べによると、日本の性生活の頻度は年間22~23回と、さらに減っていました。

 

この数字から言えることは、日本人がいかに性交から離れた暮らしをしているかということ。もちろん、個人差があるのも事実です。自分が性交渉したくてもパートナーがしたくないケース、婚姻関係ではない場合や、離婚された方、独身の方々もたくさんいます。

 

性交渉を望むなら

久しく性交渉がないとどう誘ったらいいか忘れていることがある

前置きが長くなりましたが、性交渉を望むなら、出会いがあったらその関係性を楽しくするためにも戦略を練るべきなんです。
とりわけ、久しくしていないと「どうやって誘うんだっけ」などという、根本を忘れてしまっています。昔とった杵柄も使えなくなってる、なんてこともありますからね。
ここは、科学に基づいた落とし方を活用してみてください。

 

◆「性差医療」を利用する

男には効くけど女には効かない「性差医療」を知ってのぞむべし

まず、「性差医療」と言って、男には効くけれど女には効きにくいクスリがあったり、男女それぞれ身体の仕組みの違いがあります。これと同じように「男性はこれが落ちやすい」「女性はこれが落とされやすい」があるので、そのあたりをうまく活用して欲しいと思います。

 

◆戦略的に狙われる

男が女を誘うときは迷走神経を狙う。だからあえて狙われるように受ける

 

私が、いつも殿方に「女性を落とす時の必殺ワザ」として紹介しているのは“迷走神経を狙え”です。

 

迷走神経とは、胃腸などの消化器、肝臓などの内蔵を支配している神経。大きな特徴は脳から直接出ている脳神経の1つなので、それは脊髄を通さずにダイレクトに脳に伝達できるということ。すなわち、相手の脳を支配しやすいといったことです。つまり、「自分の印象を相手の脳に残しやすい」神経でもあるのです。

また、子宮を司る神経の一つが迷走神経であるという事実。ですから、性交をしたときに迷走神経は刺激を受ける重要な働きをします。

なので、女性は迷走神経を刺激されるようにするのです。

 

でも、迷走神経刺激のために、毎回、性交するわけではありません。では、どうやって迷走神経を刺激されるか? といったらそれは食事をすることなのです。
食事? 何それ? ですよね。

◆誘われたくなるタイミングがある

おなかがいっぱいになったとき、女性は幸福感を抱く。だから誘われたくなる

私のオンライン性交痛外来では、男性に、女性を誘うときは「おなかをいっぱいにするように」とアドバイスしています。胃に食物が入っていくことで、胃は膨張しますよね。食物による胃壁の伸展は迷走神経を介して、脳に直接、その情報を届けます。しかも、お腹がいっぱいになって脳の満腹中枢を刺激すれば、多幸感も得られます。

 

迷走神経が脳に伝わって脳が刺激されることでドーパミンやエンドルフィンといった、多幸感を感じる脳内ホルモンが出るからです。

 

このときのポイントは、“おいしいものをちょっと”ではなく、“容量を満たす”ことです。そうすることで迷走神経が働きやすくなります。
また、ドレレクセル大学『アリスエリーの実験』から、脳の満腹中枢である快楽中枢を刺激すると、迷走神経が働き、性欲が高まった例もあります。

 

◆『ビアゴーグル効果』を使う

女性が男性を落とすときには『ビアゴーグル効果』が有効

これは相手の男性に少しお酒を飲ませて、そのお酒の力を借りることです。

 

なぜか、血中アルコール濃度が0.01%~0.009%のほろ酔い状態になったになったときは、女性に対して評価が甘くなるのです。これは、2003年イギリスのマンチェスター大学の研究者グループの研究でわかっています。

自分の評価を高くしたいからといって、たくさん飲ませてもダメ!  少量のアルコールによって、ドーパミンを出させます。

ドーパミンは興奮や快楽を司る報酬系脳内ホルモンです。
ほろ酔いがドーパミン報酬系神経に作用して、性欲なりテンションを上げさせることができるようです。

 

また、2003年リーズ大学『ソートラの実験』によると、少量のアルコールが入ると、「非対称性の三角形が、対照的に見えてくる」という結果も出ています。つまり、相手の女性が美人に見える効果があるというのです。

 

◆香りの力を利用する

男性を落とすには忘れられない香りをまとうべし

女性が男性を落とす際に、王道の戦略として、「香り」は外せません。私の主宰するコミュニティで男性からの意見が多いのも、「好きな人の香りが忘れられない」はよくあります。

 

なぜ、好きな女性の香りが忘れられないのでしょう?

なぜ、好きな女性の香りが忘れられないのか?

これは女性だって男性の好きな香りがあるかもしれません。
香りを嗅ぐということは非常に単純なことなのに、心身への好影響があるからです。

 

そこにはやはり、脳の仕組みが関係しています。人間の大脳は外側に大脳新皮質があり、内側に大脳辺縁系があります。この大脳新皮質は理性を司る新しい脳で、内側の大脳辺縁系は感情や本能、記憶を司ります。

 

香りは脳に直接訴えかける

匂いを感じ取る嗅神経も脳から直接のびる脳神経の一種

 

ですから、香りは脳に直接訴えかけます。しかも、嗅神経は大脳辺縁系の海馬、扁桃体と深く関わっています。海馬は記憶の中枢部位、扁桃体は好き・嫌いを本能的に判断する部位と考えられています。

 

香りによって思い出す記憶、懐かしさ、その香りが好きか嫌いか、心地良いか、といった感情を引き起こすのです。
香りを嗅いで大脳辺縁系が刺激されると、気持ちが落ち着いたり、ストレスが軽減されて自律神経のバランスが保たれるといった理由があるからです。

 

『チュベローズ』の香りを知っていますか?

性欲をかき立てる香りとして有名なのは、『チュベローズ』の香り

オトナの女性なら、ここぞと思う勝負の日の香りとして使ってみるのもいいでしょう。

 

40歳以降になると、それなりに戦略を持って男性を落とさねばなりません。「男性は少量のアルコールが落ちやすい」そして、「香りを残す」。「女性は満腹になると迷走神経が刺激される」。
そのあたりをうまく活用して欲しいと思います。ぜひ、これら科学的な戦略をご参考にしてただけましたら幸いです。

 

 

監修

医師/性交痛外来 富永ペインクリニック院長
富永喜代

日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。麻酔科医として全国の総合救命救急病院、高度医療センターで勤務し、延べ2万人を超える臨床麻酔実績を持つ。2008年、愛媛県松山市で富永ペインクリニックを開業。
『性交痛外来』では、4500人の女性の性交痛メール診断を実施。性交痛、デリケートゾーン臭、乾燥が8週間で半減するオリジナルのデリケートゾーンセルフケアマッサージを開発。日本ペインクリニック学会第54回大会、第30回日本性機能学会西部総会で発表する。確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、TBS『中居正広の金曜日のスマたちへ』日テレ『メレンゲの気持ち』等テレビ出演多数。肩こり改善メソッド『こりトレ』(文藝春秋)は10万部、『ヘバーデン結節は自分で治せる!』(永岡書店)10万部など、セルフケアにこだわった著書は累計60万部。YouTube『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』の総再生回数は2000万回を超える。

 

 

≪医師/性交痛外来 富永ペインクリニック院長 富永喜代さんの他の記事をチェック!≫

 

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