正直、未練…。別れを選んだ40代独女の揺れるココロ【40代編集部長の婚活記#277】
OTONA SALONE / 2021年11月24日 17時0分
40代の婚活は、学ぶことがたくさんある。婚活歴5年を超えたOTONA SALONE編集部長・アサミ(49歳)。これまでの婚活で100人以上もの男性と出会ってきた。
時は数年前に遡って、ジェントルさんとの復縁編。……かと思えば、「お友達」に戻ることになり……。この話は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活改め、パートナーを探す活動=「パー活」ドキュメントである。
【40代編集部長の婚活記#277】
好きなだけじゃ、ダメなんだ
お互いに好きだけど、恋愛を終わりにするしかない。そんな現実を突きつけられたのは、人生で初めてのことだ。一緒にいて楽しい。落ち着く。嫌いになったわけじゃない。それでも恋人同士として終わりにするしかなかった。
最大の理由は、彼の心の中。離婚して別居しているお子さんに対して、自分が恋愛していいのかという迷いが心の奥底でずっとくすぶっていたのだ。苦しんでいる彼を見ているのがつらくて、「お友達に戻りましょう」と私が提案した。
ジェントル「ときどきお茶しましょう」
アサミ「うん」
ジェントル「ランチも行きましょう」
アサミ「そうね。近所だもんね」
“お友達”と提案したのは自分だから
靴を履き、彼の家を出る。一緒に玄関の外へ出て、見送ってくれる彼。
アサミ「もうここで」
これ以上一緒にいたら、“お友達”の決意が揺らいでしまいそう。
ジェントル「また連絡するね」
アサミ「うん」
涙をぬぐって、にっこりと笑顔を見せた。
アサミ「じゃ、行くね」
その言葉を最後に、彼の家を出た。なぜだか少しでも早く遠ざかりたくて、気がづけば小走りになっていた。ジェントルさんと復縁して10カ月、私の婚活はまた振り出しへと戻ることになった。
家へ帰る途中に
彼の家から小走りで遠ざかること、約300メートル。信号が赤になって立ち止まった。その瞬間、ブワッと涙があふれてきた。周りに信号待ちをしている人もいるのに……。
急いでハンカチを取り出し涙を拭いたのだけれど、ぬぐってもぬぐってもとめどなく涙があふれてくる。理性でコントロールしようとしてもまったく効かない。まるで壊れた蛇口だ。
お友達と決めたのは私でしょ。落ち着け、自分! 頭の中でそう言い聞かせても、心がそれを受け止めない。理性と感情がぶつかり合っている。すれ違う人が不審に思ったりしないだろうかと気にしながらも、止まらない涙を流しながら家路を急いだ。
涙でぐちゃぐちゃの顔
家についてすぐ、洗面所へ向かった。我ながらヒドイ。涙でぐちゃぐちゃに崩れた化粧を落とし、顔をひたすら洗った。化粧や顔の汚れを洗うことで、泣いている自分の心も洗い流したかったのかもしれない。
洗い終えて鏡を見ると、真っ赤な目をした自分がうつった。涙はもう止まっていた。ちょっとだけ理性が上回ってきたのかもしれない。
アサミ「お友達、か……」
鏡に向かってひとりごとを言った。改めて自分に言い聞かせるように。
何も変わらない朝
朝になった。昨夜は眠れなかったわけでも、涙で枕を濡らしたわけでもなく、目も腫れていない。お腹もすいている。思いのほかごくフツーに朝を迎えた。見える景色も体調も、なんにも変わっていない。変わったのは、ただ恋人がいなくなっただけ。
適当に朝食を作り、食べる。昨日の“別れ”が特にどうってことのない出来事だったみたいに、冷静な自分がいた。こういう冷静さも、彼にとっては「感情がわからなくて気持ち悪い」なのかしら。
いや、別に感情に乏しいわけじゃないのよね。喜んだり、笑ったり、はしゃいだりしているし。泣くことだってあるし。怒りとか不満の感情はあまりアウトプットしないだけのこと。
恋人同士ってそういう負の感情も共有するものなの? 負の感情ってできるだけ言葉にしたくない。その言葉を発している自分がイヤになるから。
3週間が経過して
お友達宣言をしてから3週間が経った、ある土曜日の午後。以前はほぼ毎日のように連絡を取っていたけれど、あれ以来、一切メッセージを送っていない。でも、彼のことを考えない日は一日たりともなかった。
「元気ですか?」「今日はいいお天気ね」「いま何しているの?」
そんなメッセージを書いては消し、書いては消し。そんなことを何度も繰り返していた。あーあ、そんな簡単に忘れられないよ。自分からお友達に戻るって言ったけど、正直、未練ありまくりだ。
一緒にいて楽しかったし、やさしかったし、人生で言われたことないくらい、何度も「好き」「かわいい」って甘い言葉をささやいてくれたんだもの。何より、私が彼のことを大好きだったんだもの。忘れられるわけないよね。
簡単に忘れられるわけがない
でも、お友達なんだよね。連絡しちゃいけないわけじゃない。っていうか、実際に友達とはお互い近況報告してるし!
メッセージ、送る? 送ってみちゃう? なんて? 3週間ぶりだもん「元気?」とかそんなんでもいいよね? おかしくないよね? それじゃ短すぎるか。私の近況で伝えることってあったっけ? 淡々としてるから別にないな。時候の挨拶くらいは加えるか。
よし、あくまでもお友達としてメッセージを送ろう!
アサミ「こんにちは。急に寒くなってきましたね。お元気ですか? 最近はお仕事、お忙しいですか?」
あーでもないこーでもないと何度も書き直して、たどり着いたのはどーってことのない文章だった。読んでくれるかな? 返信してくれるかな?
3週間ぶりのメッセージを送ってみた
送った早々、不安になっている。
恋人でもないのに迷惑かな? ウザいって思ったりして? 既読スルーとかになっちゃうかしら? まさかのブロックとかされたりする!?
あぁ、これは私の恋愛における悪い思考のクセだ。彼とお付き合いする前もそうだったけど、相手の反応をネガティブに妄想してしまう。同じメッセージを友だちや知人に送ってもまったくこんな風に考えないのにね。
好きだから、嫌われたくないから、不安定な関係性だから、こんな風に思っちゃうんだよね。
メッセージ読んでくれたかな?
できるだけ気にしないようにと思いながらも、ふとした瞬間にスマホを見てしまう。メッセージを送ってから30分、まだ既読にならない。1時間、2時間、3時間が経っても既読にならない。
土曜日だから基本的には仕事は休みだと思うのだけど。出かけてるのかな? 何かに没頭しているのかな? それとも……。考えても仕方のないことをグルグルと考えている。ダメな時間の過ごし方だわ。
メッセージのことは忘れて気持ちを切り替えよう! と決意するのだけれど、結局は気にしている。何を? 彼に避けられてやしないかという「不安」だ。
感情って、言葉や表情に出さないようにはコントロールできるけど、本質的な感情はやっぱりコントロールできないんだね。この悩んでいる気持ちを素直に伝えればいいの? でもそれは彼の重荷になりそうでこわい。
重荷になるのがイヤ
夜9時をまわった頃。ふとした瞬間にスマホを見たら、新着メッセージが届いていることに気づいた。もしかして、ジェントルさんから? ドキドキしながらメッセージを開くと、まさに彼からだった。
ジェントル「こんばんは。お元気ですか? 僕は元気です。今週は仕事で上海にいました。いまやっと羽田からの帰りです」
海外出張に行ってたのね。全然知らなかった。相変わらず忙しそう……。メッセージ送ったときは飛行機に乗る頃だったのかもしれない。それじゃなかなか既読にならないよね。
ジェントル「寒くなりましたね。アサミさんもお体、ご自愛ください」
海外出張だったのね!
元気であることと、仕事のこと。メッセージで尋ねた内容に沿って返信してくれた。しかも海外出張の帰りだもの、きっとお疲れよね。
アサミ「出張だったのですね。お疲れ様でした。今日はゆっくりおやすみください」
私からの返信は、それだけに留めた。それ以上、何を書いたらいいかわからなかったのだ。特に用事があるわけでもないし、デートの約束をするわけでもない。ただの“お友達”だから。
3週間ぶりのメッセージに、あんなにいろいろ考えて一人でドキドキしていたけど、なんだか拍子抜け。元気ってことがわかったのはよかったけど……。やっぱり、もう恋人同士のときのようなメッセージの往復にはならない現実を突きつけられた気がした。
メッセージの3日後に……!
3週間ぶりのメッセージを送ってから3日後のことだった。仕事を終えて家に着くと、彼からのメッセージが届いていた。3日後にメッセージが届くなんて“お友達”だけど、なんかうれしい!
なんだろう? どんな用事かな? たまにはランチでもとか? なーんて、ほんのちょっとだけを期待する気持ちがなくもなかったりして。
ワクワクしながらメッセージを開いた。
ジェントル「アサミさん、こんばんは。急なことなのですが……」
そこに書かれていた内容は、私のほんのちょっとの期待はまったく見当外れの、予想外のことだった──。
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