3年で時給が倍になった人たちが「密かにやっていた」シンプルな2つのことって?
OTONA SALONE / 2021年11月25日 11時0分
副業に期待することも、自己実現やスキルアップ、それとも報酬など人それぞれ。ですが、どうせなら、報酬としてもらえる額もそれなりにあるほうが、嬉しいですよね。
ところで、副業を長くやっていても同じ報酬水準が続く人と、3年間で倍以上の報酬単価へとランクアップしていく人がいること、ご存知でしょうか?
では、どのように報酬単価をあげていくことができるのでしょうか。「任された仕事に対して、質の高い仕事をする」という正攻法のアプローチ以外に存在する、二つの方法を紹介します。
副業報酬を左右するのは……ウデや経験より「積極性」!?
それはズバリ、以下の2点。
①業務の周辺領域をセットでできるようになる
②依頼待ちではなく、ヒアリングからの提案ができるようになる
①の「業務の周辺領域をセットでできるようになる」を、ライターの仕事で考えてみましょう。
たとえば、ライティングの案件で、インタビュー記事を請け負っている場合。インタビュー記事を書けるだけでなく、「インタビューする方の写真も一緒に撮って、それをフォトショップで簡単に明るくしたりすることもできる」という場合、発注単価が1本2万円から3万円に、となることも多くあります。
また、一つのインタビュー記事ができるまでには、①企画・取材相手への打診②インタビューの実施・写真撮影③記事の執筆④編集という工程にざっくりと分けられますが、「記事の執筆」の段階ひとつを取っても、インタビューの録音の音声をもらって執筆する場合と、書き手がインタビューそのものから一貫して行う場合では、そこでも単価が1本1万円くらいは変わってきます。
つまり、細分化された仕事になればなるほど報酬単価は下がり、まとまった仕事になればなるほど、報酬単価は高くなるということです。
恐れずに「聞いてみる」「提案してみる」積極性が仕事を生み出す
依頼をする側としても、より多くの人に依頼・ディレクションをするのは手間で、できるなら一人の人にまとまった形でお願いをできる方が楽なものです。一定業務に慣れてきて、「ここも一緒にできるのではないか」と思う部分があれば、周辺領域で巻き取れそうなところについては、ぜひ積極的に提案をしていくといいでしょう。
控えめな方だと、「そんなことをしたら嫌がられるのでは……」と心配される方もいるかもしれませんが、むしろ、喜ばれることが多いです。
ただ、発注側のリテラシーによっては、「サービス」と思われてしまう場合もあるので、報酬単価がいくらで何をするのかが明確なコミュニケーションを取ることが必要です。もちろん、「うまくできるかわからないけれど、チャレンジ」と思う場合は、初回はサービスの範囲で、としておくのも一つです。
実は仕事の「依頼量」も倍に増やせる。関係性の構築方法って
二つ目の、「依頼待ちではなく、ヒアリングからの提案ができるようになる」というのは、完全に確定した業務としてお願いをされる以外にも、「何をやるか自体を一緒に決めていける関係性になる」ということです。
本業とは違う企業で副業をはじめたものの、「数ヶ月に一度何かを頼まれるけれど、思ったより(副業の)仕事がない」というのは、よくある悩みです。
でも、本当に「会社のなかに頼みたい仕事がない」ということは、意外と少ないのです。
代わりに多いのは、「頼みたいことはあれもこれも沢山あるけれど、それをディレクション・依頼できる人手が足りなく、『依頼するところまで持っていけない』」というパターンです。「企業側のニーズとして存在しているものの、発注できるほどの表面にまでは出てきていない仕事」が潜在的にたくさんある、ということですね。
お仕事のフィードバックを兼ねて、ヒアリングを依頼してみる
たとえば、グラフィックデザイナーの副業のケースの場合。企業側は、本当はホームページの改修もしたいし、事業のパンフレットも作りたいけど、どれも「デザイナーに依頼できるところまで固まっていない……(から企業の中で止まってしまっている)」というようなことが往々にしてあります。
この場合、待っているだけでは仕事が始まりません。でも、デザイナー側から、軽い近況伺いのようなヒアリングミーティングを行い、「こういうこともやりたいなって思ってはいるんだけど……」という情報に対して「こういう感じで進めるのはいかがでしょうか?」と一歩踏み込むだけで、一気に「じゃあ、ぜひお願いします!」となる場合もあります。
たまにカジュアルなヒアリングをし、完全に固まっていない仕事も、話したことをテキストにまとめ、具体化していく。そうして「依頼の手前の渋滞」をなくしていけるのが、リズムよく企業と仕事をしていくコツの一つです。
それができる関係性になると、「完璧に切り出された業務を遂行する立場」と比べ、仕事のボリュームが増えるだけでなく、報酬単価も大きく上がって行きます。
実は「発注すること」そのものが大変な作業なのだと知っておいて
これは、「情報の整理」や「要件定義」という企画・ディレクション部分を受注者側が能動的に巻き取っていて、企業側の担当者の負担が圧倒的に軽くなるためです。
要件定義というと物々しく聞こえるかもしれませんが、要は「どんな目的で、何をやるかの大枠・重要事項・スケジュール感などを具体的にまとめて書き出す」ことができれば十分です。口頭で話すとふわふわしていることも、文字にした叩きがあるだけで、「もうちょっとこうしてほしい」というコメントも相手がしやすくなり、一気に話が前に進みます。
今回出した例は、「ライティング」や「デザイン」というスキルを活用して行う仕事ですが、同じコアスキルを持っていても、どうそれを使っていくかで、一年後の報酬単価には大きな差がついてくる、ということです。
「丁寧に仕事をする」ことはもちろん大事ですが、①周辺領域も一緒にできないかの提案・相談と、②仕事が依頼されない時のカジュアルなヒアリング。副業に慣れてきたら、ぜひ、試してみてくださいね!
執筆・監修/株式会社シューマツワーカー 広報 上原里菜
副業マッチングサービスの広報・働き方分野のライターとして、パラレルキャリアを通した人生の可能性を啓蒙。月刊人事マネジメントやマイナビニュースなどの複数媒体で、働き方やプロ人材を活用した企業の課題解決法の連載を持つ。自身も複業家として活動中。
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