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恋人いない歴9年の40代独女が「囚われていた呪縛」【40代編集部長の婚活記#282】

OTONA SALONE / 2021年12月29日 17時0分

40代の婚活は、苦もあれば楽もある。婚活歴5年を超えたOTONA SALONE編集部長・アサミ(49歳)。これまでの婚活で100人以上もの男性と出会ってきた。

時は数年前に遡って、ジェントルさんとの復縁からのお別れ編。別れてしまったけれど、そんな簡単に忘れることはできなくて……。この話は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活改め、パートナーを探す活動=「パー活」ドキュメントである。

【40代編集部長の婚活記#282】

彼と私の20カ月

ジェントルさんと知り合って、お付き合いして、別れるまでの20カ月。

結末はかなしいものになってしまったけれど、私にとってかけがえのない学びのある時間だったと思っている。それは恋愛や婚活のことだけじゃなく、仕事にも、日々の生活にもたくさんの学びがあった。

その中でも、何より大きかったのは━━ある種の呪縛から解き放たれ、自分では気づいていなかった「本質的な自分」を知ったことかもしれない。

 

こんなことが「うれしい」なんて

「女性らしい」という言葉をうれしいと思ったこと。これが、彼に気づかされた最初の「本質的な自分」だった。

私は女性として生まれてきたけれど、実は幼稚園児のころから女性であることを受け容れられないというか、否定して生きてきた。世間的に女の子らしい、女性らしいことが苦手な人になろうとしていた。

・スカートを履かない
・ピンクのものは持たない
・料理をしない
・手芸、裁縫はやらない
・家庭科の授業は放棄する
・モテないキャラになる
・男の子っぽいスポーツに興味を持つ

つまり、めざせ、女性らしくない女性! 結果的に途中から取り入れたこともあったけれど(スカートを履くとか)、ピンクや料理は40代になってもずっと避けて生きてきた。

女性らしさを否定する「きっかけ」

きっかけは、実は婚活記を書くようになって過去の自分を振り返ってわかったのだけれど、4歳のときに幼稚園で男の子からスカートめくりをされたことだったと思う。

あのときの情景はいまでもハッキリと覚えている。

幼稚園の玄関の階段のところに、同級生の男の子が2人立っていた。その横を通って中へ入ろうとしたところ、後ろからスカートをめくられ大きな声で笑われた。

ものすごくイヤだったし、悔しかった。「やめてよ」的なことを言い返したとは思うのだけれど、とにかく屈辱的で、もう二度とスカートめくりをされたくないと思った。

 

男の子っぽくなりたい!

もう絶対にスカートめくりされないためにはどうしたらいいか。幼い4歳児ながらも対策を考え、出した答えがこの2つだった。

・スカートをはかない
・男の子っぽくなる

この「男の子っぽくなる」から始まって、先にあげたピンクや料理を否定する方向へと進んでいった。小学生になった頃には「女らしいこと=イケてない」「男らしいこと=イケてる」という思考になり、自分は「性別を間違って生まれてきた」と思うようになった。

ときどき母に「本当は私、男の子に生まれるはずだったんだよね」と言ったりしていた。

 

「女性」であることを受け容れたくない

昨今、「LGBT」「LGBTQ」といった言葉も浸透し、ジェンダーに関する問題が広まってきている。私自身はその範囲には入らないのだろうけれど、自分のジェンダーを受け容れられなかった点では、共通するものがあると思う。

私は女性でありながら、「男らしくなりたい」「性別を間違って生まれてきた」と言っていたけれど、いわゆるT=トランスジェンダーなわけではない。生まれたときの身体的性は女性であり、性自認も女性なのだけれど、女性であるがゆえに男性に屈辱的な行為を受けたのでせめて外見的には女性らしくないように努めてきたのだ。

トランスジェンダーが先天的、本能的なものだとしたら、私は後天的、意図的にトランスジェンダーになろうとしたけど結果的になれていないから、「こじらせジェンダー」とでもしておこう。

 

ジェンダーをこじらせて…

「こじらせジェンダー」でいることは、高校生くらいまではさほど問題ではなかった。地元という限られた世界で生きていたことと、高校生まで少年のような体型だったことが、功を奏した。

ところが、大学生、社会人となって世界が広がり、また遅ればせながら20代になって曲線的な体型に変化していったことで、自分の中でも「こじらせジェンダー」でいられなくなり、周囲もそんな風に捉えてはくれなかった。

お付き合いする人ができれば「私は女性なんだよな」と受け容れることもあったし、女性らいしファッションやメイク、髪を素敵と思う気持ちも芽生えた。

でも、仕事で知り合ったまったく男女関係ではない相手から胸の大きさのことを指摘されたときは、心の底から「胸を削ぎ落としたい」と思った。でも、恥ずかしがったりすると逆に舐められる気がして、むしろ開き直って強調するようなファッションを着ていたこともあった。

 

女性らしさに対する、相反する気持ち

大人になった「こじらせジェンダー」は、女性らしさを排除しようとする気持ちと、やっぱり女性的なものに憧れる気持ち━━2つの感情が複雑に絡み合っていた。

「男らしいね」「女にしておくのもったいない」なんて言葉をよろこび、「女らしいね」と言われないような行動、発言をする。女性扱いされないように。その一方で、かわいいもの、キラキラしたものが好きだったりする矛盾。

いわゆるミソジニー(男性にとっては女性蔑視だが、女性にとっては自己嫌悪)に陥ってしまい、自分の中の女性性を受け容れられないまま20代、30代、40代を過ごしていた。

さらにいえば、自分が「こじらせジェンダー」や「ミソジニー」であることにも気づいていなかった。

 

女性扱いはイヤだったハズなのに

そんな複雑な感情で40数年生きてきた私の「本質的な気持ち」に気づかせてくれたのが、ジェントルさんだった。

まず、彼のレディ・ファーストな立ち居振る舞い。

初めてのデートのときから、彼は一貫してレディ・ファーストだった。料理を取り分けてくれたり、ドアを支えてくれたり、歩くときやエスカレーターやエレベーターに乗っているときは私をエスコートするような立ち居振る舞いだったり。

過去のデート相手にレディ・ファースト的な男性がいなかったので、「え、こんなことしてくださるの!?」と感動したし、何より女性扱いされていることに「うれしい」と感じている自分に驚いた。

まさか、うれしいと思うなんて!

そして彼が言ってくれた「女性らしい」という言葉。

先に書いたように、私は自分の中の女性性を受け容れられず、どこか否定して生きてきた。古くから女性らしいと思われる傾向にあったこと、例えば料理、裁縫、スカート、恋愛……それらをできるだけ関心がないように自らをコントロールしていた。

できるだけ「女性らしい」「フェミニン」と思われないように。

なのに、ジェントルさんの「女性らしいですね」という言葉は、まったくイヤじゃなかった。むしろ、ドキドキした。これは私の人生で革命的な出来事だった。ずっと嫌悪していた女性らしさなのに、まさかうれしく思うなんて。

 

「女性らしい」ものに対して、本当は…

本当はずっと女の子らしいもの、女性らしいものが大好きで、フェミニンになりたかったんだ!

以前から、肌が白くて、華奢で、髪が長くて、目がパッチリしていて、女の子らしい服を着ていて、ぶりっ子系な女性アイドルが好きだった。それを男性オタ目線で好きだと公言していたけど、心の奥底では憧れていたってことか……。

我がことながら、初めてそれに気づいた。

彼と出会って変わったもの

我ながら、彼と出会ってファッションが変わった。

それまで、黒・ネイビー・グレー・カーキしかなかったワードローブに、白・ベージュ・赤などの色が加わった。パンツが9割だったボトムが、スカート8割になった。

ジェントルさんに「女性らしくて素敵」って言われることがうれしくて、デートではなるべくフェミニン、エレガントな服を着るようになった。以前の私なら「男の好みに合わせて服を選ぶなんてカッコ悪い」と言うだろうけれど(苦笑)。

「好きな人にほめられたい」。モテを意識しないで生きてきただけに、こんな気持ちで服を選ぶようになったのは人生初のことだった。

自分で自分に課していた「呪縛」

4歳の時のスカートめくりに端を発した「こじらせジェンダー」と「ミソジニー」の呪縛から、40代後半にして解き放たれた気がする。その他にも勝手に自分の中で「自分は◯◯だ」と決めつけていたことが次々とどうでもよく思えてきた。

好きなもの、嫌いなもの……人生でいまが一番、素直で本質的な自分を表現できるようになった気がする。

女性であること、女性を楽しむこと、自分の中の女性らしさを、いまやっと受け容れられるようになった。そのきっかけを作ってくれたのは、他ならぬジェントルさんなのだ。

 

 

彼に気づかされた2つ目のこと

彼に気づかされた「本質的な自分」の1つ目のキーワードは「女性らしさ」。

そして2つ目のキーワードは「我慢」だと思う。

昭和生まれだからなのか、大和撫子だからなのか、たくさんのことを「我慢」してきたのかもしれない。それはきっと、私だけじゃなくて……。

 

 

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≪OTONA SALONE編集部長・婚活コラムニスト 浅見悦子さんの他の記事をチェック!≫

 

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