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相手の気分を害さないために! 知っておきたい【名刺交換のタブー】10選(後編)

OTONA SALONE / 2022年3月12日 11時31分

まもなく桜の花も開花し、新しい生活がスタートするという方もいるかもしれませんね。ビジネスマナーとして身につけておきたいことに名刺交換があります。世界共通の名刺交換の基本について(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田先生にお聞きしました。

【気品を身につけるシンプルな教え#38後編 名刺の渡し方編】

 

訪問者から先に渡す? 複数いたら順番は?

名刺交換は、訪問者から先に名刺を差し出します。訪問先の相手の役職が自分より下の場合でも、訪問者から先に名刺を差し出します。相手が複数いる場合、複数で訪問した場合は、役職が上の人から順に名刺を渡します。自分の順番が来たら、名刺入れから出して名刺を渡します。その際、名刺を渡す時は必ず相手の前に移動し、手渡しやすい距離に立った状態で渡します。

 

名刺は上位者から下位者に渡すのが基本!?

国際社会では、握手が上位者(役職が上)から下位者(役職が下)の順番であるように、名刺もまた、上位者から下位者に差し出します。原則として、下位者から先に上位者に渡してはいけません。
たとえば、企業の社長や役員クラスの方との面会で、ご本人ではなく、秘書から名刺をいただく場合があります。この場合、名刺は秘書に渡します。お目当ての方から名刺をいただけなかったといって、名刺をいただきたいと言うことは国際社会では失礼に当たります。

日本での名刺交換か、世界共通での名刺交換なのかは臨機応変に対応しましょう。

 

名刺交換のとき、謙虚な気持ちから下のほうから出す人がいます。良いの?

名刺は両手で持ち、胸の高さで受け渡しをし、頂いた名刺はすぐに名刺入れにしまいます。松田先生のお話によると、最近の若い方は謙遜の意味を表しているのかもしれませんが、下の方からお出しになる方がいますとのこと。

なぜ、胸の高さでお渡しするのかというと、マナーの起源にあります。各国のマナーにはいずれも神仏、自然、先祖への祈祷とお供え物を献上することからはじまりました。お供え物を献上するときには敬意をあらわす作法として、人間の息がかからないように、胸以上の高さで献上するという歴史を持ちます。その起源から胸の高さとなっています。

 

次ページ:初対面で会うやいなや、すかさず名刺交換をするのは日本の独特な習慣

初対面で会うやいなや、すかさず名刺交換をするのは日本の独特な習慣

日本では、会うとすぐに名刺交換をするのが習慣ですが、海外では通用しません。職場でもグローバル化が進む中、国際的には、出会った初めにご挨拶をしてすぐ名刺を渡すところはほとんどないことを覚えておくと良いでしょう。

日本では「まず名刺を見る」のに対して、海外では「まず、相手を見る」のです。国際社会では、他民族で構成されており、ゆえに、人間性を見るという習慣が長い歴史の中でできあがっているのです。

たとえばアメリカでは、会ってすぐの人に名刺は渡しません。まず、挨拶をして握手し、名前と要件を伝えます。そして本題の折衝を行い、互いの利益が合致してビジネスのスタートをさせることに合意した時、はじめてお互いの連絡先を交換しあうのが通例です。
これは、“相手の時間を尊ぶ”ことを重視するためと言われています。相手の貴重な時間を無駄にしないよう配慮するのが、多くの国の礼儀にかなっているようです。

 

お互いが同時に名刺を差し出した場合どうしたら良い?

ビジネスでの名刺交換では、相手と同時に名刺を差し出す場合が多いようです。この場合は、同時に受け渡しを行い、受け取った名刺は両手で持ちお相手の名前を確認します。

 

複数名刺交換した場合、名刺をずらりとテーブルに並べる? 並べない?

名刺を卓上に並べるのは国際社会で「できない人物」と見なされる場合がありますので、名刺入れにしまいます。しかし、社内で名刺についての決まりがあれば、それに従います。

 

次ページ:名刺への書き込みをするのはNG?

名刺への書き込みをしている人がいます。OK? NG?

名刺への書き込みは「メモ代わりにしている」と気分を害される場合もあるので、本人の前で行わないようにします。ましてや、名刺交換をしたその方の前で、名刺に文字を書くなどは敬意表現に反しています。

どうしても書く必要があれば「日付を入れても良いか」等、お相手の了承を得ることが大切です。

 

受け渡しの際には、正しい姿勢で立ち、アイコンタクトをとっていますか?

名刺の受け渡しの時、美しい姿勢だと好印象を与えます。腰から上半身を前に倒してお辞儀し、体を起こしている間は相手とのアイコンタクトも忘れないように。名刺を受け取ったらお礼をいい、お相手の名前を確認して、「○○さん、お会いできて嬉しく思います」などと添えるといいですね。

 

日本のビジネスでの名刺の渡し方は、長い年月の中で日本の“社会人の基本的ルール”として扱われてきました。しかし、近年、外国とのビジネスも盛んになってきました。異なる名刺の渡し方に出会うことも増えてくるでしょう。日本の名刺の渡し方を学ぶとともに、国際社会のルールに応じたビジネスマナーを身につけることも、大切な時代になってきました。

 

また、コロナ禍においては特に衛生に関して様々な価値観をお持ちの方がいること、また、リモートワークが推進されていることなどから、名刺の受け渡しを行うことが少ないかもしれません。いつでも迷わないように覚えておきましょう。

 

≪エディター・ライター/(一社)日本プロトコール&マナーズ協会理事 高谷治美さんの他の記事をチェック!≫

 

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