「他に男がいないから…」呪詛をつぶやく女が選んだ「スーパー五流男」って【40代のダメ恋図鑑#3】前編
OTONA SALONE / 2022年4月1日 22時0分
40代。未婚でもバツイチでも、「独身」を楽しみたいと思いながら恋愛でつまずいてしまう女性たちは、どこで間違えてしまうのか。
アラフォーの女性たちが経験する「恋の迷路」をお伝えします。
「お互い好き同士」なはずだったのに…?こちらがフリーになっても…?
Cさんは42歳、半年前に協議離婚が成立し、今は独身生活を楽しんでいる。
「子どもがいなくて幸いだった」とCさんは何度も繰り返していたが、離婚の理由は「夫に好きな人ができたから」と聞いており、外から見れば年相応に落ち着いた夫婦に見えていたが、実は数年前からセックスレスで冷めきった関係だったという。
家で顔を合わせる朝と夜だけ相手を視界に入れ、声をかけるでもなく別々の部屋で過ごす状態に、Cさんも離婚の可能性を考えてはいたが、先に動いたのは夫だった。
「好きな人ができたから離婚してほしい」と言われたとき、「怒りも悲しみもなかった」とCさんは話す。淡々と財産分与について一覧表を作るよう提案し、それを元に話し合った。が、夫が自分の通帳を見せたがらないことで揉めてしまい、スムーズにはいかなかった。
結局、「きちんとしないのなら、調停を申し立てる」と言うCさんに負けて夫は通帳を出し、こっそりと貯めていたお金を折半して離婚は成立した。
Cさんには、夫から離婚を切り出されたときから親しくしている独身の男性がいる。お互いに恋愛感情があるのもわかっていたので離婚後はすぐに付き合うものとこちらは思っていたが、そうはならなかった。
その日、Cさんに誘われた居酒屋のカウンターで飲みながら、「ああもう、ムカつく」を繰り返す彼女は、うまくいかない男性との関係に疲弊感を隠せない様子だった。
「もうさあ、会わなきゃいいじゃない」
めったに飲まないチューハイはもう3杯目で、だいぶ心臓の動悸が早くなったのを自覚しながら隣に座るCさんに目をやると、こちらに負けず赤い顔をした彼女は
「だからあ、それができたら苦労しないんだってば!」
と言って手にしたジョッキの中身を勢いよく飲み干した。
その相手は「離婚のときに助けてくれなかった」、それどころではなく
Cさんが会っている男性は45歳、同じくバツイチで子どもはおらず、独身歴は10年と聞いていた。
離婚後にまともに付き合った女性はいないらしく、「いつも振られて終わる」と話していた男性について、その理由も何となくわかる状態だった。
Cさんと男性がなぜ楽しく過ごせないのか、自分から連絡をして会っているのに不満ばかり抱えて帰宅するのはどうしてなのか。
「彼ね、私が元夫との離婚話で苦しんでいるとき、何もしてくれなかったのよ。
そんなことより自分が私に好かれているのかばかり気にして、LINEの返事が遅れたらわざわざ電話してきて『LINE読んだ?』とか言ってくるの。
夫との話し合いで疲れていたから読むのが遅れたと言ってもスルー、それより『俺は返事を待っていたのだけど』って、とにかく自分のことばかりなの」
無事に離婚が成立して晴れて独身になったときも、この男性は「おめでとう」とは言うが彼女のがんばりを労るでもなく
「はっきり言って、私からの告白待ちなのよ。
独身になったのだから、俺に好きと言えるでしょ、みたいな。
こっちは離婚で疲れきってそんな気になれないっつーの」
と、ことごとく彼女の思惑を裏切り続けていた。
話を聞く限りでは、男性の幼稚さはよく伝わる。が、それに対してCさんもはっきりと拒否や改善を伝えておらず、それができない自分へのストレスもあって、こうやって週末の居酒屋で女友達相手にクダを巻く時間が訪れるのだった。
そんな男でも「会ってくれるのがその男しかいない」…わからなくもないけれど
それでもCさんが彼とのつながりを切らないのは「すぐに連絡がついて会える異性」がこの人だけだからだ。結局はぽっかりと空いた時間の虚しさを埋めるための「要員」として、彼が必要だったのだ。
それを自覚しているから
「私のことが好きなら自分から告白すればいいじゃない」
「あなたは私のどこが好きなの?」
「たまにはそっちからも誘ってほしい」
「食事に行く店をそっちも考えてほしい」
などの不満を伝えられないのだ。
ふたりの関係を進めようとしない男性は常にCさんからの誘いで動いており、お膳立てにがんばるCさんに感謝することもなく、
「あなたの愛情にあぐらをかいているよね」
と指摘すると彼女は大きく頷いた。
Cさんから誘わなければ、彼との関係などその場で切れる。
彼は「自分に関心を向けるCさん」が見たいのであって、自分から愛情を育てるような振る舞いはない。
一方で、彼女から声がかかれば「100%応えてくれる」のも現実で、何でも自分に合わせようとする姿がCさんにとっては愛情の証になっていた。
寂しさを抱えながらも、「私の都合よく存在させられる男性」を手放せないのがCさんの持つ事実だったのだ。
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