婚活歴5年8カ月。人生で「初めていだいた感情」とは?【40代からの婚活記#299】
OTONA SALONE / 2022年4月27日 17時0分
40代の婚活は、豊かな人生経験の宝庫。44歳の夏から婚活を始めたOTONA SALONE編集部長・アサミ、婚活歴5年8カ月。これまでの婚活で100人以上もの男性と出会ってきた。ひとつ年を重ねて50歳になったので、微妙にタイトルを【40代からの婚活記】とアップデート。
H女史に紹介された男性・マイルドさんと会い、雰囲気はいい感じだったのだが、なかなかパンチのあるデートとなった。彼との関係性に悩んでいたところ、紹介者のH女史から連絡があって……。この話は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活改め、パートナーを探す活動=「パー活」ドキュメントである。
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【40代からの婚活記#299】
婚活の「出会い」を楽しめていない
44歳の夏から婚活を始めて5年8カ月になる。
コロナ禍の影響なのか、50歳を迎えたからなのか、私自身の気持ちも大きな変化を迎えていた。それは婚活だけじゃなく、これから先の人生をどう生きていくかという根本的な変化でもあった。
もう、やめてしまおうかな……。婚活。
初対面の人と会って話したりするのも、メッセージをやりとりするのも、疲れてきた。気を使うことばかりで……私には向いてない気がする。
やめてしまおう、かな
これから先の人生、私はどうやって過ごしていきたいのか。本当にパートナーがほしいのか、結婚したいのか……。5年8カ月の間にもときどき婚活を休んだりしていたけれど、いままた、少し考える時間が必要なのかもしれない。
マイルドさんが悪いわけじゃない。たまたま彼との出会いから考えるようになっただけのこと。
ただ、これから先、誰かと過ごすなら……一緒に何をしたくて、どんなことを共有していきたいのかを考えるきっかけにはなった。自分が生きるうえでのプライオリティが少し見えてきたというか。
一緒に楽しみたいこと
婚活を通じて、私にとってやっぱり「食」は大切だと思った。
それは高価なものとか、美味しいものを食べるという話ではなく、同じものを一緒に食べて、美味しいとか意外とそうでもなかったとか、そういう時間を共有したい。
だから、アレルギーで仕方ないとはいえ、偏食で食べるものに制限があるマイルドさんとは、一緒に食を楽しむということができない。私にとっては食はかなり重要なファクターだと痛感した。
気を使いすぎる性格
人に気を使いすぎて疲れてしまう傾向があることも、婚活を通じてわかったこと。会話の内容を合わせたり相手が答えやすそうな質問をしたりと、自分のことを話すというよりは相手軸で会話やメッセージをしていることが多かった。
だからデートの時間が長くなると疲れてしまったり、メッセージに悩んでしまったり。言葉数は少なくないけれど、実は自分のことをあまり話せていなかった。つまり、自己開示ができていないのだ。
仲のいい友達との会話ではできていることが、婚活を通じて出会った相手とはできていない……。恋愛ができなかったり、お付き合いしても長く続かないのは、私の問題なのだろう。
パートナーを必要としてる?
そもそも論になるけれど、私は本当に結婚相手というか、パートナーを必要としているのだろうか。
婚活を始めたきっかけは……正直に言って「仕事」だった。44歳の夏から婚活記の連載をスタートしたけれど、当初は1年くらいやって「やっぱり結婚できませんでした」で終了するつもりだった。
でも、なんで私は婚活を5年以上も続けているんだろう。
それはやっぱり、「彼」と一緒に過ごした時間があったからかもしれない。
彼との時間があったから
「彼」とは、婚活をするようになって出会いお付き合いしたたった一人の相手、ジェントルさん。
もう終わった恋愛で、復縁したいというわけではないけれど、彼を過ごしたことで恋愛やお付き合いすることの楽しさ、温かさ、心の充実、相手を思いやる気持ち、ときには感情をぶつけ合うことも「いいなぁ」と思ったからだ。
彼と出会うまでのお付き合いは、振り返ってみれば深いコミュニケーションがまったくできていなかった。浅い、表面的なものだったと思う。
深いお付き合いの経験がなかった
ジェントルさんとのお付き合いは、正直、めんどくさいこともあった。なんでそんなこと言うの? なんで不機嫌なの? そんな風に思うことが何度もあった。
けれど振り返ってみると、感情をぶつけるというプロセスは、まったく別の人間同士がお互いを理解するうえで重要なプロセスだったことに気づいた。むしろ今まで私は、感情をぶつけることを避けてきたのだ。だから、お付き合いする相手との深いつながりを作れなかったのだ。
「いつも機嫌がよくて気持ち悪い」
ジェントルさんに言われたことはいまでも覚えている。でも、そのくらい私は感情がわからない人間……喜楽は出すが、怒哀が出ていなくて、だから彼は「気持ち悪い」と表現したのだろう。
負の感情をあらわすこと
確かにそれまでの私はある意味、気持ち悪いというか、人間らしくなかったかもしれない。
「怒り」や「哀しみ」といった負の感情をアウトプットしたくなくて、たとえ怒りや哀しみの気持ちがあってもできるだけ平静をよそおったり、少なくとも他人の前では見せないようにしていた。
表すことがあるとしたら、ごく限られた親友だけ。それ以外の人には怒りや哀しみといった負の感情は出さないようにコントロールしていた。
でも……。
ジェントルさんから感情をぶつけられて、少しずつ自分も感情をぶつけられるようになった。ぶつけ合うときは苦しいし、つらいけれど、でもそれがあったからこそ、恋愛やお付き合いの大切さを感じた気がする。
時にはぶつかることが必要な理由
正直にいってまだ、怒りや哀しみの感情を出すのは苦手だ。特に怒り。心のどこかで出したくない気持ちはある。できるだけ、いつも穏やかでいたいし、感情の波をつくりたくない。
怒りの感情を出してくる相手も苦手だ。同じことを伝えるにしても、ほかの表現でできないものなのだろうか?と思ってしまう。
でも、負の感情を出さないと伝わらないことがあることをジェントルさんに気付かされた。特に、これから先の時間を一緒に過ごしていこうと考えるパートナーとは……。異なる考え方があっても、どちらかの意見を通すのではなく、お互いが話し合って歩み寄ることが大切だから。
(表面的な付き合いでいい相手とは、怒りの感情は出さなくてもいいと思うけれど)
一緒に長い時間を過ごす相手
めんどくさい感情のぶつけあいがなく、一人で穏やかに過ごす人生。
ときには感情をぶつけ合って苦しみながらも、寄り添い合う人がいる人生。
20代、30代、40代と、ずっと前者がいいと思って生きてきた。だから結婚したいと思わなかったし、子供もほしいと思わなかった。人間の数だけめんどくさいことがあると思っていたから。
でも40代の終わりにジェントルさんと出会って、お付き合いして……50代を迎えたいま、少しずつ気持ちが後者に傾いている。
穏やかな一人か、ぶつけ合って寄り添うか
結婚したいかどうかは、まだわからない。
でも、何があっても「絶対に味方でいてくれる人」がほしい。
もちろん、両親や姉、親友は、いつも味方でいてくれるし、支えてくれている。でももっと近いところに……一緒に時間を過ごしながら、味方でいてくれる相手がほしい。
いま、そんな気持ちになっている。
人生で初めて気づいた感情
「さみしい」って、こういう感情なのかな。
いま人生で初めて、さみしいという気持ちを感じているのかもしれない。
独身人生をさみしいと思ったことがなかったから、以前ある同世代の独身女性が「一人暮らしがさみしい」と言っていたとき、共感や理解ができなかった。
でもいまはわかる。私、さみしいんだ……!
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