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51歳が更年期のホルモン治療を「3回断られた」背景にあるものは

OTONA SALONE / 2022年8月4日 21時0分

こんにちは、オトナサローネ編集部井一です。更年期真っ只中の51歳の4月、突如として歯列矯正を始めました。

この連載は「歯列矯正の進捗を記録する」ものですが、もうひとつのテーマが「更年期に起きること」。私は6月にホルモン補充療法(HRT)を始めました。HRTで「起きたこと」の序盤のお話、リアルタイム連載の6回目です。

【連載・更年期50代の歯列矯正日記・毎週木曜更新】♯17

私はHRTが「劇的には」手ごたえが出なかった。どうしてなんでしょう?

クリックで拡大(以下同)

51歳、生理は飛び始めて軽くなっている私は、上記の「④周期的併用投与法・持続法」を6月8日(水)にスタート。黄体ホルモンを14日飲んで、22日(水)に最初の「黄体ホルモン休み」を迎えたのですが、黄体ホルモン休みに入った3日後、予期せぬことに「かなりしっかり整った生理」がドカンとやってきてびっくりしました。その後、2回目の黄体ホルモン休みでは、「休みに入る全日」に生理がきてしまいました。ホルモンて難しい!

 

でも、これらの経験を経ても、事前にライター藤井さんから聞いてていたような「劇的な奏功感」は私にはなかったんです。

先生、これって、私の場合はホルモンと関係ない部分、もともと持っていた抑うつの要素のほうが大きかったということなんでしょうか?

 

「うーん、それは何とも言えないわね。HRTって効いた人ほど感動して、一気に元気になって大喜びでブログを書いたりするから、みんな劇的に効くという印象を持ってしまうかもしれません。でも、それはかなりひどかった人のケースなの」

 

「そうか、ひどかった人なら身体が動くようになれば効いたって実感できますますもんね」

 

「そうそう。それ以外のほとんどの人は3か月くらいかけて、薄皮を1枚ずつはがすようにちょっとずつよくなっていきます。3か月くらいたってみて、気が付いたらあれもよくなった、これもよくなったという具合に、小さな困りごとが1つずつ解消されている感じなの」

 

「なるほど……言われてみれば、私は超頑固な不眠なんですが、最近15年ぶりくらいに眠いという感覚を持てることがあります。また、うつうつと頭の中で怒りをこねくりまわすことがなくなって、ポジティブまではいかないけど、沈み込む気持ちをある程度コントロールできるようになりました。でも、体重と中年体型は治らないし、視力も落ちたままですね……目が見えないのは本当つらいです」

 

HRTは決して「老化した身体を元に戻す万能の治療」ではありません

「ここもちょっと誤解されるんですが、HRTは若返りの薬ではないの。だから、40代初めのころのような自分に戻れるというわけではありません。加齢は進んでいますから、老化している部分が戻ることはないです」

 

「そうかー。ちょっと悲しいんですが、中年体型と視力は老化なんですね」

 

「残念ながら、それは受け入れてください。特に視力は、この世代では老眼が始まりはするけれど、更年期とは直接関係なく男性にも起きることです。でもね、HRTを続けると、その効果で血管がしなやかになり、骨も強くなりと、いいことがたくさんあるの。乳がんの検診は受けておく必要がありますし、血栓リスクも上がりますから、生活の上でいろいろ気を付ける必要はあります。でも、私はその他の部分ではメリットのほうが多いと自分自身でも服用してきて思ってます」

 

「先生もそういった効果は実感しているとおっしゃってましたよね、髪が元気になることですとか、お肌ですとか」

 

「そう、いろいろあるんです。1か月で気づけた効果があるならば、3か月たったらもっといろいろなことが変化してると思いますよ!大丈夫、どんどんよくなって、ハッピーになっていくから!」

 

これだけ丁寧に診察してもらって580円。「安くていいね」という話ではなく

さて、この記事とは別に、私は新見正則先生の「更年期のお悩み相談」連載を担当しています。

 

新見先生からは何度も、「婦人科診療ではカウンセリングには点数がつかないため、医師が無給ボランティアでやっている状態。更年期の保険診療でたらいまわしにされるのは制度上の不備だから、女性はもっと政治や政府に対して怒って要求していい。また、あなたの話を丁寧に聞いて励ましてくれる婦人科医はとても貴重な存在だから大切にしてほしい」と聞いていました。

 

このうちの後者のことを、私はこのあとのお会計で痛感しました。

 

これだけ丁寧に話を聞いていただき、不安を解消してもらっても、私が再診料としてお支払いしたのはたったの580円。初回こそは検査もあって3000円強お支払いしていますが、今回は30分説明していただいて580円。10割でも2000円に満たない額です。

薬は今回3か月分一気に処方していただいて4000円、これはこんなものかもですが、医師が30分聞いて2000円では、そりゃ更年期は邪険に扱われるでしょう。クリニックが倒産してしまう。

 

「私たちの更年期障害は現在の医療制度では救われない」というのを改めて痛感しました。

 

もちろん、我が家も例にもれず家計は苦しいため、医療費が安いのは心底ありがたいことです。

 

でも、もし私がもっと丁寧に話を聞いてもらえていたら、HRT難民として51歳まで右往左往しなくても、過去3回断られたどこかの医院でもっと早く始められていたのではないかと思うのです。特に、3回目に断られたコロナ渦中は今よりもはるかにメンタルの状態が悪く、ホルモンの助けが必要でした。当時始められていたらもっといろいろなことがラクだったと思うんです。

 

私は、更年期のカウンセリングに精神科と同等の保険点数をつけてほしい

いよいよ私たち団塊ジュニア世代が更年期にさしかかり、「更年期離職」も問題になる昨今です。が、そもそも更年期症状自体が結構なしんどさなので、これ以上の「我慢」も「努力」も無理だなって思うんです。やろうとしても身体が動かない、それが更年期です。「女ばっかり損をして」あるいは「女ばっかり優遇して」、いろいろな思いがあるとは思いますが、そもそも男女も世代も関係なく「体調が悪い日に理由を言わずに休める」くらいのことはどうか普通であってほしい。

 

子どもの保育園問題がこの15年であれだけ劇的に変わったのは、ひとえに「声をあげた人たちがいたから」だと感じます。いっぽうの更年期は、秘めるべきものというイメージがあるためでしょうか、そもそも情報共有がまだまだできていません。そのため、この不調を取り巻く制度がどう変わると私たちがラクになるのか、当事者である我々すらわかっていません。

 

でも、ひとつ確実に言えるのは、必ずだれもが通過する時期「更年期」の「不調」に対するケアがこのままでは困るということ。たとえば肩がこったら整体に行こうかな、育児の悩みなら支援センターやスクールカウンセラーに相談しようかななど、何かしら「解決に結びつきそうな場所」が浮かびますが、「更年期」って最初に何をしていいかわからないですよね。まだまだ時間はかかると思いますが、1つずつ課題解決に向けてできることをしていこうと、この数か月で私は考えたのでした。でも、いったい何から……?

 

 

 

≪OTONA SALONE編集部 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫

 

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