梅宮アンナさんの更年期「いつでも10年後のことを考えています。誠実に嘘のない人生を生きたいから」
OTONA SALONE / 2022年8月30日 21時1分
どんな状況に立たされようと毅然と自分の人生を切り拓いている――。
そんなイメージの梅宮アンナさんもこの8月で50歳を迎え、ジャスト更年期世代真っ只中。
2019年12月に父・辰夫さんが逝去し、これまで経験することがなかった煩雑な事務仕事に忙殺される日々。度重なる引っ越しに、20歳になった一人娘の百々果さんがアメリカの大学生活を送るための手続きなど、はたから見てもその環境変化はすさまじいものがありました。
さまざまな不調が顕著になる更年期に突入しているだけに、アンナさんは大丈夫だったのでしょうか? 彼女の気になる更年期についてお話を伺いました。
【私の更年期のつきあい方#1梅宮アンナさん】後編
Q.更年期症状が出ないよう気をつけていることはありますか?
「周りに流されず、自分が心地いいと思えるペースで生活をしています」
私、生活がすごく規則正しいんです。朝は4~5時に起床したら、ベッドでゴロゴロしながらスマホでニュースやメールを確認して1日が始まり、夜は22時に寝てしまうんです。
もう生まれたときから規則正しくて(笑)。お日様が上るのと同時に目覚め、外の空気を吸いながら日差しを浴び、元気をチャージする。本当に太陽のリズムで生活している感じ。
私自身、タバコもアルコールもやりません。お酒は飲もうと思えば飲めますが、体に合わないんです。飲むと疲れてしまうし、あまりおいしいと思えなくて。
私にとってアルコールは嗜む程度でOK。その変わり食事は好きなものをいただきます。夕食にマックが食べたいなと思っても決して我慢はしません。
これは父からの教えでもあるのですが、好きなものを食べていたほうが幸せだし、元気になれると思うんです。たとえ、体にいいものを食べたとしてもおいしいと思えなかったり、楽しくなかったらそれはやはりつまらないですからね。
Q.いろいろ一段落し、50歳になった今の楽しみはなんですか?
「自分の心に従い、その時やりたいことをやって元気をチャージしています」
今日は、夕方からNetflixでドラマを観る予定。それを考えるだけも今からワクワクしちゃいます!
私はもともとあまり自分を追い詰めるほうではないし、何をしたら自分がハッピーになるかを知っているから、モヤモヤしたときは“いま”の自分が何をしたいのか、心を見つめ直します。
すると、『この状況には山登りだ』『すっきりしたいから買い物だ』『あの友達に会いに行こう』とか、ちゃんと自分の心を軽くする方法がわかるし、何より私にはそれを実行するアクティブさもある。自分に必要なことをすれば、元気になって戻ってこられますからね。
Q.ポジティブ&アクティブなアンナさん。そのベースにあるものは?
「30代後半に過酷さで知られるレースに参加。この体験で人生観が大きく変わりました」
もともと『太陽とともに生きる』がモットーの私ですが、価値観の大きな転機になったのは2010年に参加した「サハラレース」というマラソンでした。トレイルランにハマった私が行きついた、1週間で250㎞を自給自足で走る過酷なレースです。
当然、トレーナーやランニングコーチなど、周りから猛反対されましたが、『ラクダを見てみたい』という思いだけで強引に決行(笑)。なんと私、自らエアラインの社長にアポイントを取り、直談判してスポンサードしてもらったんですよ。しかし、残念ながら完走はかないませんでしたが……。でも、ラクダって本当に大きいんです。それを感じるのが降りるとき。馬とは比べものにならないくらい大きい。これは体感したからこその感想ですよね。
アフリカというはじめての土地の見たこともない景色、日中気温が50℃を越える環境の中、みんなで協力しあって走っていく日々は何にも代えがたい体験でした。男女混合でプライベートなんてない状態で、それこそ生きるか死ぬかの毎日。あって当たり前のものはトイレットペーパーすらない中、自分がこの世に生きている、生かされているありがたさをあんなに感じたことはありませんでした。
当時、エントリーするのに3,000ドルくらい。高額ですよね。でも、どんなブランドバッグを買うより、人生で最高のおみやげを買った感覚なんです。この経験があるから、どんな困難も立ち向かえるようになったと思います。
Q.更年期と言われる45~55歳はアンナさんにとってどのような期間ですか?
「常に10年先を見越して生きている私にとって、更年期は本当に一時期。特別なことではありません」
私は大抵、いつでも10年先のことを考えて日々を過ごしています。ほとんどのことは10年前に考えた通りになってきています。私の中での更年期は、あくまでも自分が過ごしていく時間の中の一つの時期という位置づけで、それ以上でもそれ以下でもない。ことさら特別な何かではなく、不調があればあったで自分の身体と向き合い、その都度自分をいたわるしかないかなって思っています。
いまは自分と10年後の家のあり方を考えている時期。ちょうどいいサイズの家と住まい方をあれこれ模索しています。娘も巣立っていき、母との暮らし方もちょうどいい距離が見つかりつつあります。
これからは私が私のために使う時間が戻ってきます。これまで、信じられないくらいに真実が一つもないことをたくさん言われましたし、正直、男運はない人生でした(笑)。でも、私はこれからまだ50年元気で健康に、楽しく暮らしていきたい。一つ一つ、誠実に自分と向き合っていきたいです。
梅宮アンナ(うめみや あんな)/
1972年東京生まれ。父は俳優の梅宮辰夫、母は元モデルのクラウディア。街でのスカウトをきっかけに、19歳でモデルデビュー。『JJ』『CLASSY.』『VERY』など、人気女性ファッション誌の専属モデルを務め、カリスマ的な人気を博す。2002年に、娘・百々果を出産してからは、タレント業と母親業の両立に日々奮闘している。現在は、TV、雑誌、イベントのほか洋服のプロデュースなど、幅広くクリエイティブな分野で活躍中。著書に『梅宮家の秘伝レシピ 梅宮辰夫が家族に遺した料理帖 シンプルで豪快』(主婦の友社)がある。
撮影/屋山和樹 取材/藤井優美
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