梅宮アンナさん、10代からブレない「お買い物技術」って?「自分の道は自分で探すことです。敷かれたレールに乗らない」
OTONA SALONE / 2022年9月17日 20時0分
仕事に育児にプライベートに、いつも全力で気づけばこの年齢になっていた、と感じるオトナサローネ世代。そのとき、そのときで、それなりにおしゃれを楽しんできたはずなのに、ふと気づくと「似合わない」「若ぶっている」「もはや何を取り入れたらいいのかわからない」と、頭を悩ませている自分が…。そこで、自他共に認めるおしゃれ好きな梅宮アンナさんに、オトナサローネ世代がセンスアップするおしゃれ小物の選び方のコツを伺いました。
すべてにおいて「自分の道は自分で探す」。10代から今までブレていないアンナ流の人生
――トレンドセッターで、身に着けるものはハイブランドなイメージがあるアンナさんですが、アンナさんのおしゃれのベースとなっているものは何なのでしょうか?
私はとにかく好奇心の塊なんです。いま流行っているものや、今日発売のものには全然興味がなくて、自分で先を見越しておしゃれを開拓していくのが好き。ファッションに限らず、私は高校生のころから自分の好みがはっきりとわかっていて、まったくブレないんです。だから、その時々で自分が“いい”と思ったものを選んでいるだけ。流行りモノに飛びついたこともあまりないので、それが“似合わなかった”という経験もないですね。
おしゃれの話とちょっと逸れてしまいますが、私は子どものころからなんでも自分でやらないとダメなタイプ。敷かれたレールに乗るのがイヤで、中学生で親が決めた学校への内部進学を断り、休学していたほど。そのときは、とにかく何もしたくなかったんです。
でも、いったんゼロにすると、自ずとやりたいことが見えてくるんですよね。1年経ったころ、行きたい学校を見つけたんです。理由は『制服がかわいかったから』なんですけど(笑)、その制服を着ている生徒さんを捕まえ、学校名を聞き、その足で願書を取りに行き、改めて受験をしたんです。幸いご縁をいただけ、1年遅れで高校生活をスタートさせましたが、そのときから『自分の道は自分で探す』というのが私のスタンス。当時の親は泣いていたけど、この経験がいまの私の生き方のベースと言えるかも。
イメージと違いますか? 親に甘やかされたリッチな子ども、というわけでは全くなかったんです
父親が芸能人だったので、甘やかされて育ったイメージがあるかもしれませんが、私は両親とそんなにベタベタした関係ではありませんでした。それこそ、高校生で『親に依存していたら大変なことになる』と自覚していましたから。
高校生のころと言えば、当時海外旅行といえばハワイだったので、安いツアーを見つけて相談したんです。それも、4泊6日エコノミーで49,800円! ところが、親がハワイ行きを認めてくれない。私が諦めるだろうと、『そんなに行きたいのなら自分で働いていきなさい』と言い渡されたのですが、親の思惑とは裏腹にめちゃくちゃアルバイトをしました。
それはもう、ビルの清掃から球場の売り子、ビラ配りに、アイスクリームの販売スタッフ、アンミラ(アンナミラーズ)のホール係まで。そんな私の姿を見て、『そんなにガッツがあったとは⁉』と、父親が驚いたほど。
最初はハワイに行くためのバイトでしたが、そのうち、いろんな世界を見てみたいという欲のほうが強くなり、さまざまなバイトを体験しました。その経験のおかげで、いまの自分があると思います。
人と同じはイヤだから。海外サイトでショッピング、イメージと違っても「ま、いっか」
話をおしゃれに戻しますね(笑)。私はとにかくおしゃれすることが大好き。おしゃれ好きな人はみなさんそうだと思うのですが、できれば人と同じものは避けたいという思いが強いんですよね。なので、ショッピングは日本ではなく海外が多くなります。
でも近年は、気軽に渡航できないので、もっぱら海外のネットショッピングを活用しています。
好きなブランドのショッピングサイトだけでなく、インスタに流れてくる情報から興味があるものをクリック。そこからショッピングサイトに飛び、気になるものを購入します。このとき、説明にはあまり目を通さず、自分の勘に従います。
だから、サイズがちょっと違ったり、イメージと違うものが届いたりしますが、それはそれでよし。これもネットショッピングの楽しさだと思っています。
機能性にも少し惹かれるけど…まだ「おしゃれさ」にこだわりたい。ブランド武装は捨てました
自分の直感に従っているので、正直、年齢のことも、機能性とかも、まったく気にしません。とはいえ、最近はバッグの重さなど、機能性を求める気持ちは若干でてきましたけどね。ただ、“ラク”という目線では選ばないようにしています。この一線を越えてしまったら、残念ながらオバサンになってしまう気がしていて。ここはまだがんばりたいところ。まだ重たいエルメスのバッグだって持ちます。あっ、でも最近は持っていないかな(笑)。
とはいえ、ブランドで武装する自分はもう終わりました。いまはプチプラをカジュアルな感覚で身につける時代。実はこれって私が得意とする分野なんです。
たとえば、リーディンググラス=老眼鏡。老眼鏡というと、自分が年齢を重ねていくのを認めたくなくてネガティブに捉えがちだけれども、私は年齢を重ねるのが楽しみでしょうがないんです。20代なんてまだ親の監視下みたいなものだし、世の中の仕組みもわかっていない。でも、この年齢になると、自分らしく生きていけるでしょ。
あっ、また話が逸れましたね。私は老眼になるのが早く、30代後半ごろから文字の読みにくさを感じていましたから、わりとすんなり取り入れていました。感覚としては、アクセサリーとして。プチプラのフレームを雑貨屋さんや韓国で見つけたら、眼鏡屋さんでレンズを入れてもらうんです。これだとトータル3,000円くらいで作れちゃう。そんなリーディンググラスを何本も持っているから、その時の気分やファッションに合わせてコーディネートできるし、お手軽なものだから、サングラスのように頭の上にのせておいて……、と気軽に使えるようになります。おしゃれをするってこういうことだと思うんです。
撮影/屋山和樹 取材/藤井優美
【プロフィール】
梅宮アンナ(うめみや あんな)/
1972年東京生まれ。父は俳優の梅宮辰夫、母は元モデルのクラウディア。街でのスカウトをきっかけに、19歳でモデルデビュー。『JJ』『CLASSY.』『VERY』など、人気女性ファッション誌の専属モデルを務め、カリスマ的な人気を博す。2002年に、娘・百々果を出産してからは、タレント業と母親業の両立に日々奮闘している。現在は、TV、雑誌、イベントのほか洋服のプロデュースなど、幅広くクリエイティブな分野で活躍中。著書に『梅宮家の秘伝レシピ 梅宮辰夫が家族に遺した料理帖 シンプルで豪快』(主婦の友社)がある。
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