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20年付き合った人と別れたあとにのめり込んだ「推し活」 そこで出会った男性と交際0日婚!【オトナ婚/第14話(前編)】

OTONA SALONE / 2022年9月29日 20時0分

40代以降で結婚した人=オトナ婚の経験者にインタビューするシリーズ第14回目は、20年付き合った元彼と別れ、本格的にハマった推し活で出会った2歳下の男性と結婚したユリさん45歳。お互い「自立した意パートナー」として、ハッピーな毎日を過ごしています。

 

どこで彼と出会ったの?

彼はどんな人?

どうしたら結婚できたの?

 

などなど、気になるオトナ婚の実態に、ライターのミナト薫(47歳)が迫ります。

▶▶「オトナ婚」シリーズ一覧

 

長過ぎた春……。20年付き合った人と37歳でお別れ

早速ですが、事前にいただいたアンケートによると、ユリさんには今の旦那様と知り合う前に、20年程付き合っていた彼がいたそうですね?

 

「はい。その人からはプロポーズもされていましたし、私もずっと、『将来この人と結婚するんだろうな』と思っていました」

 

それがなぜ破局に?

 

「タイミングですかね。元彼はプロポーズこそしてくれたものの、そこから何もアクションを起こしませんでした。私は私で『彼がやる気ないのに、自分一人で結婚に向けて動くというのも違うな』と思っていました。

結婚は二人でするものだから、どちらかだけが頑張るというのはおかしいじゃないですか。

あと、付き合いが長くなるにつれ、私にも心境の変化がありました。彼の煮え切らない態度に違和感を覚えるようになったというか。嫌いになったわけじゃないんですが、『この人は私とずっと一緒にいるつもりがあるのかな』『このままでいいのかな』などと思うようになって。

そうやってダラダラと関係を続けているうちに、私の方にも他に気になる人が出てきたりして、途中別れたりもしながら気づくと20年が経っていました」

 

そうなんですね。では、ユリさんから別れを切り出したのですか?

 

「はい。そろそろこの関係を解消しませんか?」と言いました。

 

そうですか。でも、仕方がなかったとはいえ、元彼とお別れしたときユリさんはすでに37歳。不安はなかったんですか? それとも、その時気になっていた人とお付き合いしたんですか?

 

「別れを告げるときはかなり考えましたね。年齢も年齢でしたし。でもこのままいても一生何も変わらないだろう、と思ったので。何か変えないといけない、ということは自分が一番わかっていたし。

ちなみに気になっていた人とは、特に進展はありませんでした。

自分から別れを切り出したとはいえ、やっぱりその後数年はかなり辛かったですね。めちゃくちゃ引きずりました。

『もうこの先、一生人を好きになることはないんだろうな』と思ったり、『一生独身でいる自分』を受け入れなくてはいけなかったり。別れてすっきり!というわけにはいかなかったです」

 

そうして37歳で元彼とお別れしたユリさん。そんな傷心のユリさんの癒しになったのが「推し活」だったというわけですか?

 

「元彼と別れてからは仕事を頑張って、自分の趣味に時間を費やしました。推し活もその一つです(笑)。

その時は純粋に楽しんでいるつもりでしたが、今思えば、わざと自分自分を忙しくして元彼のことを考えないようにするために、推し活をしていたのかもしれません」

 

推し活の具体的な内容、聞いてもいいですか?

 

「特撮や戦隊ヒーローです。小さい頃から大好きで(笑)。今の夫とも、それがきっかけで出会いました」

 

年に2〜3回の上京「推し仲間」が集まるバーで出会い

旦那様との出会いも「推し活」がきっかけなんですよね。

「はい。私は結婚するまでずっと関西に住んでいたのですが、好きな特撮の役者さんの舞台がある時に時々東京に遊びに行ってたんです。年に2〜3回ですかね。

東京には、特撮の関係者やキャストの人、戦隊ヒーロー好きが訪れることで有名なバーがあって、上京すると必ずそこに立ち寄っていたんです。で、そのバーの常連だったのが今の主人というわけなんです。

最初に出会ったのは、私が初めてそのバーに行った時でした。推し活友達に集合場所として指令されて、先についた私が一人で待っていた時に夫が話しかけてきました。と言ってもナンパでもなんでもなく、『一人で来てるの?』ぐらいの感じです。

そして、その後に合流した友達も、実は夫と知り合いだったことが判明して、知り合いになったという感じですね」

 

初めて会った時の旦那様の印象はどうでしたか?

 

「気さくでフレンドリーな感じでした。あと、彼は見た目がすごく若いんですよ。童顔というか。彼は当時30代後半だったんですが、学生さんみたいな雰囲気だったので、それもあって恋愛感情というのは最初からまったくなかったですね」

 

なるほど。純粋に推し活友達として知り合ったわけですね。でも、関西在住のユリさんが上京するのは年に2〜3回。どうやって関係が続いたんですか?

 

「知り合ったときにSNSの交換をしたので、それを通してお互いの状況は知ることができました。といっても頻繁にメッセージをやり取りする感じでもなく、お互いの誕生日にコメントするとか、相手の書き込みにたまに返信するとかぐらい」

 

周囲に乗せられノリでプロポーズ!ユリさんの答えはまさかの……!?

では、知り合ってからも友達として以上の進展は全然なかったんですね?

 

「なかったですね。あくまで、上京した時に会う推し仲間の一人です。そんな友人関係は4年ほど続きました」

 

4年も! 逆にそれがなぜ結婚に至ったのか気になります。

 

「あるとき、私が上京した時、仲間内で飲み会があったんです。その時の飲み会の場で主人は、手を握ったりハグをしてきたりしました。それでも私は特に気に留めることなく。『酔ってるのかな』ぐらいの気持ちでした」

 

え、ちょっとは好意を感じとったりしそうなものですが。ユリさん、まさか、鈍感?

 

「鈍感ですよね(笑)。元彼と別れて以降、『恋愛はもういいや』と思っていたし、恋愛というものもすっかり忘れていたので、手を握られても全然勘づかなかったんですよね(笑)」

 

旦那さんはどうだったんでしょう? 手を握ったりハグをしたりするということは、ユリさんに好意があったんですよね?

 

「いやそれが(笑)。彼も深い意味はなかったようです。私のことをまったく特別意識してなかったみたいで」

 

そうなんですね。本当にお互い恋愛感情がなかったと。

 

「ですが……(笑)。その飲み会で、周りが『お前ら仲いいよね。結婚しちゃえば?』と言ってきて。それに応える感じで彼が私に『じゃあ、結婚する?』って聞いてきたんです」

 

……! まさかユリさんの返事は。

 

「私も『そうですね』って言っちゃいました(笑)」

 

まさかの交際0日、「飲み会のノリ」でプロポーズを受けてしまったユリさん。果たしてその選択は正しかったのか、それとも……?

 

 

≪編集者・ライター ミナト薫さんの他の記事をチェック!≫

 

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