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これが更年期なんだと思い込んでいたら、私はきっと潰れてしまったと思う【100人の更年期#77】後編

OTONA SALONE / 2022年9月4日 21時31分

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

【100人の更年期#77】後編

 

カオリさん 54歳

45歳で鍼灸師から看護師へ転身。3人の子育てをしながら看護大学へ通い、卒業後は看護師として新たなキャリアをスタート。現在はコロナ対応施設で保健師として働く

 

ひどくなる発汗、不眠、倦怠感、むくみ。「更年期だと思っていたら、まさかの……?」

52歳になったカオリさんは、再び別のクリニックへ転職。前の職場よりさらにハードワークになりました。この頃には、発汗や不眠、倦怠感などに加え、生理時の頭痛や胸の痛みがひどくなり、加えて顔がパンパンにむくみ始めました。「これって更年期の症状じゃないのでは?」と感じたカオリさんは、ホルモン値以外も調べるために、血液検査をしました。

 

検査の結果は、甲状腺機能低下症でした。

 

「言われてみれば、汗の出方も更年期のホットフラッシュとは違います。もしかすると体調の異変を感じたときから、更年期症状ではなく甲状腺機能の低下だったのかもしれません」

 

もともと元気でエネルギッシュなカオリさんは、まさか自分が甲状腺機能低下症になっているとは思わず、数々の体調の異変は夜勤と更年期によるものだと思い込んでいたのです。

 

「恥ずかしながら、更年期を診る婦人科で働くがゆえに、初期症状の段階で更年期だと思ってしまい、他の病気を疑いませんでした。私のように、体の具合が悪いのに医者から更年期ではないと診断された人は、他の病気の可能性も疑ってみてもいいと思います」

 

看護師として伝えたい更年期外来受診のコツ

カオリさんは現在、甲状腺用の薬と漢方薬を服用しながら、体調を整えるために夜勤のある仕事を辞め、日勤のみの保健師として働いています。少し仕事量が減ったせいか、よほどストレス過多にならない限りは、異常な発汗はなくなったといいます。また、54歳になる直前で閉経して以降、生理時に起きていた頭痛、むくみ、胸の痛みはすっかりなくなったそうです。

 

最後に、婦人科で看護師として働いていたカオリさんに、更年期外来を受診する際に持っていくと便利なものを聞きました。

 

「更年期の診察時に発症時期や症状を聞きますが、悩みを話すうち人生相談になる患者さまも多いです。じっくり聞いてあげたくても、一人当たりの診察時間が決まっているため、すべてを聞けずに診断せざるを得ないことがあります。患者さまからすると、話の途中で診察が終わってテキトーな漢方薬を出されたと思われるかもしれません。これはお互いにとってよくないですよね。

 

初めて受診するときは、あらかじめ症状の時系列リストを紙に書いておき、診察時に医師へ渡すことをおすすめします。『〇年〇月頃から突然汗をかくようになった』とか、『△年△月から生理が遅れ始めた』など、事実を列記するだけで構いません。医師側はより簡潔に多くの情報を得られますし、結果として、正しい診断につながります。

 

また、更年期の症状は今日明日で突然ひどくなるわけではありません。更年期かそれ以外の病気かを見極めるには、症状変化の経緯が重要なカギになります。定期的な検診をしておくことで、よりよい診察になると思います」

 

 

 

 

≪ライター・薬事法管理者 力武亜矢さんの他の記事をチェック!≫

 

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