ホットフラッシュ!「もう秋なのに汗がダラダラ」コントロールの効かない更年期の汗を止めた方法とは?
OTONA SALONE / 2022年9月9日 21時0分
40~50代になり、「最近、異常なほどたくさん汗をかく」「暑くもないのに汗が止まらない」などの悩みがありませんか?
日本の女性は平均で50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期はホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いようです。
更年期女性のお悩みに、汗が止まらない多汗があります。
今回は、更年期の多汗を改善する方法について、「あんしん漢方」の薬剤師・清水みゆきさんに教えてもらいました。
涼しいのに汗だく……一体なぜ?
百恵さん(52歳)は、突然、滝のようにでる汗に悩んでいました。
「前触れもなく、頭から胸の上半身がカーッと暑くなってのぼせて、滝のような汗が止まらなくなります」
気温が高いわけでも運動したわけでもないのに、自分の意に反して止まらない汗に戸惑う百恵さん。
「暑い夏も終わってやっと涼しくなったのに、わたしだけダラダラと大量の汗をかいて……恥ずかしくてたまりません」
汗のかきすぎで、からだグッタリ
職場のオフィスでも百恵さんの多汗は続きます。
「さっきまで大量の汗をかいていたのに、その汗が一気に冷えるのか、今度はうってかわって寒くなってくるんです」
発汗と冷えを繰り返すせいか、体調が悪くなりグッタリ疲れてしまうという百恵さん。
「大丈夫ですか?」
あるとき、百恵さんの異変に気づいた後輩が声をかけてくれたそうです。
「なんだか寒くて……」
そう答えた百恵さんの顔を不思議そうに眺めた後輩に、
「何言ってるんですか。さっきまで汗だくだったじゃないですか」
と、大笑いされてしまいました。
更年期の多汗はホルモンバランスの乱れが原因
「この状態は普通じゃない」
そう感じた百恵さんは、病院を受診することにしました。
「その症状は更年期のホルモンバランスの乱れが原因ですね。体温や汗の調節をする自律神経を不安定にするため、多汗が生じやすくなります。漢方でバランスを整えていきましょう」
と医師から説明を受け、加味逍遙散(かみしょうようさん)という漢方薬が処方されました。
加味逍遙散は、精神の興奮や上半身の熱を冷まし、多汗を和らげる効果が期待できる漢方薬です。
「怖い病気が隠れているのではないかと不安だったのですが、更年期が原因だと知ってホッとしました。漢方薬のおかげで、汗やのぼせも軽くなって体調がよくなってきました」
「根本的に多汗を改善したい」人には漢方がおすすめ
更年期になると、女性ホルモンの減少により体温や発汗の調節に関わる自律神経が乱れ、汗が止まらない多汗が生じやすくなります。
漢方医学では、ホルモンバランスの乱れだけではなく、過労による気力の低下やストレス、水分代謝の低下、からだに過剰にこもった熱が多汗の原因と考えられています。
更年期症状のひとつでもある「多汗」。
更年期の不調の改善には日本産婦人科学会も推奨している漢方薬がおすすめです。
更年期の多汗に対しては、消化・吸収機能を改善して栄養を全身に届け、からだの内側から元気にする作用や、自律神経や女性ホルモンのバランスを整える作用、水分代謝の乱れを整え、熱を外に出す作用などを含む漢方薬で治療を行います。
また、心とからだのバランスを整えることで、多汗だけでなく、イライラや不眠、疲れやすさなど、更年期のさまざまな不調を同時に改善することが可能です。
自然の生薬がからだの内側からやさしく働く漢方薬なら、毎日のむだけで症状の解決と根本的な体質改善を目指せるでしょう。
更年期の多汗の改善には、以下の漢方薬がおすすめです。
<更年期の多汗におすすめの漢方薬>
- 防己黄耆湯(ぼういおうぎとう):肥満やむくみが気になる方に。
- 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう):冷えや不眠が気になる方に。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):疲れやすさや食欲不振が気になる方に。
ひとつ注意点として、漢方薬を選ぶ際は、ご自身の体質・状態に合っているかがとても大切です。
うまく合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。
漢方薬局や病院へ足を運ぶのはハードルが高い、対面では相談しにくいという方は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用したオンライン漢方サービスなら、気軽に漢方のプロに相談できます。
お手頃価格で個人に効く漢方を見極め、自宅に郵送してくれますよ。
更年期の多汗の悩みから抜け出そう!
40~50代の多汗は、更年期が原因かもしれません。
我慢せずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も笑顔で過ごしていきましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
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