その男性観、ちょっとズレてない…?40代マッチングアプリ女が陥る「永遠に孤独」の病
OTONA SALONE / 2022年9月22日 22時0分
40代。未婚でもバツイチでも、「独身」を楽しみたいと思いながら恋愛でつまずいてしまう女性たちは、どこで間違えるのか。
アラフォーの女性たちが経験する「恋の迷路」をお伝えします。
【40代のダメ恋図鑑#4】前編
「恋愛の先に結婚ゴールという意識は持っていない」王道の独女エンジョイ勢
Dさんは41歳、未婚で独身のまま「好きなように生きていたい」と口にするのが常だった。
彼女と知り合ったのは友人の紹介で、「ライター業に興味があって」と言いながら最初にしっかりと自己紹介してくれたのを思い出すが、正社員として会社に身を置くDさんとはまったく違う私の個人事業主という働き方について、あれこれと質問があった。
自分がそうなりたいから、ではなく単純に関心があるのだなと話していてわかるのだけど、気になることは放置しない好奇心の強さは魅力的だなと、丁寧に言葉を選ぶ姿を見ながら思った。
そのDさんからマッチングアプリで出会った男性と「親密な関係」になっている、と聞いたときは、真っ先に「不倫じゃないよね?」と返してしまい、後になって失礼だったと反省した。
「まさか、不倫なんてしませんよ」
とからからと笑って流してくれたことに感謝したが、なぜ不倫の心配をしたのか、Dさんはこれまでの恋愛について「好き勝手にしていました」と言ったことがあるからだった。
「今の人はね、独身でお互いに一人暮らしだけど、体の関係だけなんです」
続いて出たDさんの言葉はその状態をまったく疑問に思っていない明るさがあり、この奔放さが彼女らしいと思った。
ぶっちゃけセフレって「身体以外のどこまで関わっていいか」わからない
Dさんが「親密な関係」と話す男性は年上の44歳でバツイチ、住んでいるアパートや勤務する会社について正直に打ち明けてくれていた。
辻褄が合う会話の内容やLINEで送ってくる写真など、Dさんを信用していることがわかり、それに対してDさんは
「私も一応、本当のことは言っていますけど、さすがに部屋の写真とかは送れないですよね。
自撮りをくれって言われたこともありますけど、後が怖いから適当に断っています」
と少し距離を取っている状態で、それが「体だけ」を強調する理由だった。
「誰の目も気にせず会えるってことだよね」
と言うと、
「そうですね。
でも、こういう関係って変に踏み込みすぎると大変そうで」
と、Dさんは眉を下げて答えた。
自分に心を開いてくれる男性の姿はうれしいが、その半面、同じように何でも打ち明けると「近くなりすぎるのが怖い」、とDさんは話す。
「その人から旅行しようって言われているんだけど、それって恋人じゃないの? と思うと何かモヤモヤしちゃって」
それが、今の彼女の悩みだった。
恋人ではない存在と「していいこと」「しないこと」にナゾの先入観があるようで…?
「彼と旅行することそのものは嫌じゃないの?」
そう尋ねると、Dさんはぱっと笑顔になった。
「はい。
私もその人も外食が好きで、ホテルの帰りにレストランとか居酒屋とか行くのが楽しくって。
○○県の特産品を食べたいねって前に話していて、その人が行きたいのはそこなんです。
観光できるところもあるし、この人となら盛り上がるなとは思います」
淀みなく答える様子は、ふたりの仲の良さが伝わった。
「でも、ちょっと遠いから泊まりにしようよと言われたら、何かこう、それは違うのではって感じで……」
と、提案の部分になると声がしぼむのは、彼との旅行はDさんの「楽しい」から外れるからなのだと思った。
「体だけの関係で恋人じゃないのに、旅行するのはおかしいって?」
「そう。
いつも待ち合わせてホテルに行って帰りに飲んで、それ以外で会うことがないんですよね。
普通のデートもしていないのに、いきなり旅行とか……」
私が変ですかね、と続けるDさんは、自分自身が距離を取っている状態で相手の気持ちと温度差を感じているのかもしれなかった。
「いや、ホテルしか行かないならそう思うよね、それなしで食事だけとか買い物だけの時間があれば普通のカップルとも思うけど」
あえて「普通」を定義したがるのが体だけのつながりを続ける男女の特徴で、Dさんの場合は自分の考える「普通」を勝手に飛び越えようとする相手の姿に戸惑いを覚えているのだった。
彼女にとって、「旅行=恋人と行くもの」が定義であり、そうではない自分たちが楽しむことに抵抗があるのだと思った。
▶【この記事の後編】『その謎な「旅行は恋人と行くもの」的マイルールいったい何なの…捨てたらどうなのよ?』
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