努力しすぎな不遇の40代が、ストレスためず働くたった1つの方法って?
OTONA SALONE / 2017年7月8日 17時0分
【できるオンナの仕事術2】
人員が減らされているのに、仕事量は一向に減らず、来る日も来る日もオーバーワーク続き……と嘆いているアナタ。
「仕事はデキる人のところに集まってくるものなのよね」と自分を慰めるのはいいですが、知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでいませんか?
デキる人ほど、自分の能力を過信して、つい無理をしてしまいがち。「この書類をゴゴイチまでに完成させてしまいたい」とランチ抜きで猛烈な集中力でPCに向かったり、クライアントからのお誘いがあれば休日返上でイベントに出かけたり……。自分を犠牲にするのもほどほどにしたいものです。
アーチャン・ブラームという”世界的瞑想の師” (仏教僧)が演説の最中にこう話しています。
グラスを持ち続けない、ということ
「このグラスはどのくらい重いでしょうか?」
聴衆が何も言わないうちに、私はこう続けました。
もし私がこのままグラスを持ち続ければ、5分後には腕がつらくなってくるでしょう。10分もすれば、かなりの痛みを感じることでしょう。そして15分後には苦しみを感じるでしょう。そんなことをしたら、私は愚かな僧侶ということになります。
では、どうすればいいでしょうか?
このグラスを重いと感じるようになる前に、1分間だけグラスを置けばいいのです。1分間だけ腕を休ませれば、私はまたラクラクとグラスを持つことができるようになるのです。
実はこれと同じことが、職場におけるストレスの元凶なのです。ストレスは、あなたがこなさなければならない仕事量にも、責任の重さにも関係ありません。
耐え難い負担を感じる前に仕事を中断し、ほんのわずかでも休憩すれば、ストレスなどは生じないのです。
そんなこと、わかっているとみんな思う
そんなこと、わかってるわよ! とアナタは憮然とするかもしれません。その休憩を取る暇がないから大変なんじゃない!と。
でも、休憩を取らずに一気に片付けようとすることで、仕事の質が低下し、実績が大幅に悪化する、とアーチャン・ブラームは続けます。
もし、休憩を取れば、その後、休憩時間を補っても余りある質の高い仕事ができるというのです。
「グラスを一旦置くのは、時間の無駄使いなどではなく、脳の効率を高める投資なのです」。
まじめな人ほど、そして子供の頃からがんばることに慣れている人ほど、仕事でもついつい根を詰めてしまいがちです。
人間の集中力はそれほど持たない
人の集中力は一説によると40分が限界と言われています。自分では集中力が持続しているつもりでも、効率よく集中するには、脳をたまに解放することが大事なのだとか。そのために最適なのは散歩。足の筋肉を動かすことで、脳の血流がアップし、パフォーマンスが上がるのだそうです。
ですが、仕事中に散歩に出かけるのは現実的ではありません。せめて社内で意識的に体を動かしてはどうでしょう? まめにコピーを取りに行くとか、メールや電話でなく直接、別の部署へ出向いて用件を伝える、誰かに頼まず自分で宅配便を出しに行く……など。
途中に休憩をはさむことで、脳が活性化するだけでなく、取り組んでいる案件を別の視点から見ることができたり、少し離れて見ることができるというメリットもあります。
直球でひたすら投げ続けるより、ちょっと変化をつけたり、一呼吸入れたりする、それこそできるオンナの仕事術と言えます。
仏教の教えって、ただ説教臭いだけでなく、仕事に役立つこともあるんですね。
ちなみにこのアーチャン・ブラームの話は、その後、オーストラリア証券取引所のウェブサイトや、ハーバード・ビジネス・スクールのブログにも掲載されたそうです。
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バナナを逆からむいてみたら
アーチャン・ブラーム 著 畔上 司 訳 主婦の友社刊 1,200円+税
【こんな言葉、共感しませんか?】
・頭の中のアルバムにイヤな記憶がたくさんある人は、今すぐ、いい思い出と取りかえよう。
・いまいましいことが起きたとしても、それが次にどう展開するかはわからない。
・現代は、いつも感じよくしていないといけない時代。でも、仏頂面でもいいよ。私が許可します。
・自分の一番の友は、自分。その友に、「~しなさい」「~すべき」と命じてばかりいませんか? もっと友の声に耳を傾けよう。
・ いくらお金があっても、“思いやり”と“平穏な心”を持つ人にはかなわない。
・ラクをしよう、便利に暮らそう、とすると、ものやお金が必要になって忙しくなる。「忙しい」とは「心をなくす」こと。
・人生の貴重な瞬間は全身で感じよう。記録するだけではもったいない。
・目的地に着くまでの「合間」の時間をどう過ごすかで、人生の充実度は違ってくる。
・あなたがイヤなやつと思っている誰かも、あなたのことをイヤなやつと思っている。
・欠点を指摘するときは、まずほめて、最後にまたほめるとうまくいく。つまり、サンドイッチ方式。
・仲間が助けを求めてきたら、自分自身の問題として考えよう。
・人には悪いところも、いいところもある。美点に目を向ければ、自分にも他人にもやさしくなれる。
・「自分は誰よりもすぐれている」と思っていると、自分以上の人が現れたときに、困ってしまう。比べるクセはやめよう。
・恐怖心があると、たいしたことのないことも大げさに考えて、どんどん不安になっていく。
・大きな不安に押しつぶされそうなときは、体の、具合が悪い部分をやさしくケアするといい。
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