不倫相手の「別れたいサイン」を認めない。人妻の驚愕の行動は【不倫の精算 ・リバイバル8】(後編)
OTONA SALONE / 2023年1月6日 18時31分
後ろ指をさされる関係とわかっていても、やめられない不毛なつながり。
不倫を選ぶ女性たちの背景には何があるのか、またこれからどうするのか、垣間見えた胸の内をご紹介します。
<<前編:ひみつの不倫、年下男性が「45歳の私の身体に夢中になる」快楽
追われるはずが「追う側」になっていた。それどころか
Dさんの状態が変わったのは一月ほど前からだった。
ある日、真剣な声で会ってほしいと言われ急いで駆けつけると、彼女の口から出たのは意外な言葉だった。
「彼がね、急にそっけなくなったの。
前々からベッドでも盛り上がらないなと思っていたんだけど、最近は私がする一方で、彼はごろんと横になるばかりだったのよ。
それでもまぁ我慢はしていたんだけど、今日はホテルに入るなり『帰る』って。
もうびっくりして。
ドアを閉めて靴を脱ごうとした途端に『帰る』よ?
何を言っても聞いてくれないから、仕方なくすぐに出て彼を送ってきただけど、つらくて」
明らかに彼は「終わりのサイン」を出している。
▶いちど「翻弄される側」になってしまったら…
いちど「翻弄される側」になってしまったら、逆転はない
その少し前からDさんは、彼が早く帰りたがったり、約束をドタキャンしたりと、自分を雑に扱い始めたことに気がついていたそうだ。
以前なら「気まぐれかしらね」と笑い話で済ませていたのに、だんだんとDさんの口は重たくなった。やがてベッドでのマンネリの話、ついには彼がお金をいっさい出さなくなった話と、暗い話題へと変わっていった。
その変化は、「誘わせた側」として関係を楽しんでいたのが、いつの間にか「翻弄される側」になっている恐怖だった。
Dさんは主導権を取り戻すかのようにデート代を全部払ったり、スポーツ用品をプレゼントしたりと、懸命に彼の気を引こうとしていた。
それでも、彼のそっけなさはひどくなる一方であり、いずれ音信不通になるであろうことは、そばで聞いていて容易に想像がついた。
Dさんにその可能性を告げなかったのは、男性に「尽くしている」状態のいま、悪い結末を知れば暴走するおそれがあったからだ。
ストーカー状態になっている自分に気づけない、別れられない
「もう諦めたら」
「すっぱり別れたほうがいい」
何度かDさんにそう言ったが、そのたびに
「どうしてよ、たかが不倫なのにこんな終わりなんてイヤよ。
最初はあっちから尻尾を振って寄ってきたくせに、飽きたからポイなんて許せないわよ」
と、彼女は苦しそうに顔を歪めていた。
スポーツ教室に来なくなった彼は、LINEをしても返信は遅く、電話をしても必ず留守番電話でかけ直してくることもなくなった。Dさんを遠ざけようとしていることは明白だった。
その事実を必死に否定するDさんは、一度だけ彼の工場まで行って退社を待ったそうだ。
「会えなかったけど、うれしくないかな、待ち伏せなんて。
驚かせたかったんだけど……」
そう打ち明けてくれたとき、ここまでのめり込んでいる自分への違和感をまったく持っていないことに驚いた。それがいっそうこちらの焦燥を深くした。
「ねぇ、もうやめようよ。
逆のことをされたらどうする? どう思う?
不倫相手が会社に来て待ち伏せって、怖いよ」
そう言ったこちらを強い目で睨みつけ、Dさんは「もういい」と不機嫌そうに黙った。
それ以降、今日まで彼女からの連絡はなかった。
敢えて言おう、不倫とは「依存」ではないかと
「本当に別れたい」
という言葉が出てきたとき、「やっとか」という思いとともに、彼女の精神状態がとても不安になった。
運ばれてきた料理をぼぅっと眺めるだけで口をつけない彼女はただ疲れていて、行動する気力が尽きていることがわかるからだ。
しばらく音沙汰がなかったことを詫びることもなく、Dさんはぽつりと
「ねぇ、あなたが言う依存って、これなのね」
とつぶやいた。
はっと箸を持つ手が止まる。
そうだ、彼女は明らかに依存していたのだ。
その言葉をはっきりと使ったことはなかったが、「振り向かない不倫相手に我慢してまで尽くすこと」がどれほど不毛な行為か、悔しいという感情の裏にある「また私を求めてほしい」本音は何を意味するのか、Dさんは悟っているようだった。
「……」
Dさんは動かない。
不倫は後ろめたい関係だからこそ、縁を切りたくなれば簡単だし、切られた側は後を追うことはできない。
結婚指輪を外さないといけないほど追い詰められ、その反面別れたいのは夫ではなく不倫相手であり、この矛盾に苦しむのは、一番ほしかった「求められたい自分」がもう与えられない現実を受け入れられないからだ。
振り向いてもらえなくてもそれを堂々と責められないのも依存が加速する原因であり、今が本当に瀬戸際なのだ。
ここで踏みとどまる覚悟を持てればと思う。
(取材・文/ひろたかおり)
この記事は2021年2月に初回配信されました。
≪主婦の友社 OTONA SALONE編集部さんの他の記事をチェック!≫
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ラブホで“証拠写真”を撮られた35歳人妻が迎えた哀しい顛末。義母の干渉に耐えかねて…
日刊SPA! / 2024年7月21日 15時54分
-
不倫には「完璧な恋愛」を求めたいから…婚外恋愛を経験した女性たちが別れを決意した瞬間
オールアバウト / 2024年7月15日 22時5分
-
美容室経営の知られざる裏側「従業員のトラブルに気をとられてハサミを握っている時間がない」
日刊SPA! / 2024年7月12日 15時51分
-
不倫相談士は見た 第2回 PTAは不倫の温床? 恋に狂った妻には届かない“ダブル不倫の絶対ルール”とは
マイナビニュース / 2024年7月4日 16時0分
-
「両親にも紹介されたのに…」独身を偽る既婚者から身を守る方法は?読者から「独身偽装者」の驚きの実態が!
Woman.excite / 2024年7月3日 16時0分
ランキング
-
1毎月の電気代を「コンビニ」で支払っていたら友人に「もったいない」と言われました。「クレジットカード」で支払うとお得になるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月29日 7時50分
-
24-6月期の「SNS流行語ランキング」1位は? - 2位ILLIT "Magnetic、3位ファンタジースプリングス
マイナビニュース / 2024年7月30日 15時13分
-
3藤原マキさん「私の絵日記」に米アイズナー賞…つげ義春さんの妻
読売新聞 / 2024年7月30日 18時55分
-
4女性飼育員を撮影する人も…鴨川シーワールドが悪質な動画投稿などを受け措置、一部時間の立ち入り制限を発表
まいどなニュース / 2024年7月30日 12時22分
-
5「何やその態度は!」スーパーの駐車場で怒鳴り合う老人…周囲もドン引きした“大ゲンカの原因”
日刊SPA! / 2024年7月30日 8時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)