「子宮をとると感じなくなる」ってホント?「おへそから下の」更年期、詳しく聞いてわかった驚愕の事実【宋美玄×アルテイシア】
OTONA SALONE / 2023年3月16日 21時0分
女性ホルモンが減少する閉経前後から、これまで経験のなかったトラブルがポコポコと表面化してきます。この中で尿漏れ、頻尿、性交痛など「おシモ」の諸症状は「GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)」と呼ばれ、閉経後の女性の約半数が何かしらの悩みを抱えてるといわれます。
なのに、親しい友人であってもなかなか切り出しにくいのがこのGSMトラブル。
そこで、これらのお話にズバっと切り込んでくれる、産婦人科医の宋美玄先生と作家のアルテイシアさんをお招きして、読者50名の皆様と一緒に公開オンライン取材を開催しました。
「子宮を取るとセックスで感じないって本当?」子宮にまつわる都市伝説の真実は
編集部 今回は、更年期世代の「誰にも聞けないおシモの話」をテーマに、著書も多数の産婦人科医の宋美玄(そん・みひょん)先生と、「選択的子なし」を宣言して40歳で子宮を全摘出した作家のアルテイシアさんにお話を聞きたいと思います。
まず、アルテイシアさん、子宮を全摘した経緯や術後の変化などについて、教えていただけますか?
アルテイシアさん 私はもともと子宮筋腫持ちで、37歳辺りから筋腫がどんどん大きくなり始めました。月の約半分は重い生理がきて、大量出血して。
私と夫は子どもを作らないと決めていたし、辛い生理や筋腫の再発や子宮頸がん、子宮がんの心配もなくなるなら、取っちゃえって。「さらば~子宮よ~♪」と決意しました。
編集部 その思いきりのよさ、すごいです。怖くなかったですか?
アルテイシアさん 担当医が丁寧に説明してくれて、「子宮をとるデメリットは妊娠できなくなることだけ」と理解していたので、そんなに怖くなかったです。それより、取ったら面倒な生理も生理痛もなくなるから、もうメリットしかない!人生の幸福度が爆上がりしました。
子宮を取るとセックスで感じなくなるとか、濡れなくなるとか都市伝説がありますけど、そんなことないです。子宮をとってもビッシャビシャだし、我がGスポットは健在です!
編集部 アルテイシアさんの書かれた「子宮全摘シリーズ」(著書『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』収録)みたいに、おシモの実体験を赤裸々につづった本って意外となくて、あるのは本当かどうか分からないネット情報ぐらいだから、体験談はものすごくありがたい情報です。
宋先生 本当にもう、ネットはでたらめだらけ(笑)。子宮を取るとホルモンが出なくなって更年期状態になるとかね。子宮って赤ちゃんを宿す役割しかない臓器で、ホルモンは卵巣などからちゃんと出るから、子宮を取ってもホルモンはなくならないです。あと、子宮は性感帯だから取らないほうがいいとかもうそ。
アルテイシアさん 性感帯って、だいたい膣の入り口付近にあるものなんじゃないですか? Gスポットも入り口から5センチぐらいの場所ですよね?
宋先生 そうですね。ほとんどの女性は、クリトリスなど性器の外側で感じるんです。外側で感じたあとで挿入するから、中も気持ちよく感じるんじゃないかな。ブレンドオーガズムというか。実際、挿入しない自慰だけでも感じる女性はたくさんいますしね。
ただ、子宮の入り口が性感帯の人は少数だけどいて、海外では子宮の入り口だけ残して後は取る手術があったそうですが、子宮頸がんや生理が残るリスクがあるから、今はやっていないみたい。
これはとっても知りたい…「いい医師の見分け方」ってどうすればいいんですか?
アルテイシアさん 場合によっては、医者がデマ情報を流すこともあるんじゃないかと。友人がとある医者の動画を見たら「子宮を取ると腹が臨月みたいに膨らむ」って言ってたらしくて。
宋先生 それは、ない。
編集部 でも、医者に言われると本当だと思いますよね。宋先生、いい医者の見分け方ってありませんか?
宋先生 まず、ネットの情報を鵜吞みにしないこと。口コミだって、お金を払って書かせている場合もありますから。次に、医者の得意分野を調べること。例えば不妊治療したいなら、その症例が多い医者のほうが安心です。医者の良し悪しは、技術だけでなく患者との相性もあるので、基本的には自分で通ってみるしかないですね。
アルテイシアさん 口コミは、友人や知人の話なら生の声だから参考になりそうですね。
編集部 口コミといえば、60代後半の女性に「私の世代になると、膣がカサカサになる」と聞いて、ちょっとショックでした。乾燥するってことですか?
宋先生 体内のコラーゲンが減るので、もれなく誰でも乾燥するし、たるみます。しなびたみかんの房みたい、と表現した人がいて、かなり近いです。
アルテイシアさん しなびたみかんの房。そうした症状もホルモン治療によって改善しますよね? 以前、宋さんから「更年期の治療の選択肢は増えているし、値段も保険適用なら高額にはならないから、心配しすぎなくていい」と聞いて、安心しました。
誰かのためではなく、自分自身が快適でいるために、すべての女性が適切なケアを受けられるようになってほしいです。
宋先生 そういえば、よく「介護のときのためにVIO脱毛しましょう」って宣伝しているけど、あれもどうかと思う。そもそも介護が必要になる頃には、毛はほとんど無くなってるんだけどね。この件をツイートしたら、介護職の人たちから「ちょっとくらい毛があったほうが、洗うときに泡立って便利です」ってコメントきたくらい。
アルテイシアさん 私も銭湯などでは、泡立てネット的に陰毛を活用してます。「介護脱毛」もあらたな脅迫商法っぽくて、モヤりますね。
宋先生 そうです、そうです。そもそもおシモのケアは自分のためにやるもので、そこまで人に合わせる必要ないと思います。
▶【後編】衝撃!「尿漏れにNGの運動」3位腹筋、2位トランポリン、そして1位は……うそでしょう?【宋美玄×アルテイシア】
≪ライター・薬事法管理者 力武亜矢さんの他の記事をチェック!≫
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
PMS、更年期...人に言えない「生理」の悩み。10代から50代の「これって大丈夫?」に答える本。
東京バーゲンマニア / 2024年6月12日 6時0分
-
更年期世代「これだけは絶対対策すべし」な重点事項って?効けば何でもいいのだ マンガ100人の更年期#97
OTONA SALONE / 2024年6月8日 20時30分
-
50代からのフェムケア「デリケートゾーンの悩みは恥ずかしい」から卒業しよう
ハルメク365 / 2024年6月7日 21時50分
-
閉経後の女性は要注意!自律神経の乱れと「更年期障害」注意すべき病気と対処法
ハルメク365 / 2024年6月2日 18時50分
-
40代・50代女性必見!【更年期症状を軽くする方法】セルフケアと悪化につながる避けるべき行動
ハルメク365 / 2024年5月20日 22時50分
ランキング
-
1これするだけで筋トレ効果倍増!【医師解説】50代からの「たるんだ体」改善エクササイズ
ハルメク365 / 2024年6月15日 21時30分
-
2【ユニクロ】1番透けにくいのはどれ?夏に着たい「白Tシャツ」4つを比較!着心地やフィット感も比べてみた
isuta / 2024年6月15日 16時45分
-
3【専門医が監修】「疲労度診断テスト」にトライ!効果的な解消法とは?
ハルメク365 / 2024年6月15日 14時50分
-
4一人暮らし経験者が選ぶ「買わなくてよかったと思う家電」ランキング 2位は「テレビ」
まいどなニュース / 2024年6月15日 21時0分
-
5トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
くるまのニュース / 2024年6月15日 13時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)