34歳でまさかの閉経。原因を調べるうちに判明した「私が抱えていた意外すぎる原因」【100人の更年期#90】後編
OTONA SALONE / 2023年4月24日 21時1分
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
前編『34歳で予期せぬ早発閉経。もし治療で生理が再開しなかったら、このまま子どもが産めないことが確定してしまう 』に続く後編です。
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【100人の更年期#90】後編
アユミさん 43歳
32歳から更年期のような症状に悩まされ、34歳で閉経。現在はホルモン補充療法をしながらパラレルキャリアを構築中。
34歳での早発閉経、原因を調べる検査で判明した「まさかの事実」が心の慰めになった
閉経時に病院でさまざまな検査をしたおかげで、分かったことがあります。私は生まれつき、ターナー症候群という特殊な染色体の体質だったんです。一般的な女性の染色体はXX(X2本)ですが、私はX(X1本)で、そのために多くの女性とは異なる成長過程になる可能性があるそうです。
実は、私は幼少期から同じ年齢の子どもより成長が遅かったんです。なかなか身長が伸びず、初潮も周りより遅く、コミュニケーションがうまくいかないことも多々あったため、ずっとダメな子扱いされて、悩んでいました。
成長するにつれ、自分は周りの人とは何かが違うと明確に思い始めたので、社会人になる前に病院で診てもらいました。そのときの診断は、発達障害。自分に何が起きているか分かったことで、これまでの悩みの理由がつき、うまく付き合っていく決意ができました。同時に、「障害を抱えて社会へ出るなら、人より頑張らなきゃ」という思いが芽生え、短大卒業後に通信制の大学へ通ったり、保育士の資格を取ったりしました。
その後、保育士として働き始めました。子どもと接する時間はとても楽しかったですが、従業員とのコミュニケーションがうまくいかず、2度ほど転職しました。そして3カ所目の保育園で身も心も疲れ果て、退職しました。
どんなに努力しても資格をとってもうまくいかない……。そう思い悩んでいたところにターナー症候群の診断がついたことで、なんだかスーッと腑に落ち、少しだけ、気持ちが楽になりました。一方で、やはり私は普通ではなかったし、これからもいわゆる普通には生きられないのだという絶望感と空虚感に苛まれるようにもなりました。
ターナー症候群と診断されたころ、ホルモン補充療法はこれまでのカウフマン療法から、一般的なHRT(ホルモン補充療法)に切り替わりました。
38歳で結婚。子どもが産めない負い目から夫婦喧嘩に発展することも
HRT治療を続け、閉経後の体とうまく付き合いながら、36歳のときに意を決して婚活パーティーに参加してみました。
そこで出会った男性と2年ほど交際し、38歳で結婚しました。子どもが産めないことは、交際が始まってしばらくして、真剣交際の申し出を受けたタイミングで話しました。彼(現在の夫)は、子どもはいなくてもいいと言ってくれました。
結婚して5年が経ち、ときに夫の言動に悩んだりすることもありますが、心のどこかに「夫の子どもを産んであげられない」という負い目があります。結婚で生活環境が変化したり、体調がすぐれなかったりすると、子どものことで感情が爆発して、喧嘩してしまうことがあります。
夫はその都度「子どもが欲しいと言ったことはないでしょ」と言いますが、喧嘩はすぐにはおさまりません。これからも、そう簡単には私の負い目が消えることはなさそうですが、上手に付き合っていくしかないと思っています。
43歳で更年期歴すでに10年。体調と生活のバランスがとれるようになった
43歳になった現在も、HRTと漢方の力を借りて、更年期状態の自分と付き合っています。だいぶ体調と生活のバランスを取れるようになってきたので、少しずつ仕事量を増やし始めています。住宅展示場の仕事を長く続けてきたおかげで、いまでは新人教育係を任せてもらえるようになりました。
ですが、コロナ禍で勤務日数が大幅に減ったことがありました。このとき「職業が1つだと、その仕事ができなくなったときに困るから、複数の仕事をしよう」と思い、新たに保育士の資格を活かした子育てサポートや、障害者や介護を必要とする人へのガイドボランティア、コラムや記事を書くライターの仕事を始めました。
閉経前後から10年以上にわたり更年期と付き合ってきましたが、無理をして我慢せず、体質や体調に合わせた付き合い方を見つけてコントロールしていくことが大事だと思っています。
≪ライター・薬事法管理者 力武亜矢さんの他の記事をチェック!≫
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