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出会い系の既婚者でもいいから、自分を求めてほしい…36歳女性の苦悩は【不倫の精算・リバイバル】#11 後編

OTONA SALONE / 2023年6月1日 22時31分

恋愛心理をただひたすら傾聴し続けたひろたかおりが迫る、「道ならぬ恋」の背景。後編です。

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相手が既婚者だという事実が、そのときはK子を安心させていた。奥さんがいる人なら、おかしなことにはならないだろう。どうせ会うだけだし。こんな油断が、彼女を不倫の道へと進ませた。

結局、会うたびに「可愛いね」「仕事、大変なんだね」など耳に心地よい言葉をかけられ続けたK子は、最初の男性とホテルに行くことになる。一度踏み外してしまえば、あとは転がり落ちるだけだった。

「結婚してる男の人なんてさぁ、どうせやることだけが目的なんだし、こっちも割り切っていればいいわけよ」

得意げな顔で、K子はそううそぶいた。最初の男性は二度ほどホテルに行っただけで関係は終わったが、すぐに次の既婚男性と知り合ったK子は、それからは「最短距離で」肉体関係を持つようになっていった。

 

▶「体目当てだったのかな」とやっと事実に気づいたK子は、なんと…

「懲りないねぇ」。最初の男性と連絡がつかなくなったとき、「体目当てだったのかな」とやっと事実に気づいたK子は落ち込んでいた。だからもう出会い系なんてやらないだろうと思っていたが、実際は反対だった。

いつしか、K子の口から「ラクちんだし」「簡単だし」という言葉が多くなり、やっと気がついた。

彼女は、既婚者でもいいから、自分を求めてくれる人が欲しかったのだ。

最初に口説かれた快感が、K子のオンナとしての欲を思い出させていた。いつも男性に見向きもされない生活を送る中で、ここで出会う人は自分を女性として扱ってくれる。それが既婚男性と肉体関係を持つ理由だった。

「お互いわかってて会うんだし」と繰り返すK子の、笑顔の奥にある飢餓感が見えるようだった。

 

出会い系でしか相手にされない不安

 

「結婚とか、考えないの?」

出会い系で既婚男性と不倫するより、まともに婚活でもするほうがずっといいんじゃないか。そう言ったことがある。

 

▶K子の答えは…

そのとき、K子は

「こんな私、誰が相手にしてくれるのよ」

と口の端を歪めて笑った。

それが出会い系を続ける理由にはならないことは、本人が一番理解している。既婚男性が自分と会ってくれるのは、後腐れなく体の関係だけを楽しめるからだ。決して本気で自分を愛してくれているわけでも、先を考えているわけでもないことは、嫌でも実感するはずだった。

一度寝てしまうと、いつも関係は短命で終わっていた。それもK子を追い詰める事実のひとつだった。

「結婚してるオトコにすら、すぐ愛想尽かされるような私なのよ。独身なんて無理じゃない」

背中を丸めてスマホを握る指に力が入った。出会い系も、結局モテない自分を改めて思い知る瞬間の連続だったのだ。

「そんなことないって……」

言いかけて、後に続く言葉が思いつかなくて止めた。「誰からも相手にされない」自分を、誰よりも知っているのはK子自身なのだ。

こんなこと、いつまでもは続けられないだろう。K子の中に生まれた飢餓感は、既婚男性では決して埋まらない。それでも、まるで蟻地獄のようにK子は求め続けるしかないのだ。

 

孤独から逃れるために、出会い系を使うという人は現実に大勢いる。

それはつかの間の触れ合いであって、独身同士なら確かに新しい関係へ発展する可能性もあるだろう。

だが、相手が既婚者である限り、幸せな結末より重いリスクのほうが事実であり、K子の孤独も飢餓感も、深まる一方になる。

そこから目をそらし続ければ、本当に「誰からも相手にされない」自分を消費していくことになるのだ。

 

 

 

 

≪恋愛相談家 ひろたかおりさんの他の記事をチェック!≫

 

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