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【後編】51歳。このブツブツは帯状疱疹じゃなくて水ぼうそう⁉ 編集部員が罹患!【医師監修/Q&Aつき】

OTONA SALONE / 2023年7月10日 21時1分

はしか・風疹・水ぼうそうの抗体価があるから「自分はこの3つの感染症にはかからない」と安心しきっていた51歳・編集部員。先日、水ぼうそうになってしまいました。

“大人になってからかかると大変”とよく聞きますが、実際はどうだったか……体験記の続きをお届けさせてください。

▶前編はこちら

【3~4日目】熱は下がったものの、かゆさが爆発!

倦怠感と熱はなくなったものの、食欲は戻らず、ここにきてかゆさが増大。
体の発疹は、小さな水泡が増えてきました。かき壊すと跡が残ってしまうと聞き、かかないように頑張るものの、やっぱりかゆい! 大きい水疱や複数まとまってできているところは、かゆいというよりもピリピリして痛いほどでした。

保冷剤で冷やすとかゆみが和らぐので、保冷剤を一日中かゆみが強い部分にあてて過ごしました。

寝るときは、大型で板状の保冷剤を背中に敷いたり胸に抱いたり、座るときは座布団がわりにおしりを冷やす、といった具合。4日目あたりは、体重がかかる部分にできた発疹が痛くて、保冷剤なしで椅子に直接座れないほどでした。

 

◆水疱がかさぶたになるまで

ただ、ようやく一部の発疹は、かさぶたになりはじめました。

例えるならば、白く膿むタイプのニキビの水ぶくれバージョンという感じ。徐々に透明だった水疱が薄い黄色になり、中央に茶色の芯ができてきました。黒っぽいかさぶた状のものもちらほら。

水疱やかさぶたにならずに、発疹の赤みがそのまま引いていくものもあり、必ずしも全てがかさぶたになるわけではないことを、かかってみて初めて知りました。

ブツブツが苦手が人は気持ち悪くてごめんなさい! こんな感じで、発疹の真ん中がかさぶたになっていきます。

 

【5~6日目】かさぶた化してきて治癒診断が出てホッ!

かさぶたになってきたものが増え、かゆみもだいぶ落ち着いてきました。ということで、6日めに再び皮膚科を受診。

「かさぶたになっているので、もう出社しても大丈夫ですよ」と先生に言ってもらえて、ひと安心!

水疱にならず、発疹の赤みが薄くなり、周辺が皮むけして治っていくタイプの発疹もあり。

 

◆かかって気づいた意外だったこと

アンダーバスト付近にも発疹ができてしまい、ブラジャーやカップつきキャミは当たって痛がゆいので、ノーブラ状態で過ごすしかなく……。乳幼児と違って、成人女性が水ぼうそうになると「ノーブラでしか過ごせない」という意外な療養実態に気づきました。

 

◆次は帯状疱疹になる⁉

寝込んでいるときにいろいろ調べたら、水ぼうそうになったことがある人は帯状疱疹になるリスクが高いとのこと! 今回のかゆさとピリピリ感にすっかり恐怖してしまった私は、この受診のタイミングで帯状疱疹ワクチンの予約をしようと心に決めていました。帯状疱疹ワクチンは50歳以上だと接種できるそうです。

院内に貼ってあった帯状疱疹ワクチンのポスターには、
「成人の90%が帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜んでいる」
「日本人の3人に1人が80歳までに帯状疱疹になる」
の文字が! 90%、1/3という数字をみて、やっぱり予約していきたくなりました。

治癒診断してもらった際、先生にワクチン接種の予約を申し入れると
この年齢で水ぼうそうになったのなら帯状疱疹ワクチンは打たなくていいですよ。今回の罹患がなによりのワクチンですから
とのこと。

幼少期に水ぼうそうになった人は徐々に抗体価が落ちてきて、疲れなどで免疫力が下がると体内に残っているウイルスが悪さをして帯状疱疹になるんだそうです。
だから50歳を過ぎて水ぼうそうになった場合、10年以上は心配しなくてもいいほどの抗体を獲得できたということなんですって。

【医師Q&A】帯状疱疹ワクチンについて、専門家に伺いました

もう少し詳しく、水ぼうそうと帯状疱疹の関係について聞いてみました。

【Q2】帯状疱疹になるのが怖かったら、やはり予防ワクチンを打ったほうがよいのですか?

【A2】帯状疱疹ワクチンには2種類あります。水ぼうそうの予防接種にも使われる弱毒性化した「生ワクチン」と2020年に認可された病原性をなくした「不活化ワクチン」です。

生ワクチンは1回接種(費用は約8000円)で約50~60%の予防効果が5年ほど持続、不活化ワクチンは2回接種(費用は約20000円×2)で約90%が10年ほど持続されます。どちらも予防効果は100%ではなく、生涯持続するわけでもありません。

感染リスクを少しでも下げたいという人は接種を検討してもいいかもしれません。ただ、副反応や痛みに弱い人は接種しないというのも選択肢のひとつです。
なぜなら、水ぼうそうは合併症を引き起こさなければ、はしか等と比べると致死率が低い感染症。そして、日本人のほとんどがこのウイルスを体内に保持しています。
2014年から乳児期に水痘ワクチンが接種されいるので、今の子どもたちは感染・発症しても症状がごく軽いケースが多いようです。こういった自然感染者との接触があると、自身の免疫が増強されて(ブースター効果)、高い抗体価を維持できます。

「感染」と「発症」は別もの。ブースター効果を繰り返していれば、ウイルスに「感染」していても、水ぼうそうを「発症」することは回避できるというわけです。
もしも「感染」したとしても「発症」しないようにするために、日ごろから免疫力を保つのは重要です。過労やストレスを貯めすぎな体調管理をすることを普段から心掛けたいものです。

 

お話/
新見正則医院 院長 新見正則先生

1985年 慶應義塾大学医学部卒業。98年 英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2008年より帝京大学医学部博士課程指導教授。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は乳がん患者に対するセカンドオピニオンを中心に、漢方、肥満、運動、更年期など女性の悩みに幅広く寄り添う自由診療のクリニックで診察を続ける。がん治療に於いては、明確な抗がんエビデンスを有する生薬、フアイアの普及も行う。

 

水ぼうそうになってみて

“大人になってからかかると大変”と聞いていたものの、1週間かからない程度で治癒診断がもらえ、思っていたよりは軽く済んだのかなと感じています。しかも、抗体も獲得できて帯状疱疹への心配が軽くなったようですし、考えようによってはラッキーだったのでしょうか…。

ただ、発症から3~4週間たった今も発疹跡はかなり目立っていて、メイクでは隠れないくらいの赤茶色の跡になってしまっています。しかもかさぶたが自然にとれたのにも関わらず、微妙にへこんでしまっていてファンデーションが溜まってしまうんです。このまま発疹跡の着色とへこみが戻らなかったら…と気持ちがザワつきます。

過去に水ぼうそうになったかはっきりしない方、かかったことはあるけれど子ども時代だったという方は、現在の抗体価を調べたり、帯状疱疹予防ワクチンを接種を検討して、水ぼうそうにかからないようにしてくださいね。

 

≪OTONA SALONE編集部 諏訪京子さんの他の記事をチェック!≫

 

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