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チョロッ!おなかに力を入れると「尿もれ」する人は何割?知っておきたい3タイプの失禁とは

OTONA SALONE / 2023年9月26日 20時30分

女性ホルモンのバランスが大きく変化し、さまざまな不調を感じやすくなる50代。くしゃみや重いものを持ち上げたとき、力をいれていないのに気づかぬうちに……と、尿もれに悩む人も増えてきます。

このような不調の一因には、オトナサローネ世代から衰えていく骨盤底筋(こつばんていきん)と女性ホルモンがあります。

50年以上の長きにわたり、不妊治療、妊娠・出産、思春期・更年期医療で女性の身体と心に向き合い続けている産婦人科医・松峯寿美先生にお話を伺いました。

【50歳からの婦人科 #2】

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おなかに力が入ると尿が漏れる「腹圧性尿失禁」の人は全体の5割

shutterstock.com

人は〝尿をある程度ためてから出す〞という行為を、日ごろ自分の意思でコントロール
しています。自分の意思と無関係に尿が漏れてしまう場合には、尿漏れと診断されます。

骨盤底筋の衰えが影響するのは、笑ったり、咳やくしゃみが出たり、重いものを持ち上げるなどして、おなかに力を入れたはずみに漏れてしまう〝腹圧性尿失禁〞です。
女性の尿漏れの5割が腹圧性尿失禁で、出産経験がある人は起こしやすいといえるでしょう。

 

一方、強い尿意を感じて、「トイレに行きたい!」と思った瞬間、我慢できずに漏れて
しまうのを〝切迫性尿失禁〞といい、3割がこのタイプ
これは〝過活動膀胱〞といって、尿をためる力が衰えて、膀胱が異常収縮を引き起こすのが主な原因です。

 

過活動膀胱と骨盤底筋の衰えの間には直接関連性はないのですが、腹圧性と切迫性を併せ持つ〝混合性尿失禁〞の人たちが残りの2割を占めています。

 

 

7割は適切な対処をすると改善傾向に

イラスト/内藤しなこ

切迫性尿失禁の場合は膀胱が敏感になっているのが原因ですが、いずれのタイプの尿漏
れも、緩んだ骨盤底筋を鍛えるトレーニングを行うことで7割は改善するとされています。

ただし、尿が十分にたまる前に、我慢できなくなるほどの尿意切迫感に襲われる過活動
膀胱の場合は、膀胱の異常収縮を抑えて、尿をためられるように作用する投薬治療が必要になります。
また、常に尿漏れパッドが手放せず、生活に支障をきたすような重症のケースには、緩んだ尿道の角度を吊り上げる手術が必要になることもあります。

 

 

『50歳からの婦人科 ~こころとからだのセルフケア~』
松峯寿美・著

デリケートゾーンのトラブルとケア、尿漏れにも関係する骨盤底筋の変化やトレーニング法、骨のエイジング対策、全身のビューティーケア、こころの持ち方など……50歳からの自分自身をいたわりケアする方法を、読み物とイラストでやさしく紹介した一冊。
大切なのは、正しく知る、前向きにつき合うこと。50歳からはもちろん40代の方も知って欲しいことばかり。

 

【お話】

松峯寿美 (まつみねひさみ) 先生
1946年生まれ。産婦人科医。70年、東京女子医科大学院卒業。医学博士。(婦人科)とくに不妊治療、思春期・更年期医療に力を注ぐ。
卒業後は女子医大に10年間勤務、〝不妊外来〟を創設。80年東峯婦人クリニック(東京・木場)院長に就任。女性専門外来の先駆けとなる。著書やマスメディアへの登場、からだの不調で悩む女性へ向けた講演なども多数。
妊娠・出産・更年期・老年期まで、婦人科系QOL(生活の質)を保つ医療を実践。骨盤底筋トラブルの治療や子宮脱を改善する経腟手術も行い、高齢女性の健康管理を見守り支える一方、2018年3月第一回「日本産前産後ケア・子育て支援学会」では、大会長をつとめた。 女性の一生を支える存在でありたい、こころもからだも美しくいきいきと過ごせる人生であるように、との思いで日々診療に向き合っている。

 

※記事の内容は書籍刊行当初の情報です。

 

≪主婦の友社 OTONA SALONE編集部さんの他の記事をチェック!≫

 

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