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ただの頭痛だと甘く見ないで!【更年期】と決めつけてはいけないコワい理由

OTONA SALONE / 2023年10月6日 21時0分

頭痛は、40~50代の女性に起こる更年期の代表的な症状です。

しかし、頭痛は重篤な病気のサインなこともあるため、はじめから更年期だと決めつけるのは危険かもしれません。

そう話すのは、漢方薬製剤の研究開発を手がけている碇純子さん。
症状に隠れている病気と、更年期との見分け方のポイントをズバリ教えていただきます!

 

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Q.更年期の頭痛にはどんな特徴がありますか?

イラスト/lely

そもそも、「更年期頭痛」という枠組みは存在しません。

更年期に起こりやすい頭痛は、「片頭痛」もしくは「緊張型頭痛」であることが大半です。
更年期になると、女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少し、ホルモンバランスが崩れ、自律神経が乱れます。
これが片頭痛や緊張型頭痛の悪化につながります。

片頭痛と緊張型頭痛の特徴は以下の通りです。
まずは、ご自身の頭痛がどちらに当てはまるかをチェックしましょう。

 

・片頭痛

脈打つようにズキンズキンと痛むのが特徴の頭痛です。
“片”頭痛といいますが、頭の片側だけでなく両側や、後頭部が痛くなる場合もあります。
吐き気や嘔吐をともなう場合があり、数時間から、長い場合は3日間ほど症状が続く人もいます。

 

・緊張型頭痛

頭の周り、首の後ろ、肩や背中の筋肉が緊張して起こる頭痛で、多くの場合はからだや心のストレスが原因です。
片頭痛ほどの強い痛みはありませんが、後頭部を中心に両側に痛みが発生します。
片頭痛と緊張型頭痛は併発する場合もあります。

それぞれ原因が異なるので、気になる場合や症状がひどい場合は病院の受診を検討しましょう。

 

 

Q.頭痛で病院を受診する目安やポイントはありますか?

イラスト/lely

頭痛は大きく分けて「機能性頭痛」と「症候性頭痛」があります(「一次性頭痛」「二次性頭痛」ともいいます)。

先ほど解説した片頭痛や緊張型頭痛はどちらも機能性頭痛です。

いっぽう、何らかの疾患が原因の頭痛を症候性頭痛といいます。
症候性頭痛には生命の危険性をともなう場合があります。
一例を紹介します。

 

・くも膜下出血

・脳出血

・脳腫瘍

・髄膜炎

とくに、くも膜下出血の場合は激しい頭痛とともに「ものが二重に見える」「意識障害が起こる」「吐き気や嘔吐が起こる」などの症状があらわれます。

もし異常を感じた場合は、医療機関を受診してください。受診する科は、基本的に一般内科や脳神経外科です。専門の頭痛外来があるなら、そちらを受診しましょう。

問診ののちに検査を行います。
検査は主にMRIを用いて行われ、早期の脳梗塞の発見や、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎の有無も診断できます。

 

Q.更年期の頭痛を和らげる方法はありますか?

更年期の頭痛は、生活習慣を見直すことである程度軽減できます。
片頭痛と緊張型頭痛で対処法が異なるので気をつけましょう。

 

・片頭痛の場合

片頭痛は血管の拡張が痛みの原因なので、頭を冷やします。温めると逆に痛みが増すので注意が必要です。基本的には安静にして、入浴や運動は避け、なるべく刺激を避けることが大事です。

睡眠不足は頭痛の原因になりますが、寝すぎも片頭痛の原因になります。睡眠時間は適度な量をとりましょう。

食事はマグネシウムやビタミンB2を意識的に摂取しましょう。マグネシウムは米、みそ、黒豆、のりに。ビタミンB2は乳製品、大豆、たまご、レバーなどに多く含まれ、適切に摂取すれば片頭痛の予防が期待できます。

 

・緊張型頭痛の場合

緊張型頭痛は、血行をよくして、からだを温めましょう。ストレッチなどの軽い運動もおすすめです。長時間同じ姿勢をとることは避け、意識的にからだを動かしましょう。

首周辺にたまった疲労物質を排出するには、肩回しなどの運動が適しています。首や肩のこりをほぐすために肩をぐるぐる回しましょう。腕だけでなく肩を動かすことを意識して、前回し5回、後ろ回し5回を2セット行います。

1日数分の運動でも、習慣化することが大切です。

 

【後編】の記事はこちら
更年期の頭痛におすすめの漢方薬や原因のさぐりかたについて解説していただきます。

 

 

<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師

碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)

神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

 

≪薬剤師 碇純子さんの他の記事をチェック!≫

 

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