子宮筋腫の家系です。25歳から発汗やめまいが始まった!これは筋腫のせい?更年期?【100人の更年期#97】前編
OTONA SALONE / 2023年11月5日 21時0分
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47-57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
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【100人の更年期#97】前編
ミサコさん 48歳
事務系の管理職。夫と高校生の息子2人との4人家族。20代半ばから更年期に似た症状と付き合いながら家事・子育て・仕事に奮闘中
25歳。不眠・めまい・発汗・経血の塊がつらいけど子宮筋腫家系だから仕方ない?
経営者の両親のもとに育ったミサコさんは、学生時代からいずれ両親の跡を継ぐ心づもりでした。大学や就職先は親の事業に関わる分野を選び、20代のうちになるべく多くのスキルとキャリアを身につけるべく奮闘していました。
社会人になって3年目、25歳の春。生理予定日の1週間ほど前から眠れないようになりました。塊になった経血が出たり、めまいを感じたりすることも増え、さらには仕事中に突然、大量に汗をかくようになりました。このときミサコさんは、
「社会人3年目は、仕事に慣れてきて迷いやモチベーションの低下がおきる『3年目の壁』にぶつかるっていうよね。私の体調不良もそれが原因かも。環境を変えれば治るんじゃないかな」
と思っていました。
思い立ったら即行動するタイプのミサコさんは、ちょうど親が設立したばかりの会社へ転職することにしました。
ところが、職場環境を変えても体調不良は改善しないばかりか、どんどん酷くなっていきました。
「それでも病院には行きませんでした。当時、これが女性ホルモンや更年期の影響かもしれないなんて考えもしませんでしたし、祖母、母、姉が子宮筋腫を持っていたので、私もその影響があるのかもしれないと思う程度でした。その後どんどん状態が悪化したことを思えば、あのとき病院へ行っておけばよかったです」
私は社内のワ―ママ1号。ロールモデルにならなきゃと頑張る日々
20代も後半戦に入り仕事が波に乗ってきたミサコさんにとって、体調不良で体を休める選択肢はありませんでした。この時期、現在の夫と運命の出会いをして、27歳で結婚しました。夫婦とも早く子どもが欲しかったため、二人で妊活を始めました。
それから1年が経過。なかなか子どもを授かれない現状に、夫から「病院で検診してみよう」と提案がありました。ミサコさんが産婦人科へ相談に行くと、医師から「子宮に大きな筋腫が2つある」と告げられました。
「このとき初めて、自分の子宮は他の人と違っていて、持っている筋腫のせいでさまざまな体調不良が起きてていると知りました」
医師に「このままでは、仮に妊娠できても危険がともなう」と伝えられたミサコさんは、医師のもとで筋腫の様子を見ながら不妊治療をすることにしました。
それから1年後、ミサコさんは体外受精で妊娠することができました。翌年には長男が生まれ、続けて翌年には次男が生まれました。1学年差で二人の男の子を授かったミサコさんはこのとき、育児をしながら仕事に復帰していました。復帰後の育児と仕事の両立について、ミサコさんはこう思っていました。
「私の印象だと、幼少期の男の子って体が弱いんですよ。2人とも病院で点滴をする日があって、そんなときは仕事に行くギリギリまで病院で一緒に寝ることもありました。職場で私がワ―ママ1号だったので、私がロールモデルにならなきゃという気負いがありました」
将来のために仕事をしながら大学院へ行くも、親の介護が始まり半年で中退
次男が2歳になった年、少しだけ時間に余裕ができたミサコさんは、スキルアップのために心理学を学びたいと思い、働きながら大学院へ入学しました。その間、子どもを実家に預けることにしたミサコさんは、最短で博士号をとって大学院を卒業すると決めました。
「子どもや、面倒を見てくれる親のためにも、なるべく早く卒業しなければと自分に負荷をかけていました。そのせいか、大学院に入ったと同時にまた体調不良が酷くなってきて……。まだ30代でしたが、この辺りから『更年期の症状と似ている』『だとしたら受け入れるしかない』と思うようになりました」
それでもミサコさんは病院へ行かず、体調不良を感じながらも、仕事と大学院を両立させていました。ところが、入学から4カ月後に家族の体調が悪くなったため、入学半年で大学院を中退しました。
「父と祖母の体調が悪くなり、母が二人の介護をしながら私の子どもの面倒を見るのは難しくなったので、大学院を諦めました。道半ばで悔しかったですが、私はビジネスパーソンである前に母親であり妻ですから、この選択でよかったと思います」
ミサコさんが大学院を中退したころ、いつも家事や育児に協力的な夫の仕事が忙しくなり、結果としてミサコさんが子どもの面倒を見る機会が増えていきました。
「このときは、子どもだけではなく両親と祖母のサポートも加わったので、忙しすぎて記憶がないくらいです。自分の体調なんてかまっていられませんから、たぶん体調不良は続いていたはずですが、記憶にありません」
▶続きの【後編】はこちら
36歳から更年期のような症状が続いたものの、公私ともに多忙を極めたミサコさんが婦人科受診を怠った結果…!
≪ライター・薬事法管理者 力武亜矢さんの他の記事をチェック!≫
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