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東大生が「読書時間」を捻出するために、友人関係でやっていることは? 知識量を支えるのに欠かせない、ある慣習

OTONA SALONE / 2024年1月31日 21時0分

2023年4月から東京大学に通っています。さんきゅう倉田です。芸歴14年目、以前は国税局で働いていました。

世の中には、法律や規則などによって明示的に良いまたは悪いとされていないけれど、慣習的に決まっているものごとがたくさんあります。

例えば、ぼくが国家公務員だったときに「スーツで出勤しろなんてどこにも書いてないじゃない。どうしてスーツを着ているのか」と上司が不満を言っていました。

混乱を避けるために、もしかしたらどこかに書いてあるのかもしれませんが、確かにそのような文言は見たことがありません。もちろん言われたこともない。

しかし、誰もが就職した初日からスーツを着て出勤しています。

デート中、スマホに触っても良いか

恋人と飲食店で食事をしているときに、スマートフォンに触ることを躊躇した経験がありませんか。写真を撮るためや着信に応答するためにポケットから取り出すことはあっても、Instagramや Xを眺めるためにスマホを触ることは憚られませんか。

当たり前のことだから、触ろうなんて考えたことすらないかもしれません。

 

ぼくの例だと、先輩と食事をしているときにスマホを触らないようにしています。先輩がしばらくの間スマホを凝視していても、黙って待機します。

友人と食事をしているときも1対1の場合は極力触りません。

気のおけない友人とその日のうちの長い時間を共有しているのであれば、とくに目的もなくスマホを触ることもあるかもしれません。

あるいは、その場にいる人数が多ければ、自分が会話に参加しなくとも良いので、スマホを触ることがあります。ただ、東大ではそれ以上の行為も認められています。

それが読書です。

 

 

東大では好きなときに本を読んでいい

みんなで集まって話をしているときに、本を読む人は少ないと思います。少なくとも、今までは見たことがありませんでした。

しかし、東大では会話中に本を読む人がいて、それを咎める人がいません。

最初に見かけたのは、みんなで日帰り旅行に行った帰りのJR東海道線でした。4人並んで椅子に座っていると、一人が参考書を読み始めました。すると、もう一人が読み始め、それに気づいたぼくも読み始め、もう一人は寝てしまいました。

 

ぼくを含む全員が、それを不快に思わないし、おかしなことだとも思いません。むしろ、本は読みたいときに読むよねといった雰囲気が漂っています。

しかし、本を読んでいるからといって、話しかけてはいけない雰囲気はありません。途中で会話をしています。会話が終わるとまた本の世界に入っていくし、読書をやめることもあります。

それまであまり気にしていませんでしたが、東大の友人10人ほどで集まると、誰かしらが参考書を読んでいます。パソコンで作業をしている人もいます。

各々に授業の予習や課題があって、休み時間を有効に使わなければいけません。常に友人と足並みを揃えることは難しいとわかっているし、そんなことは不合理だと思っています。

 

芸人や古くからの友人と集まっているときに、パソコンで作業をしたり本を読んだりしている人はいませんでした。スマホを触ることはあっても、会話以外の何かに集中することはありません。

 

このような本を読む行為は、東大内だけで認められているわけではなく、東大生の一部が入学前から日常的におこなっていたと推察しています。

なぜそう思うかというと、読書量が著しいため、隙あらば本を読むという習慣を持っていないと十分な読書時間を確保できないからです。

友人と時間を共有していても本を読むという習慣は、友人と時間を共有していても本を読んで良いという慣習に変化しました。

この慣習が我々にとって素晴らしく効率的な時間を生み出します。

 

つづき▶【後編】では、なんとなくスマホを眺めるのはよくて、読書は容認されづらいという現状について、さんきゅう倉田さんが感じていること。東大で「友人と時間を共有していても本を読んで良い」となってから感じた、ご自身の子ども時代の読書について語っていただきます。__▶ ▶ ▶▶ ▶

 

≪芸人・元国税局職員 さんきゅう倉田さんの他の記事をチェック!≫

 

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