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東大生は、あの【東大闘争】で得た権利を今でも行使している。参加者の人数にかかわらず、彼らがストライキをする理由

OTONA SALONE / 2024年1月27日 21時1分

2023年4月から東京大学に通っています。さんきゅう倉田です。芸歴14年目になります。

東大生の冬休みは短い。

昨年は12月27日の水曜まで授業があって、今年は1月4日木曜からまた始まる。休みは7日間しかない。

1月の中頃から期末試験が始まるので、その勉強をしなければいけないし、レポートも複数出ている。このレポートが重い。全然終わらない。東大生の中でも特段多くの文章を毎月書いていて執筆速度が早いと自負するぼくでもとても多くの時間を投入している。

書くことが苦手な学生は苦労するだろう。

レポートを書くために本もたくさん読まなければいけない。あるレポートでは、文藝春秋のバックナンバー10冊と小説1冊を購入する必要があった。お金がかかるのが東大のレポートだ。

遠方の実家に帰る友人たちは帰省の間も勉強していたに違いない。

そして、成人を迎える1~2年生はもうひとつ困難に直面する。とくに、授業が始まる1月4~5日よりも後に自治体の成人式が開催される地方の学生だ。年末年始を地元で過ごし、授業に出るために一旦東京に戻り、再び地元に戻って成人式に参加しなければならない。これでは2往復分の交通費がかかってしまう。そんな状況に立ち向かうため、ストの実施を提案する東大生たちについてお伝えする【後編】です。

学生の保有するストライキの権利

彼らが一見横暴だとも思えるストライキを実施するのは、それが学生に認められた権利であるかららしい。

「ストは1968年の東大闘争で勝ち取られた権利であり、『東大確認書』で大学側も公式に認めています。駒場で最後にストが行われたのは90年代の駒場寮廃寮反対ストです。」

東大生にはスト権があるようだ。無造作に置かれたビラを読んでみるものである。

 

さて、実際にストに賛同して実施する学生がいるのだろうか。

これはかなり筋が悪いように思う。成人式があってストと関係なしに授業を休むつもりの人間はいるかもしれない。

だが、ストで授業を休めば、その人間の出席点が下がってしまうし、試験前の重要な情報を聞き逃すかもしれない。そもそも授業に出て学ぶ機会を失ってしまう。

ストライキの参加者が少ないことは、団体の主宰者もわかっているだろう。一部の裁判が判決の内容以上に社会的影響を目的として行われるように、ストの呼びかけが大きなうねりとなって大学側にいつか影響を与えるかもしれない。だからビラを撒いてストを周知する意味は多分にある。

頑張ってほしい。彼らのような活動的な人間の存在は、我々の学生生活に刺激を与え、人生を彩ってくれる。

 

【編集部 補足】
1月4~5日の「山猫スト」は決行され、おおよそ半数の学生が授業を欠席したと「成人式前を休みにする地方出身学生の会」のXで報告されています。2024年は年始から自然災害や事故が発生し、飛行機の欠航や帰京が困難な状況の学生もいたため、休講、オンライン授業実施、録画データの後日配布などの措置が講じられたようです。

 

≪芸人・元国税局職員 さんきゅう倉田さんの他の記事をチェック!≫

 

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