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イケメン次長と「隠れ家」で…。不倫に飛び込んだ女性の末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】前編

OTONA SALONE / 2024年2月17日 19時0分

バレンタインデーにまつわるエピソードは、誰しも一つは持っているのでは。甘い記憶や苦い思い出だけでなく、再熱する恋愛もあるかもしれません。
メガバンクの営業店で働く和枝さん(仮名・40歳)も、かつての恋を燃え上がらせたうちの一人。今回はバレンタインの思いがけない出会いと、意外な結末をご紹介します。

 

夫の不倫が発覚?

バレンタインの前夜。
和枝さんは夫が仕事から持ち帰ってきた紙袋の中身を見てしまい、言葉を失っていました。

「そこには手作りのチョコがあったんです。いかにも本命という感じの、手作りのガトーショコラでした」
既婚者に手作りのチョコを渡すなんて……

鼻歌を歌いながらシャワーを浴びる夫を横目に、彼女はやり場のない怒りを感じていました。

「夫はデリカシーのない人でした。そのくせにファッションとか美容とかにはうるさいんです」
ダイエットをしようと決意したら『まずは背中のほくろを取った方がいいんじゃない?』と言ってきたり。
彼女が新しい服を買っても『似合わない。こっちの服の方が似合うよ』と好みでもない服を買ってきたり。

「気にしなければ良いよ!」と、友達にはよく言われてきました。
『気にしない方法』や『スルーする力』という本もよく読んできました。

「でも、どうしても気にしてしまうんです。そうすると『繊細さん』と呼ばれたり『生きづらさそうだね』と同情されたり。だから自分の感情に蓋をして、生きてきたんです」
そんな自分の前に手作りのチョコをわざわざ置くことないじゃないか。
彼女の怒りは相手の女の子でなく、夫へ向かっていきました。

シャワーから出てきた夫に「これ誰からなの?」と聞くと「事務職の女の子だよ」とぶっきらぼうに返されました。
彼は何か聞かれたくないことがあると、つっけんどんになります。

「不倫するなんて最低……」
それはかつて彼女が、新人の頃に起きた、銀行特有の出来事を思い出させました。

▶銀行特有のバレンタイン事情。反撃開始へ

銀行特有のバレンタイン事情。反撃開始へ

銀行では新入行員が、店に届いた郵便物の仕訳をします。
そして、それらを宛先の人のデスクまで持っていくのです。

「銀行に届く郵便物は外部郵便だけではありません。銀行の本部や他の部署からやってくる、内部郵便(通称・行内メール)もあります」
当時、新入行員だった和枝さんも、その仕事を任されていました。

「バレンタインの日には多くのチョコが、行内メールで行き交います。茶封筒に入れられていて、中が何なのか見ることはできませんが、それが書類でないことくらい分かります」
あの日は既婚者の次長に、女性の名前の差出人から何個も分厚い封筒が届いていました。
かすかに嬉しそうな顔をする次長を見て「大人って汚いな」と思っていました。

夕方の仕分けの時間、彼女は同期からある茶封筒を渡されました。
彼女は見覚えのない差出人の名前に、眉をひそめます。
「人違いじゃない?」と同期に言うと「分からないけど、苗字が同じだから」と、困惑した顔で返されました。

「新入行員にとって、郵便物の仕訳は嫌な業務のうちの1つなんです。他にも雑用がたくさんあるので。同期の『早くこの封筒を手放したい』という気持ちが伝わってきて、とりあえず受け取りました。」
開けてみると、それはバレンタインのチョコでした。送り先は、他店の亮さん(仮名・現在は45歳)です。何かの間違いだろう。そう思い、電話帳で彼の内線番号を調べて、内線をかけました。

「あー、ごめんね!」と、電話口で彼は心から謝ってくれました。電話帳で見た印象と同じ、真面目で誠実そうな、それでいて爽やかな声をしています。

「俺が送ろうとしてた人は、結婚して違う苗字になっちゃったみたいだ。前の苗字が君と同じだったんだよ」
和枝さんは、心が苦しくなりました。相手は結婚して、苗字が変わったことも知らされていないのに、バレンタインを送るなんて……。電話からは彼の「もうそれ、捨てちゃっていいよ」という声が聞こえてきます。気がつくと和枝さんは、こう口に出していました。

「これ、私が食べてもいいですか?必ずお礼はします」
彼は驚いたのか、少し沈黙しました。そして言いました。

「良いけど、なんだか悪いな。ご飯でも行く?」
「それはちょっと。彼氏がいるので」
その「彼氏」が、現在の夫でした。後に美容機器メーカーで働き、身だしなみにうるさい割に心の気遣いができず、セックスレスとなる夫です。

過去のあの日。ホワイトデーの当日、和枝さんはお礼にと亮さんに行内メールを送りました。
しかし、宛先不明で戻ってきました。彼は海外赴任の辞令が出て、アメリカへ行ってしまっていたのです。

「あれから、18年が経ちますが、今でも思うんですよね。もしあそこで彼の誘いに乗っていたら、私も今頃は海外にいたのかな。こんな生活してなかったのかなって」
ハイセンスなパジャマに袖を通す夫を見ながら、彼女はあることを決意しました。そうして、夫に渡そうとしていたチョコを、通勤用のカバンに詰めたのです。

翌朝、バレンタイン当日。彼女は出勤するや否や、電話帳で亮さんの名前を叩きました。彼はアメリカから帰ってきて、都内の大店で次長として働いているようでした。

 

和枝さんは、行内メールにチョコを詰めて、朝一番の便で送りました。都内の店なら当日に送っても、夕方には届きます。
そして18時過ぎ。バレンタイン当日だからか、オフィスに人はまばらです。

彼女は亮さんからの連絡を待っていましたが、残念なことにその気配はありませんでした。

 

しかし18時半を過ぎて帰ろうとした時…。一通のメールが届きました。

それは彼からでした。

▶18年越しのバレンタイン。そして急展開

18年越しのバレンタイン。そして急展開

「亮さんは奇跡的にも、私のことを覚えていてくれました」
「あの時はごめんね」と言われて、二人で飲むことになりました。彼は電話帳で見た時よりも、だいぶ年を取っていました。銀行では10年おきに行員証の写真を撮り直すため、10年前の写真が載っていることもザラなのです。

しかし、彼は素敵な年の取り方をしていました。美男子ではないものの、良い感じにくたびれていて、清潔感がありました。真面目で誠実そうな、凛とした声も当時のまま。アメリカ帰りを思わせる、洗練された雰囲気もあります。

「どうして、あの人にバレンタイン送ったんですか?」と和枝さんは聞きました。
「俺が新人の時の、指導弾の先生だったんだよ。結構こだわりがある人でさ。『バレンタインは男だけがもらうものじゃない!』って指導されてたから、毎年チョコを俺が渡してたんだ」
彼女は少しだけ、胸をなでおろしました。彼がその先輩のこと好きだったら嫌だなと思ったからです。

彼との時間は、あっという間に過ぎました。その日はご飯だけで解散になりましたが、男の人と2人でご飯を食べるなんて、久しぶりのことで、和枝さんの気持ちは高ぶりました。

「会話に困ったら嫌だな」と思っていたことも杞憂でした。話は自然にはずんで、止まることを知らなかったからです。

 

そうして彼とは週に1回程度、ご飯を一緒に食べる仲になりました。

「毎回、夫には『銀行の人と飲む』と言っていました。嘘ではありません」
しかし(このまま終わらせたくない…)いつしか彼女はそう思うようになっていました。

「40歳って、まだ若いじゃないですか。それなのにもう人を好きにならずに終わるなんて、そんなの死んでるのも同じですよ」
ある日、麻布十番の和食屋さんでご飯を食べている時のことでした。彼はぽつりとこう言ったのです。

「あの時の指導担に感謝してる。当時はバレンタインに男から送るなんて……と思っていたけど、そのお陰で和枝さんからと会えたからね」と。
このまま帰りたくない。

和枝さんは強く思いました。だから、お会計を済ませた彼が「もう一軒行く?」と聞いてきた時、「それよりもゆっくりしたいです」と反射的に返していました。
彼は目を大きく見開きました。そしてしばらく迷った後「えっと……」と、声を落とします。
そして「良いけど、ゆっくりさせてあげられないかもしれないよ」と呟きました。

店の前には幸運にも、タクシーが止まっていました。
2人はそれに乗り込み、彼は六本木の高木町近くのある住所を指定しました。

2人が向かった先は?衝撃の末路
▶▶後編メガバンクのバレンタイン。チョコが不倫へ発展、衝撃の末路へ……」に続く

 

 

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