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「6千万円で裏口入学できたなんて…」娘のお受験に失敗して不倫に走った、エリート妻の末路は【銀行員たちの不倫事情】前編

OTONA SALONE / 2024年3月2日 19時0分

他人の家の「見てはいけない事情」を、つい見てしまった。そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。今回の主役はメガバンクの営業店で課長として働く、京香さん(仮名・40歳)。都内のマンションで、夫と娘と3人で暮らしています。

彼女が見てしまった、銀行員ならではのエピソードご紹介します。

 

ちょっと仕事で行き詰まった時や、休憩したい時、京香さんはよく自動販売機に缶コーヒーを買いに行っていました。

「疲れていると甘いものが飲みたくなります。でもこの歳でそんな物を飲んでいたら太ってしまうので、いつも缶コーヒーを買っていました。」

今日も休憩がてら廊自動販売機に行くと、新入行員の子がコーラを買っていました。
「甘い物を飲んでも太らない。若いっていいな」と思いつつ、彼女はその様子を後ろから見ていました。

 

そのときふと、次長が「妻は白湯を水筒に入れて持ち歩くほど、美意識が高い」と言っていたことを思い出しました。京香さんは、そんなことはしません。そこまで研ぎ澄ましてしまうと、人生そのものが一気に味気なくなくなってしまうと思うからです。

 

会釈して通り過ぎる彼の後にコーヒーを買おうとした時、後ろから声をかけられました。

『課長!おごるよ』
声の主は次長の啓司さん(仮名・43歳)でした。

 

『別にいいですよ』と言おうとしたら、彼は先に言葉を続けました。
『この前のこともあったから、お詫びさせて』と。

 

彼女は先週起きた、ある事件のことを思い出しました。

 

▶残業中に起きた、ある事件とは?

残業中に起きた、ある事件とは?

先週のこと。残業しているフロアに電話が鳴り響いていました。

残業中に啓司さんの奥さんから電話がかかってくるのは、いつものことです。新入行員たちは「お前が電話取れよ」と目配せをし合っています。次長の奥さんはいつも「主人の帰りはいつになるんですか?!こんな時間まで仕事させないでください!」と泣きついてくるため、みんな電話を取りたがらないのです。

 

これでは仕事になりません。京香さんはため息をついて、受話器を取りました。銀行では電話を取るのは新人の仕事。課長が電話を取るなんて、ありえません。フロアに緊張が走りました。

『私たちは、あんたの電話を取るために仕事してるんじゃない!妻ならおとなしく家で待っていなさい!』

京香さんが言うと、無言で電話は切れました。オフィスに拍手が起こりましたが、京香さんの目には、気まずそうにしている啓司さんが写っていました。

 

そして、現在。自販機の前で「何を飲む?」と聞いてくる啓司さんに、彼女は言いました。
『いえ。申し訳ないことをしてしまいまして……私が奢らせてください』

 

彼はそれを笑って目で制し、財布を取り出しました。その財布を見て、京香さんは目を開きました。

 

▶「想像を絶する財布」が物語る夫婦関係

財布が物語る、壮絶な夫婦関係

「その財布は包丁でズタズタにしてあったんです」
これには啓司さんも驚いたようで、しばらく二人とも言葉を失っていました。しばらくの沈黙ののち……。

『ねえ。よかったら今日、飲みに行かない?』

そう言った彼は、どこか吹っ切れたような顔をしていました。

 

『良いんですか?次は何をされるか分かりませんよ』

『もう良いんだ』と彼は言います。『いつも聞けない子供の話もしたいし』と。

 

彼女の胸が重く痛みました。つい先日、娘の小学校受験を失敗したばかりだったからです。

お受験は夏期講習で200万、1つの小学校を対策する1つの科目に、10万円近いお教室代が飛んでいきます。それでも彼女は頑張って払ってきました。

「私は生まれも育ちも貧しかったから、銀行に入ってずっと負い目を感じていたんです。大手ゼネコンの娘とか、上場企業の息子とかゴロゴロいるんで」

 

娘に苦労をさせたくない。そう思って私立の小学校受験させたのに娘は不合格。そしてなぜか、明らかに出来が悪かった子が受かっていました。

「そこで寄付金の制度を知りました。娘の第一志望だった小学校は、6千万円積めば裏口で入れるらしいです」

 

虚無感を引きずっていた京夏さん。このときはまだ啓司さんに対し、全く興味を持っていませんでした。小学校受験をさせると、お受験をしなかった人たちへの興味が一切なくなるのです。物腰が柔らかで、スリムで聡明な彼は店でも人気がありましたが、彼女のタイプではありませんでした。

「でも、彼と飲みに行けば、あの鬱陶しい妻に嫌がらせができるかもしれない」

 

むしゃくしゃしていた京香さんは、そう考えて承諾しました。

啓司さんが指定してきたのは、恵比寿のバーでした。どうせ受験の話を聞かれるんだろう。彼女は憂鬱に思いながら、業務後にバーへ向かいました。

 

しかし、事態は思わぬ方向に進んでいったのです。

 

後編に続く▶▶「6千万円で裏口入学できたなんて…」娘のお受験に失敗して不倫に走った、エリート妻の末路は

 

<文/登彩>

 

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