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東大卒エリートの「裏の顔」。銀行員との不倫に溺れた女性の末路は

OTONA SALONE / 2024年4月20日 19時1分

ガーデニングがきっかけで隣の部署のエイトさん(仮名・45歳)と距離を縮めた、サヨコさん(仮名・40歳)。彼の植物を鑑賞するために、彼の家に行きますが……。激動の後編をご紹介します。

【エリート銀行員たちの不倫事情】後編

前編はこちら▶▶寡黙なイケメンと…。禁断の恋に溺れた女性の末路【エリート銀行員たちの不倫事情】前編

 

彼の家で二人は… 次ページ


Googleマップが示すマンションへ行くと、サヨコさんは息を呑みました。そこはあるベンチャー企業の社長が女優とパパラッチされていたこともある、高級低層マンションだったのです。

「どうして銀行員が、こんな高級マンションに住めるんだろう?」と足を止めると、ふと甘い香りが鼻をつきました。ハーブのような独特の匂いで、なんだか気分が高揚してきます。高級マンションに入ることができるという誘惑に負けてしまい、彼女はエントランスに足を踏み入れました。すると、管理人のおじさんから声をかけられました。

 

「行先を告げると、管理人はインターホンで部屋に連絡をしました。高級マンションらしい、厳重なセキュリティです。さらに五重のロックを解除して、彼の部屋へ向かいました」

『今日は妻も娘も旅行に出かけていて、いないんですよ』と彼は言います。彼の言葉は、広いリビングに響きました。部屋には所々に草花が置かれ、ボタニカルなアロマの匂いも漂っています。

彼に誘導されて、サヨコさんはソファに座りました。その行為がソファテーブルの上に置かれたハーブティーを飲むためでも、大きなテレビで映画を観るためでもないことは、夫しか男性遍歴がない彼女にもさすがに分かっていました。

 

「彼の手は太ももから、ショーツに入ってきました。もちろんそれを拒むこともできます。でも以外にも男らしく大きな手に驚いて、この手にもっと翻弄されてみたいと思ってしまったんです」

いつもは理性的な彼女ですが、今日は歯止めが効きませんでした。二人はソファの上で求め合い、寝室へ場所を移して、行為に耽りました。

 

『そういえば、ベランダに植物はないんですか?』行為の後、ベッドに横たわりながら、サヨコさんは彼に尋ねました。『ベランダにはありませんが、屋上にあります』と彼は応えます。『見てみたいです』と彼女が言うと、彼は唇を重ねてきました。

『もう、誤魔化さないでください』と言うと、彼は目で少しだけ笑いました。二人の間には身体を重ねた者同士に流れる、親し気な雰囲気が漂っていました。

 

『そうですね。次に来た時にでも。面白い植物の種もあるので、お渡ししますよ』

そう言って、彼は時計を気にする素振りを見せました。「友人とランチをしてくる」と言って家を出たサヨコさんも、あまり長居をしては怪しまれてしまいます。服を着て、その日はそのままお暇(いとま)することにしました。

「彼の家を出て数分後、駅に到着しました。そこでSuicaがないことに気が付いたんです」

 

慌てて先程のマンションへ戻ると、屋上に彼の姿がちらりと見えました。大きなビニールハウスがあり、その植物の世話をしているようです。先程の甘い思い出に浸かるために、サヨコさんは視線を彼の寝室の窓へと移しました。カーテンが空いています。

そこで彼女は「あるもの」を目にし、慌てて我が家へと帰ることになったのです。

 

彼女が目にしたものとは?衝撃の末路 次ページ

彼女が目にしたものとは?衝撃の末路

「エイトさんの寝室からは、赤い光があふれていました」

サヨコさんが居た時は、普通の照明だったはず。しかし今は、まるで低俗なラブホテルのように赤いライトが煌々と輝いていました。

 

「私はスピリチュアル系では全くないのですが……。普段から草花を扱ったり、土を触っていると、ふと五感が研ぎ澄まされる時があるんです。この時は『これ以上、彼に関わってはいけない。逃げろ』と、全身で警報を感じました」

彼女は家に戻り、彼からの連絡にはそっけない返事をし続けました。

「彼のことが好きだからこそ、これ以上はダメだと思ったんです。きっと私も堕ちてしまう。そんなことくらい、分かっていました」

 

彼の連絡が途絶えて半年が経った、ある日の朝。通勤すると、オフィスには彼の私物が詰められた段ボールがありました。その周りには部署のメンバーが集まっており、彼の姿はありません。

『何かあったの?』と同僚に聞くと、彼女は『エイトさん、逮捕されたんだって』と返しました。

 

「どうやらマンションで大麻を栽培していたみたいです。管理人さんもグルだったんだとか。あの赤い光も、屋上のビニールハウスも、全てその為だったんでしょうね」

あのまま『面白い植物の種』をもらっていたら、どうなっていたか……。サヨコさんは今でも考えることがあります。

 

「不謹慎だと分かっています。でも、面白いことになっていたんじゃないかと思います。彼が釈放されたら、聞いてみようかな」

あなたの家の近くで甘い香りが漂い、赤い光が見えたら、ご用心を――

 

 

<文/綾部まと>

 

 

≪作家・ライター 綾部まとさんの他の記事をチェック!≫

 

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