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東大生 vs. 陰謀論、どう論破する⁉  事実誤認や矛盾を許さない、常に漂う緊張感がもたらすもの

OTONA SALONE / 2024年4月19日 11時1分

元国税職員さんきゅう倉田です。好きな言葉は「増税」です。

昨年から東京大学に通っています。現在2年生。

職業を聞かれれば「芸人です」と答えていますが、一日のほどんどを大学生として過ごしています。授業を受け、図書館で課題をやり、家に帰ってフランス語の勉強をし、たまの休みはクラスメイトと出かけて、謳歌しています。

クラスメイトとは20も歳が離れていますが、年齢差は感じません。無論、ぼくが感じないだけで、向こうは感じているでしょうが、それでもその差をなるべく感じさせないように発言に気をつけています。

例えば、自分の経験則のみを論拠にして議論を進めるようなことはしません。一般に、そう言う人は「老害」と呼ばれるでしょう。

大学生にはその経験則がないので、否定も肯定もできない。そういう議論は不誠実なので、必ず客観的な根拠を示す。多くの場合、一般化されている事実や研究を引き合いに出します。

そのような慎重さは、東大生にとって必須のスキルです。曖昧で客観性のない主張や明らかに事実と異なる言説は、議論する価値がないものとして排除されます。

東大生たちの議論が、どのようなものなのか、タブーとされることは何なのかについてお伝えする【後編】です。

 

この記事の【前編】を読む事実と異なる言説、事実誤認に端を発した主張は、東大では軽蔑の対象に!

 

 

事実誤認や論理の飛躍は許されない

基本的に、東大の友人がする話に対し、いちいちファクトチェックしません。それは、すでにファクトチェックした話をしてくれているという信頼があるからです。

だから、事実関係の誤りや単なる想像によって議論を進めれば信頼が揺らぎます。

幸い、そういう人はキャンパス内にいません。皆無と言ってもいいでしょう。

不安であれば、その場で調べて話を補強するし、根拠が曖昧であればきちんと知らせます。決して、適当な情報をさも真実であるかのように話しません。

また、話の内容に矛盾や論理の飛躍があれば、容赦なく指摘します。

 

こんなことがありました。

ぼくは友人にカフェでのアルバイトを推奨するにあたり、ある漫画の話を引用しました。

「◯◯って漫画でさ、男性は歳を取るごとにレベルが上がって、アイテムや装備を集めてどんどん魅力が上がるけれど、女性は歳を取るごとにモテなくなっていく、って話があったんだよ。ぼくはその主張は間違っていると思う。男も同じだよ。歳を取ったらモテなくなるよ。だから、今のうちにカフェでバイトした方がいいよ」

すると友人は、「論理の飛躍があるんじゃない」とすぐさま指摘しました。たしかに、文字に起こして確認すると行間を読むのが難しい。普段から友人たちにカフェで働くメリットを解いているので、丁寧さを欠いていました。

ぼくが言いたかったのは、「今はまだ恋愛しなくてもいい、そのうちなんとかなると思っているかもしれないけれど、ある程度歳を取ると、お金があって賢い人間でも異性から魅力的に見えなくなる。若さというのはそれだけでとてつもなく価値があるんだ。だから、出会いがないなら同世代が集まる場所に行った方がいいし、その最適解がカフェでのアルバイトで、そこで働いて他の大学の人たちから、え、東大生なんですか、うふ、などと言われながら恋愛するのはどうか」ということなのでした。

東大生と話すときは、常に緊張感を持って、自分の主張や言説に瑕疵がないように気をつけています。この研鑽によって、自分の日々の成長を感じることができます。

 

 

≪芸人・元国税局職員 さんきゅう倉田さんの他の記事をチェック!≫

 

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