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猫背からくる「肩こり」「腰痛」はヤバい! 猫背改善のための簡単トレーニング【イラスト解説】

OTONA SALONE / 2024年4月27日 21時0分

普段から、肩こりや腰痛で悩んでいませんか? もし、あなたが猫背なら、それらは猫背が原因かもしれません。実は、その猫背を続けていると、肩こりや腰痛が悪化する恐れがあるばかりか、将来の「寝たきり」につながることもあるようなのです。

 

今回は、『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』(アスコム刊)の著者である、リハビリのスペシャリストで理学療法士の上村理絵さんに、40~50代女性が抱えがちな、猫背からくる肩こり・腰痛の悩みにアプローチする、手軽にできるトレーニングをご紹介します。

 

猫背が肩こり・腰痛につながる? そのメカニズムとは?

普段、PCやスマホを操作しながら、猫背になっていませんか? 長時間作業をした後で、ふと気付いたら、肩こりや腰痛を感じるといった人は多いでしょう。肩こりや腰痛は他にも原因がありますが、猫背は原因になりやすいのだそう。どうしてなのでしょうか。上村さんは次のように解説します。

 

「猫背の姿勢は、腰が後ろへカーブし、頭が前に倒れている状態になっています。頭はおよそスイカ1個分、5kg程度の重さがあり、背筋が伸びているときには、首から下の全身の筋肉を使って、その重さを支えています。しかし頭が前に傾くことによって、主に肩から首の筋肉で支えなくてはならなくなるため、首から肩の筋肉への負荷が増し、それが肩こりを引き起こします。

 

首や肩の筋肉がこると、そのこった筋肉の機能を補うために、腰の筋肉がより頑張らなくてはならないので、腰の筋肉が疲弊します。さらに猫背になることで、頭だけでなく、肩も前に倒れます。そのため、全体的に重心が前がかりになることで、それを支えようと、腰の筋肉にも負担がかかることになるのです」

 

猫背はそうして肩こりや腰痛につながっていたのですね。思わず納得! けれど、猫背が習慣化している人もいるでしょう。

 

 

猫背を直す簡単な方法

「猫背、なかなか直らないのよね」そう心の中でつぶやいているなら、コツを押さえることが重要。上村さんは、猫背を直すには「抗重力筋(こうじゅうりょくきん)」がカギを握っているといいます。

 

「猫背になる原因の一つが、抗重力筋の筋力の低下です。筋肉は、歩いたり、何かをつかんだりといった動作をしているときに働いていると感じるかもしれませんが、今あなたがこの記事を読んでいる間も、重力に抗(あらが)うために働いています。

重力に抗うために働く筋肉を、抗重力筋と呼び、背中を支える脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)、お尻周りにある大殿筋(だいでんきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)や下腿三頭筋(かたいさんとうきん)といった足の筋肉など、全身にあります。これらの筋肉の筋力が弱まると、重力に負けて頭が前に傾いたり、背中が丸まったりして猫背になるので、これらの筋肉の筋力をつけておく必要があります」

 

そうと聞いて、「結局、筋トレが必要なのね……」と遠い目をした人もいるのでは? けれど、上村さんは次のように続けます。

 

「筋力をつけると聞くとジムなどで筋肉を鍛えなくてはならないと思われがちですが、筋力は『量×質』が大事です。負荷を与えると筋肉の量が増えますが、それだけではだめで、質も大事なのです。筋肉の質は筋力に関係しています。

筋肉の質が低下すると、筋力が落ちてしまうため、昔持ち上げられていたものが持ち上げられなくなったりします。

 

例えば、同じ姿勢などを続けているなどして、筋肉に過度な負荷や疲労がかかると血流が悪くなり、筋肉は固まり、思うような働きができなくなります。これが筋肉の質の低下です。筋肉の質は、固まった筋肉をほぐしてあげるとよくなりますので、ストレッチなど、簡単な運動で、筋肉の質、つまり筋力は上げることができるのです。

 

また普段からの姿勢もとても大切です。特に座っているときは、骨盤が後ろに倒れてないか、気を付けてください」

 

猫背・肩こり・腰痛に悩む人に! 抗重力筋を鍛える簡単トレーニング4選

猫背や肩こり、腰痛などに悩む人は、ぜひ抗重力筋を鍛えて量と質を上げましょう。とはいえ、続けられるものが重要。そこで上村さんに、抗重力筋を鍛える簡単なトレーニング方法を4つ教えていただきました!

 

1.肩甲骨はがし

「肩甲骨周りの筋肉が弱ってくると、腕の重みに耐えかねて、左右の肩甲骨が外側に引っ張られ、肩が前に倒れた状態になります。肩が前に倒れることで、背中が丸まり、猫背や円背(えんぱい)(※)へとつながっていきます。肩甲骨はがしで肩甲骨をストレッチしましょう」

※円背:背中が曲がった状態のこと。基本的には猫背と同様。高齢者の背中や腰が大きく曲がり、固まってしまっている状態を「老人性円背」と呼ぶ。

肩甲骨はがし

出典:「こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方」(アスコム刊)

(1)肩のところに手を置く。

(2)手を肩に置いたまま、肘(ひじ)でゆっくり(1周4秒くらい)大きく時計回りに円を10回描く。終わったら、反時計回りで同様に行う。

POINT 後ろに回すときは、肩甲骨を寄せるイメージで行う。

 

回数とセット数:時計回り、反時計回り各10回を1セットとして、1日2~3セット行う。

 

 

2.腰ひねり

「骨盤の動きを調整する腰方形筋(ようほうけいきん)や大殿筋、腸腰筋(ちょうようきん)などを鍛えるトレーニングです」

腰ひねり

出典:「こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方」(アスコム刊)

(1)仰向けになり、膝を立てる。

(2)お腹に手を当て、膝を横に倒し、腰をひねる。このとき、肩・背骨が床から離れないように注意する。

(3)一度、元の位置に戻し、必ず一度止まってから逆に倒す。これを10回繰り返す。

 

回数とセット数:10回を1セットとして、1日2~3セット行う。

 

 

3.お尻歩き

「お尻歩きも、抗重力筋である、腹筋群や腸腰筋、大殿筋を鍛えるトレーニングです」

お尻歩き

出典:「こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方」(アスコム刊)

 

(1)足を伸ばして床に座り、腰を浮かせて、足を地面につけたまま、前に8歩歩む。

(2)同じように後ろ向きに8歩下がる。

POINT 足を曲げすぎないように注意する。

 

回数とセット数:前後8歩ずつを1セットとして、1日2~3セット行う。

 

 

4.スーパーマンストレッチ

「抗重力筋の固まりをほぐす効果があります。寝て起きたときというのは、筋肉が固まっているので、目が覚めたら、このストレッチをしてから起き上がるのを習慣にしてみてはいかがでしょうか」

スーパーマンストレッチ

出典:「こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方」(アスコム刊)

うつ伏せになり手足をぐーと限界まで伸ばした状態で10~30秒キープする。

 

ここまでの前編記事では猫背が肩こり・腰痛につながるメカニズムや改善策について伺いました。後編では受け、猫背が将来の寝たきりにつながるリスクや祖父母や両親も含めた予防策を解説します。

 

 

つづきの【後編】>>>よかれと思ってやりがち!祖父母・両親を「寝たきり」にする【2大NG行動】とは

 

≪ライター 野村 昌美さんの他の記事をチェック!≫

 

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