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「投資してみたいけど、不安なことだらけ」女性ふたりが立ち上げた、庶民のための「理想の資産づくりの場」とは

OTONA SALONE / 2024年8月23日 16時30分

最近の新NISAブームで、「投資信託」という言葉を耳にすることが増えました。初心者でも手軽に投資ができる金融商品というイメージだと思います。

とはいえ大切なお金を入れるのだから、投資信託がどんなものなのかを知っておくのは大切です。老後資金を育てたいなら、長期にわたって付き合える信頼が大事。
そもそも誰が作った投資信託で、誰が運用しているのか知っておきたい。
もし価格が暴落したら、納得できる説明がほしい。困ったら相談に乗ってほしい。
できれば東京の真ん中ではなく、私の住んでいる地元で営業している、身近な投信会社がいい。
将来に向けての財産づくりを考えたとき、こんな要望にすっきり応えてくれる投資信託はあればいいのに。

そう思って、本当に納得できる投資信託を自分たちで作ってしまった女性たちがいます。

ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の石津史子さんと、同じくファイナンシャルプランナーで税理士の中井朱美さん。2人とも大阪在住で、活動も関西中心。そして彼女たちが考えたファンドの名前が強烈です。「浪花おふくろファンド」と言います。

投資信託を作るというのは、実のところ、本当に大変です。まして金融業界で働いたことのない女性たちが、大阪で立ち上げる。どれもこれも前代未聞の出来事でした。2008年に設定され、今も元気に運用を続けている「浪花おふくろファンド」の強烈過ぎる誕生の物語を、中井朱美さんのインタビューでご紹介します。

 

【理想の投資信託を自分たちで作り上げた女性たちの物語①】前編

投資信託の財産づくりは女性にあっている

「投資信託」って、なんだろう。改めてその言葉の意味を確かめると、こんな感じです。

投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品(一般社団法人投資信託協会のホームページより)。

何億円単位のお金を持っている人なら、スイスのプライベートバンクに口座を開いて資産運用をお手伝いしてもらえるかもしれませんが、庶民には縁のない世界です。でも預貯金だけでは、ほとんど増えてくれない。今月の余裕資金は1万円くらいしかないけど、なんとか投資ができないか。そんな切ない望みが高まって生まれたのが「投資信託」という優れた仕組みなのです。

投資信託の歴史は意外と長いです。原型は1815年、スコットランド・エジンバラで生まれました。戦争で夫や父などを亡くした女性たちが小口資金を出し合って、専門家が長期投資で運用する形です。 といって、現在でも運用を続けています。

 

「投資信託で長期の積み立て投資というのは、女性に向いているんです」と中井さんは言います。

「どちらかというと男性はすぐに答えが出る投資が好きだから、大きく買ったり売ったりする。でも女性は毎月の家計から、ちょっとずつへそくりを積み立てして、増やしていくのが得意なんですよ。昔なら定期預金とかにしていたけど、それを投資信託にすれば、もっと果実が大きくなる。結婚資金にもなるし、子どもがいれば学費にも使える。もちろん老後資金にもなるんです」

ファイナンシャルプランナーとして女性たちの相談にのると、老後の不安があふれています。将来もらえる年金額が不十分なのもわかっています。また金融商品を持っている人でも、大手証券会社の営業マンに勧められ、自分でもよくわからないものを買い、長期の財産づくりになっていない現状がありました。

 

中井さんと石津さんは、1999年にスタートした日本初の独立系直販投信「さわかみファンド」を購入し、庶民でも投資で財産をつくることができると実感。自分たちでも地元大阪で長期投資ファンドをつくり、顧客に5年、10年と時間をかけて積み立ててもらい、それを複利で転がして大きな雪だるま=自分年金をつくるお手伝いをしよう。そう決意して、2006年に「浪花おふくろ投信株式会社」を設立したのです。

 

 

続きの【後編】を読む▶ ついに女性ふたりで投資信託会社を設立! そこに待ち受けていた苦難の数々……。 __▶▶▶▶▶

 

画像:Fotolia

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