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「あぁ、こんな場所でするなんて…」秘密の不倫、陶酔の果てに全て失った女性の末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】前編

OTONA SALONE / 2024年5月4日 19時0分

ユリさん(仮名・40歳)は、メガバンクの営業店で課長として働いています。都内で2人の子供と夫と暮らす彼女ですが…。令和を象徴する、衝撃のエピソードをご紹介します。

「隣の課の女性行員が、退職することになったんです。彼女と特に親しくはなかったんですが、送別会には出席しました」

ユリさんは出席こそしたものの、乗り気ではありません。近年、若い子たちの離職率が目立つメガバンク。転職の他にも「メガバンク出身」という経歴を生かして、独立系FPやコンサルタントを始める子も一定数います。彼女もそのうちの1人でした。

退屈な送別会で、ハンサムな彼が隣に座ってきて

「なんでも、独立して『好きなことして生きていく』んだとか。銀行員歴はたった3年で、仕事ができるわけでもないのに。失敗すればいいのに、と思いますよ。『これからは自由だから、いつもご機嫌です』なんて言われたら、サラリーマンとして立つ瀬がないです」

意気揚々と今後のビジョンを語る彼女を尻目に、なるべく離れた席で、一人でビールを煽っていました。すると、見慣れない男性がやってきました。周りの人間は、親し気に彼に話しかけています。「おそらく私が着任する前に、支店にいた誰かだろう」と思って彼を見つめていると、彼から『あ、どうも』と軽く会釈してきました。彼はそのまま、ユリさんの隣に座りました。

 

「彼から自己紹介をされて、どうやら前任の課長のようでした。彼女と被っていた時期は短いけど、たまたま仕事が早く終わったから顔を出したみたいです」

シュンジさん(仮名・40歳)は清潔感があり、端整な顔つきをしていました。この時間帯に珍しく、スーツはよれておらず、ワイシャツの襟もパリッときいています。「良い奥さんと結婚したのね」と左手の薬指を見つめながら分析していました。見た目が悪くないどころか、けっこうハンサムな男性が横に座ったことにより、ユリさんの気持ちは幾分か和らいでいきました。

 

「彼は丸の内の営業本部にいて、近いうちにニューヨークへ駐在するみたいです。久々にお目にかかる、絵に描いたようなエリートでした」

ふと、ユリさんは彼に尋ねてみたくなりました。『あの子、どう思いますか?いきなり独立して、うまくいくんでしょうか』

そう聞くと、『……彼女のことを羨ましく思っているような口ぶりですね。そう思うのは、貴女もそうなりたいからじゃないですか?』という返事が戻ってきました。ユリさんは驚いて、彼を見つめました。

 

▶彼と急接近。2人の行方は…

彼と急接近。2人の行方は…

シュンジさんの言葉に、ユリさんはしどろもどろになりながら返しました。

「そんなことないです。やたら意味不明な自作の肩書きをつけて、小さなメディアにバカみたいなポエムを載せるのが関の山でしょうし……」

 

彼は穏やかな表情ですが、瞳の奥は鋭く光っていました。それは出世レースの中で様々な人間を見てきた者に顕著な、「人を見抜く力」を感じさせました。彼は『大丈夫。サラリーマンにはサラリーマンなりのメリットがありますよ。彼女は良くも悪くも一人だ。こうして同じ釜の飯を食べた仲間に、門出を祝ってもらうことは二度とないでしょう』と言い、こう続けました。

『あとサラリーマンにはもう1つメリットがあります。こうして思いがけず、素敵な女性と出会えることです』

 

この瞬間、ユリさんは初めて彼女のことを祝福しました。こんな出会いも、こんな気持ちになったのも、久しぶりのことでした。途中で彼は元部下たちに連れて行かれましたが、ユリさんの心には暖かいものが残っていました。

一次会で帰宅したユリさんは、スマホを見て驚きました。

次のページへ▶▶高級マンションに住んでいる彼。でも、その実情は意外にも…。道を外れて結ばれる二人は

 

 

 

≪作家・ライター 綾部まとさんの他の記事をチェック!≫

 

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