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【繊細な妻】ほど、モラハラ夫に裏切られ続ける! 何度も信じてしまったのは「HSP気質」だったから

OTONA SALONE / 2024年6月8日 21時0分

夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。自分を大切にしてくれ、本当に優しい人だから結婚をしても幸せになれると信じていたのに、結婚した途端に優しい姿が全て嘘だったとわかり苦しんでいる女性がたくさんいます。

モラハラだとわかっていても、経済的理由や子どもの養育の問題、夫がモラハラが治り優しくなってくれるかもしれないという期待から離婚を決断できない方がいます。モラハラ夫が「お前なんか離婚だ」と言うので離婚を決意しても、実際に離婚の手続きを進めようとすると拒否をされ調停や裁判にまで発展をする。モラハラの闇はとても深いものです。そんなモラハラについて長年に渡りカウンセリングを続けてきた私なりの対策をお伝えしています。

今回ご紹介するKさんは、モラハラ男性には必ずあるハネムーン期の優しさを何度も信じてしまい、別れることができずにいるKさんの体験から「なぜ別れないのか」ということが少し理解できるかもしれません。

 

私が夫を許して何度もやり直してしまうのは謝罪や涙に弱いから

『私は夫がモラハラだということを1年くらい前に知りました。それでも別れを選ばないのは夫がモラハラ時期の後異常に優しくなり、泣いて反省をするその姿をつい信じてしまうからです。

モラハラ時期にはすごい勢いで私を誹謗中傷し、人間として扱われていない、このままでは私は幸せになれないと思い何度も別れを決意しました。でもその度に、夫は泣きながら謝ってきて「2度とKを傷つけることはしない。だからお願いだからもう一度やり直してほしい。」と土下座までするのです。「愛している」「僕には君しかいない」とまで言われると、つい情にほだされて「もう2度としないならやり直す」と離婚を考え直してしまうのです。

私は子どもの頃から他人の感情をとても敏感に感じ取ってしまうのです。相手の謝罪や涙を見ると気持ちが強く反応し、どんなにひどいことでも許してしまうのです。最近知ったのですが私はHSPの特徴にピッタリと当てはまります。』

 

モラハラのご相談者様はHSPの傾向にある方が少なからずいらっしゃいます。

HSPとはHighly Sensitive Personが正式名です。HSPの気質を持っている方は、「繊細さん」と呼ばれ、生まれつき感受性が強く、周囲の環境や他人の感情に対してとても敏感に反応をします。HSPは病気ではありません。その方の気質だと思ってください。

 

【 HSPさんの特徴 】

  1. 深い共感力: 他人の気持ちや状況に対して強く共感します。友達や家族が悲しいと、自分も同じように感じることがあります。
  2.  豊かな感受性: 音や光、匂いなど、周囲の刺激に対して敏感です。例えば、大きな音や強い光が苦手であったり、繊細な味や香りに気づくことが得意です。
  3. 深い思考: 物事を深く考える傾向があります。問題に直面したときには、様々な側面から考え、慎重に行動することが多いです。
  4. 細かい変化に気づく: 周囲の小さな変化や他人の気分の変化にすぐ気づきます。これは、相手が何を感じているのかを理解する助けになります。

このHSPの特徴は、モラハラの加害者にとってとても都合のいいターゲットに当てはまります。

 

 

自分がHSPのモラハラ被害者だとわかった

『夫が大きな声で私を怒鳴る時、私の思考は完全にストップします。とにかく大きな音や声が子どもの頃から苦手なのです。夫の大声やドアを大きな音で閉める音も、テーブルを叩く音も全て恐怖なのです。怖すぎて何も考えられずに、夫の行動がおかしいとは考えられずに、ただその場から離れたいという思いで私は謝り続けるのです。

私が謝れば夫は怒らない、私が「自分が悪い」と言えばこの状況から解放される、その思いがいつの間にか全て自分が悪いんだという方向に変わってしまうのです。自分が悪いから夫は怒り出す、怒らせる自分はいけない人間なんだ。夫に申し訳ない、私は生きる価値がないのに夫が私を養ってくれている、夫に感謝しないといけない、夫のために私はできること全てして尽くさないといけない。夫が私に罵声を浴びせた後、泣いて謝る時もありました。こんな姿を私に見せるなんて辛い思いをさせた、私がこの人を幸せにしないといけない。そう心から信じていたのです。』

 

HSPの傾向のあるモラハラ被害者の方は、モラハラ夫に心理操作されやすい傾向あります。ですからモラハラ夫の意味のわからない攻撃にでさえ、自分が悪い、夫を怒らせないようにもっと頑張らないといけないと考えてしまうのです。

これはモラハラ夫の得意なガスライティングという心理操作がなせる技なのです。妻が現実に起きている状況を湾曲して捉え、自信を失わせ、自分自身を疑わせる行動です。
例えば、「お前が悪いから怒るんだ」「そんなこともできないのか!」といった言葉を繰り返し聞かされることで、妻は自分に非があると思い込んでしまうのです。

その上、モラハラ夫から批判や否定を受け続けていることで自己肯定感が更に低くなります。自己肯定感が低いと、自分は間違っていないと自分を正当化する考えができないのです。そして自己肯定感の低さは、自分のことを必要としてくれる人は誰もいない、自分は価値がないと思ってしまうので現状から抜け出す勇気が持てないのです。

モラハラ夫が泣いて謝ると、その気持ちに共感し感情移入してしまいます。ですからモラハラ夫の言葉を信じ、この人がここまで泣いて謝っているのだから許さないといけない。この人を悲しませることは罪だと思うのです。

HSPのモラハラ被害者のかたは、自分が悪い、だから夫から離れることは裏切りになると思うのです。

 

 

相手の気持ちを慮ることができるだけに、モラハラ後に夫が謝罪したり泣かれたりすると、ついつい許してきてしまったKさん。ただ、それがモラハラをさらに悪化させる結果となってしまっていたという、HSPとモラハラの関係についてお伝えしました。

 

▶ 続きの【後編】では、夫にどんなひどいことをされても離婚する決心ができなかった理由とは? HSP気質があることもあり、自分が受けているモラハラを友人や実家の家族にも相談できずにいたKさん。これ以上傷つかないためにKさんがとった行動とは?__▶▶▶▶▶

 

 

 

≪モラハラカウンセラー 麻野祐香さんの他の記事をチェック!≫

 

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