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更年期女性が陥りがち。「お酒と高カロリーごはんのせい⁉」知らぬ間に進行する「高脂血症」のリスクとは

OTONA SALONE / 2024年7月5日 21時0分

閉経前後の10年間の更年期には、さまざまな不調が起こりますが、「ただの更年期かと思っていたら重大な病気だった……」というケースも存在するのが怖いところです。
とくに知らぬ間に進行する「高脂血症(脂質異常症)」には注意が必要。

そう話すのは、漢方製剤の研究開発を手掛けている碇純子さんです。
今回は、高脂血症のリスクについて解説していただきます。

 

Q.更年期になると高脂血症になりやすくなると聞きましたが本当ですか?

イラスト/lely

A
はい、高脂血症は確かに更年期と密接な関わりがあります。高脂血症の原因は、乱れた食生活や運動不足などの生活習慣、加齢、そして、更年期のホルモンバランスの変化です。

女性は、更年期を迎えると、女性ホルモンのエストロゲンが急減します。このエストロゲンが脂質代謝に関わっていて、エストロゲンが減少することにより、血中内の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪(トリグリセリド)が増えやすくなるのです。

その結果、動脈硬化を促進させ、心臓や血管に負担をかけて、さまざまな病気のリスクが上昇します。

 

 

Q.高脂血症には初期症状がありますか?

イラスト/lely

A
残念ながら、高脂血症には自覚症状がほとんどありません。「黄色腫」という、白っぽい斑点の良性腫瘍が手の甲、ひじ・ひざ、まぶたなどに形成されることがありますが、高脂血症の方に必ず黄色腫ができるわけではありません。

高脂血症では、少しずつ血管の内部で動脈硬化が進行していきます。心筋梗塞や脳梗塞など、重大な病気のリスクを上げるため、発見が遅れると命に関わることもあります。

高脂血症は自覚症状がほぼないため、定期検診で血液検査を受けることがもっとも重要な早期発見方法です。

 

 

Q.高脂血症になりやすいのはどんな方ですか?

Photo:O-DAN

A
高脂血症になりやすい方の特徴としては、高カロリー・高脂肪の食生活、そして慢性的な運動不足です。そのほか、アルコールの過剰摂取、喫煙、もともと肥満の方も高脂血症になりやすいといわれています。

それとは別に、遺伝的要因による「家族性高コレステロール血症」もあります。悪玉コレステロール値が高く、動脈硬化になりやすいタイプで、親族に高脂血症や心筋梗塞を起こした方がいる場合は要注意です。

 

 

Q.高脂血症の予防に大事なことは何ですか?

Photo:O-DAN

A
高脂血症の予防には、まず定期検診で血液検査を受けることがもっとも大事です。そして、食生活は、過食や偏食を避け、バランスのいい食事を心がけましょう。また、定期的にからだを動かすことでも高脂血症のリスクを下げられます。

できれば中強度以上の有酸素運動を毎日30分以上、週合計で180分以上を目標に行うのがポイントです。まずはウォーキングから始めて、プールでの水中歩行、ラジオ体操、サイクリング、ジョギングなどを習慣的に行いましょう。

 

▶つづきの【後編】では、高脂血症が心配な方におすすめの漢方薬について、早く気付くためのポイントについてお伺いします。__▶▶▶▶▶

 

 

<この記事を書いた人>

 

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

 

【参考】
脂質異常症|国立循環器病研究センター冠疾患科
e-ヘルスネット(厚生労働省)「脂質異常症を改善するための運動」

 

 

≪薬剤師 碇純子さんの他の記事をチェック!≫

 

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