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「住んではいけない」危険な土地の特徴って?「異常気象」で被害が出るのはズバリこんな場所【池上彰の未来予測・前編】

OTONA SALONE / 2024年7月22日 18時0分

「世界的に例をみない少子高齢化社会」「異常気象」「終身雇用制度の崩壊」「AIの台頭」

社会の変化のスピードがはやまり、誰しもが未来や人生の見通しが立てられない時代となっている。

日本に生まれること=幸福以外のなにものでもないはずだった。それは、もう過去の話なのか。

 

変化の激しい時代を生きる子供たちを育て、

遠い未来だった「老後」が少しずつ現実味を帯びてきているオトナサローネ読者にとって、

自分たちの将来はもちろん、子供たちが生活する未来の姿を想像するとなおさら不安が押し寄せます。

私たちの、日本の、未来は果たして―。

 

そんな永遠に解消できないような不安の中で生きている私たちに、よりどころとなるようなお話をしたいと思います。

新刊『池上彰の未来予測 After 2040』(主婦の友社刊)で、池上彰先生がつづっている未来の話から、自分たちが、日本が明るい未来を迎えるためには、今からどう行動していけばいいのかを、考えていきましょう。

「未来はこれから創るものです。そう悲観的にならなくて大丈夫ですよ」。帯に掲げられた、池上彰先生のこのメッセージに心が少し救われます。

 

まず気になるのは、最近の異常な暑さからも不安になる方も多いだろう異常気象について。

▶▶▶え、今年もですか?夏に警戒すべき異常気象

「スーパー台風」が毎年のように日本を襲う

梅雨を感じる間もなく猛暑に悩まされている昨今、夏の異常気象として台風への不安も今から尽きません。

 

「2023年7月、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が『地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した』と発言したことが、世界的に話題となりました。

 

さらに気候変動によって、中心気圧の低い強い台風、いわゆる『スーパー台風』が日本に接近する頻度も増加するとみられています。これまでは大型台風といえども、日本の近海にくると急激に勢力が弱まり、上陸するときにはかなり弱くなっているケースが大半でした。

 

ところが今後は、日本周辺の海水温が気候変動によって非常に高くなることで海からの水蒸気の供給が続き、台風が日本まで北上しても勢力が衰えなくなります。つまりこれからは、『スーパー台風』と呼ばれるような大きな被害を与える台風が毎年のように襲来してくると考えられるのです」

 

毎年のように更新される「戦後最大級の台風」。それだけでなく、大雨や短時間強雨の被害も今後増えていくことが予想されている。

 

「日本における気候変動の影響として、大雨や短時間強雨の発生頻度の増加が挙げられます。それに伴って、土砂災害の発生件数も増加傾向にあります。
最近は、『線状降水帯』という言葉を耳にする機会が増えました。線状降水帯とは、次から次へと発生する積乱雲が線のようにつながることによって、数時間にわたって同じ場所に雨が降り続くというものです。
線状降水帯の発生メカニズムにはまだ解明されていない部分もありますが、気候変動が大いに影響していると考えられています」

 

かといって、雨だけを警戒していればいいわけではないのが、地球沸騰という異常気象の恐ろしさだ。

 

「一方で地域によっては、気候変動に伴い雨の降らない日数の増加や積雪量の減少が起き、渇水のリスクも高まっています。渇水リスクと大雨災害のリスクという、相反するように感じるリスクが同時に高まるのが、地球沸騰という気候変動の怖さです」

 

▶▶▶昔の人は実は知っていた。「洪水被害を受けやすい場所」がある!

遊水地を住宅地として開発してきた結果、大雨や洪水の被害が増大

水害が増えている今、住むと危険な場所のひとつが「元々、遊水地だった場所」だという。

 

「遊水地とは、洪水のときに川の水を一時的に溜めるのに利用される場所で、近年では通常時に公園などとしても活用されています。
川に大きく頑丈な堤防を造り洪水が一切起きないようにしようとすると、建設費用も増大してしまいますし、大雨が降ったときにどこかが決壊してしまえば甚大な被害が出るでしょう。

 

だからわざと堤防に切れ目を作っておいて、大雨が降るとそこから水を周辺にあふれさせ、人為的に洪水が起きるようにするのです。霞堤の周辺は遊水地として人が住まない農地にして人命や家屋を守るとともに、定期的な洪水によって、農地も肥沃になるメリットがあります」

 

遊水地があった場所=人為的に洪水が起きやすい場所なのだ。だからこそ、本来そこは農地となっていて、家屋はなかった。

 

「昔の人の知恵で、日本全国にこうした遊水地がありました。しかしそうした生活の知恵が失われてしまい、もともと遊水地だった場所を『こんなに広い土地があるんだから』と住宅地として開発してきたのが、現代の日本社会です。

 

遊水地はいざというときに洪水で水があふれることが前提になっているため、土地の値段も安くなっています。その分、そこに家を建てると、水害で水に浸かってしまうリスクが高いのです」

 

土地の値段が安いからと選んだ場所が、水害リスクが高い場所だったというおそろしい事実も。では、そういう場所に住んでしまっていた場合、どう備えたらいいのでしょうか。

 

前編記事ではスーパー台風と水害リスクが高い場所について触れました。続く後編では、「スーパー台風の備えはどうすれば?」「猛暑で甲子園がなくなる?」ついてのお話を紹介します。

▶▶▶異常気象で変わる未来「スーパー台風襲来」「夏の甲子園がなくなる⁉」【池上彰の未来予測・後編】

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