同じ子育て悩みをもつ親同士は、バチバチの仲になる!?「苦労マウント」の謎が解けたぺアトレ講習
OTONA SALONE / 2024年7月10日 14時0分
東京で4人の子どもと暮らしているライター・岡本ハナです。
長女はADHDと強迫性障害を併せ持ついわゆる発達障害児ちゃん。
自然派ママに「抗うつ剤は死に繋がる」と教え込まれた私は、思い切って断薬。そして食生活の改善を試みました。しかし、これが大きな間違い!長女は何度も「死にたい」という言葉をくちにするほど情緒不安定に……。
ほぼ同時期に始めたペアレント・トレーニングの受講も、合うものがあれば合わないことも。
今回は、初めてペアトレに参加した時の話をします。
【東京こども4人育児日記 #26】
◀前回の話を読む◀『「死んだほうがマシだよ」小1娘の絶叫。親心から、よかれと思ってやっていた “2つのこと” が原因?』__◀◀◀◀◀
「ペアトレ」って一体どんなもの?
児童精神保健科でペアレント・トレーニングの受講をおすすめされた私は「検査と診断に3万円。さらに受講費が3万円なんてツラすぎる」なんてモヤつきながらも、言われるがまま直近の空き枠に予約を入れました。
一体ペアトレがどんなものかも分かっていなかったけれど「ペアレント=両親だから、妊娠している時に受講した両親学級のようなもの?」と、勝手に想像を膨らませていましたが、いい意味でそのイメージを裏切ることに。
どんよりな教室に若干引いてしまうが……
講習初日。教室に一番乗りした私は、他の受講者たちが来るのを待っていました。ひとりふたり教室に入ってくるのをぼんやり眺めていると、あることに気がつきます。
両親学級とは違い、明らかに受講者の年齢層が幅広い!
そして、こんなこと言ったらなんだけど、みなさんちょっと表情が暗いような気が……。
私と同じように子どもが発達障害と診断されている人ばかりだから、そりゃあ気持ちも落ち込むか。それでも、講習内容によっては気軽に話せる人がいたら嬉しいな。
受講者が全員そろったところで、講師が入室。講師はメンタルヘルス領域の資格保有者とのことで、本格的な雰囲気がムンムン!
同じ悩みをもつ親同志、暗黙の了解で絆ができる
2人1組になってペアワークも行うそうで、まずは簡単にみんなの前で自己紹介をする時間が設けられました。
「うちの子は3歳。発達障害だと診断されているわけではないけど、発達の遅れが気になって受講しました。まだ何も話すことができないんですよ」
「自閉症をもつ中学生の息子がいます。3年生頃からいじめにあって、それからずっと不登校で今は昼夜逆転の生活を送っています」
「今年小学校に入学しました。小さな頃から、特定の光や音が苦手で学校生活に支障がでています。感覚過敏なんですよね」
我が家の長女と同じくADHD(注意欠陥・多動性障害)の子どももいれば、ASD(自閉スペクトラム症)の子どもも。また、いわゆるグレーゾーンで発達の遅れが気になったからすぐにペアトレを受講したという人もいました。なかには、かかりつけの医師にペアトレの受講をすすめられてはいたけど、診断後5~6年経ってようやく受講した人も。
子どもの年齢も様々なので、保護者の年齢も幅広い。子どもが発達障害と診断されてからの行動も千差万別だけど、このペアトレに参加している人たちは、なんとなく私が抱えている悩みと近い。
ぺアトレに来るまで、私の子育て悩みは 死活問題だと感じていました。手を洗い過ぎて流血しているのに、まだ手洗いを繰り返しているな。また周りを見ずに走り出して車にひかれそうになったな。きょうだいげんかで、また弟の首をしめたな、とか。
正直なところ、健常児のママ達との会話で聞く悩みは、なんとな~く違う。人の悩みに対してこんなことは言っちゃいけないんだけど…サッカーのシュートが決まらない、塾で上のクラスにいけない、そんな話を聞くと「ずいぶんレベルが高いことで悩んでいるんだな」と羨ましく思っていたんです。
自己紹介をしあったことで、心なしかみんなもやわらかい表情に。私自身も、同じような悩みを持つ親同士と分かり「同志に出会えた」。そんな気持ちがしました。
次回は、いよいよペアトレ実践の話です。
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