「夫の言動すべてに発狂しそう!」これが私には無縁だと思っていた、更年期?
OTONA SALONE / 2024年7月28日 20時30分
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期#108】前編
◆フミさん 53歳
ピアノ講師。幼少期からスイミングを続けている。コロナ禍に更年期を感じ始め対応に苦慮した経験あり
同世代の友達が「更年期で辛い」と悩んでいても辛さが分からなかった
はじめまして。ピアノ講師をしていますフミといいます。現在53歳で、2024年12月に54歳になります。
私は、25歳のときに結婚して、現在は夫と二人暮らしで、子どもはいません。子どもがいないせいか、長く付き合ってきたカップルみたいな夫婦です。といっても、いつまでもラブラブな恋人同士というより、ほどよい距離感を保って安定した暮らしを乱さないようにしている感じです。
子どもがいれば、ケンカをしても子どものために我慢できることがあると思いますが、私たちには子どもというクッションがなく、仮にいま大ゲンカをしたら、二度と関係修復ができなくなりそうな気がしています。
そんな、少し危うい夫婦関係の私ですが、日ごろからスイミングをしていて、心身の健康には自信があるほうです。スイミングは、子どものころから現在まで続けています。おかげで、45歳のときに一度だけ大きな病気をした以外は、あまり病気に悩まされることなく今日まで来ました。50歳になったころから同世代の友達が「更年期で辛い」という話をするようになっても、正直、その辛さがどのようなものか分かりませんでした。
どこかで「自分はこのまま、更年期の症状を感じないかも」と思っていましたが、あるときから、体の変化を感じるようになりました。
「夫のすべてにイラッとする!」これまで経験したことがない苛立ちを感じる日々
体の変化を感じ始めたのは、コロナ禍の生活が日常になった、2021年の秋でした。生理周期が、いつもより長くなったことに気付いたのです。ただ、このときの私の心境は「生理周期は長いほうがスイミングにとってはラク」というプラス思考で、あまり不安に思っていませんでした。
ところが、あるときから「やっぱり私、なんか変だな」と思うようになりました。夫のやることなすことすべてに、イラつくようになったんです。
コロナ禍になるまで、夫は毎日会社へ出勤していました。コロナ禍になり、毎日家にいるようになると、夫の出す生活音や口調など、すべてに対してイライラするようになりました。
例えば、夫はコーヒーを飲むときに豆を挽く段階から始めるのですが、ドリップ時の温度管理でやかんを振るカリカリした音が癇に障るんです。つい最近までは何とも思っていなかったのに、あるときからイラッと感じるようになりました。
これ以外にも、言い出したらきりがないほど夫の言動がストレスで、発狂しそうな毎日でした。いま思えば、私たち夫婦は夫が王様で私がしもべみたいな関係なので、唯一の息抜きだった夫不在の時間が奪われ、ストレスのはけ口がなくなったことも、イライラの一因だったかもしれません。
気分の浮き沈みに倦怠感… 「更年期」の三文字が頭をよぎった
そのうち、イライラだけでなく、ひどく落ち込む日がでてきて、気持ちのアップダウンが波のように、周期的に繰り返されるようになりました。本来、私はあまり落ち込む性格ではなく、周囲からも明るい印象に見られるタイプなので、この状況になったときは「精神的な病気になったかもしれない」と覚悟しました。
合わせて倦怠感も強くなり、ひどいときは一日中寝込んでしまう日もありました。健康には自信があっただけに、自分でコントロールできない状況に、さらに不安が増していきました。
また、私は音に敏感なので、音が原因の精神的な病気かもしれないとも思いました。ですが、音が鳴っていなくても、意味なくイライラすることがあったので、やはり原因は別にあると考えるようになりました。そのとき、友人と話していた「更年期」の三文字が頭をよぎったのです。
▶つづきの【後編】を読む▶ 『「ホットフラッシュかコロナか分からない!」人とは違う、更年期の症状。今まで感じたことがない不調に悩まされ続けて3年が経過』 __▶▶▶▶▶
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