閉経して4年も経ったのに、新たに始まる更年期の症状の数々。「次々と増えて、しんどすぎる…」このまま、付き合っていくしかないの⁉
OTONA SALONE / 2024年8月4日 21時1分
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。
ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです。
前編『「これも更年期の症状? それともただの肥満⁉」48歳から、とつぜん体重が増え始め気が付けば15㎏増。 原因は?』に続く【後編】です。
▶この記事の【前編】はこちらから▶ >>>
【100人の更年期#109】後編
◆ヒデミさん 53歳
26年間勤めた会社を47歳で退職。48歳から始まった更年期の諸症状と付き合いながら、現在はパートで事務職員をしている
入院中で寝ているだけなのにイライラや動悸が止まらない。先生、助けて!
48歳から生理周期の変化が始まったと同時に、体重が急激に増えだしたヒデミさん。重くなった体を支えるため反り腰になり、腰痛に悩まされながらも、痛み止めの薬を飲みながら、コンビニ店員として働き続けました。
そんなヒデミさんが50歳になる寸前、感染性にかかって仕事を10日ほど休みました。さらに、翌月にも同じ感染性にかかり、このときは意識不明で緊急搬送されました。人工呼吸器「エクモ」を使うほど重度の呼吸不全で、3カ月の入院を余儀なくされたヒデミさんは、コンビニの仕事を辞めることにしました。
「3カ月も休むとなると、店は当然、代わりの人員を補充しないと人が回りません。私が休職状態になっていると、思うように人を採用できないと思い、退職を決めました」
会話もままならない状態で寝たきりだったヒデミさんに、さらなる体の異変が起きました。ベッドでじっとしているだけなのに、急にイライラしたり、動悸を感じたり、腰が痛くなったりするようになったのです。ヒデミさんは怖くなり、話ができるまで回復したタイミングで、医師に入院前からの体の変化を話して助けを求めました。そして、血液検査をしたところ、ホルモン値が大きく低下していることが分かりました。
「前回の血液検査時と違って、明らかにホルモン値が下がっていました。医師からも、イライラや動悸の原因との関係はあるかもしれないと言われました」
ようやく、さまざまな体調不良と更年期が結びついたと思ったヒデミさん。漢方薬やホルモン補充療法が体に合わないヒデミさんは、退院後に更年期ケアを目的としたヨガ教室へ通ったり、太極拳を始めたりして対策しました。
「通っていくうち、徐々にイライラや動悸を感じる機会が減っていきました。ときどき感じていためまいやホットフラッシュも、ほとんどなくなりました。ヨガや太極拳で呼吸をととのえることで、血流がよくなる感じがあり、気持ちも楽に、晴れやかになりました」
入力業務の仕事に復帰したばかりなのに手指に痛みを感じるように…
ヨガや太極拳で更年期の諸症状を緩和させながら体力を回復させ、53歳になったころから仕事を再開したヒデミさん。新しい仕事は、入力業務のパートです。
「4歳年上の夫が、3年後に早期退職する予定なんです。退職したら地方にある実家へ戻りたいと夫が言うので、私も付いていきます。その関係で、地方へ移っても続けられる入力業務を選びました」
47歳までシステムエンジニアをしていたヒデミさんにとって、入力業務は勝手が分かる慣れた業務。経験を活かせる仕事に就いて、ふたたび頑張ろうとしていたヒデミさんに、今後は関節の痛みが始まりました。
「キッチンで洗い物をしていて、シンクの角に小指が当たった瞬間、先がとがった物で小指を突き刺された痛みと感電が一度にきたような激痛が走ったんです」
慌てて整形外科へ駆け込んだところ、小指の第二関節が変形するブシャール結節だと診断されたヒデミさん。医師からは、更年期に罹りやすい病気だと言われたそうです。
小指の痛みを感じるより前に、手首の骨にも痛みを感じていたヒデミさんは、現在は小指と手首にサポーターを装着して生活しています。幸い、ヒデミさんのタイピングは小指を使わない方法だったため、仕事は問題なく続けられています。
「閉経して4年近くたちますが、現在も何かしらの不調と付き合いながら生活しています。こうして話しているいまも、実はホットフラッシュが起きていて、後頭部から滝のように汗が流れ出ています。幸い、夫や職場の人が更年期に理解があり、どうしても辛いときは休める環境なので、自分の体調と相談しながらなんとか暮らしています」
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