「それは愛情じゃなくて、支配だから」妻に染みついた、夫の機嫌をうかがうクセは「マニュピュレート」というモラハラが原因だった
OTONA SALONE / 2024年8月2日 15時31分
夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。自分を大切にしてくれ、本当に優しい人だから結婚をしても幸せになれると信じていたのに、結婚した途端に優しい姿が全て嘘だったとわかり苦しんでいる女性がたくさんいます。
モラハラだとわかっていても、経済的理由や子どもの養育の問題、夫のモラハラが治り優しくなってくれるかもしれないという期待から離婚を決断できない方が多くいます。離婚を決意しても、実際に離婚の手続きを進めようとすると夫から拒否をされ調停や裁判にまで発展し、次第に心を病んでいってしまいます。モラハラの闇はとても深いものです。そんなモラハラについて長年に渡りカウンセリングを続けてきた私なりの対策をお伝えしています。
今回は妻の味方のふりをして、いつの間にかモラハラ夫に心理操作をされ孤立してしまったM子さんのお話の【後編】です。
◀この記事の【前編】を読む◀ 自分のことを親身になって考えてくれる、最高の夫だと思っていたM子さん。実は、相手に自信を無くさせる言動を繰り返し、いつのまにか自己肯定感を奪う「マニュピュレーター」だった夫。M子さんはまんまと精神的に支配されてしまいます。 __◀◀◀◀◀
友人からの電話をきっかけにスマホを取り上げられた
『ある日、クラス会のお誘いとのことで本当に久しぶりに友人のマユミが電話をくれました。いつも1人が当たり前になっていましたが、学生の頃の楽しい気持ちが湧き上がり、夫に「クラス会にでたい」と勇気を持って伝えてみました。その途端夫は「君は僕を裏切ったんだな。友達なんかに会って何を話すつもりだ」夫の冷たい目と声に圧倒され、私は何も言い返せませんでした。
そして翌日夫は新しいスマホを私に渡してきたのです。「こんなものがあるからいけないんだね」と言い 今まで使っていたスマホを夫は取り上げました。連絡先もすぐに削除されたので、友人の連絡先もわからないし、友人に私の新しい番号を教える術もありません。私は完全に孤立し、誰にも助けを求めることができなくなったのです。その頃の私は病んでいたのでしょうね。実は助けを求めたいという気持ちも湧き上がらなかったのです。』
M子さんは夫からの洗脳で、友人や実家と連絡を取ることができない状態に陥ってしまいました。
モラハラ夫に洗脳された妻が誰にも連絡を取る気力も無くなったのは、妻の自尊心を徐々に壊していったからです。
自分は無価値で夫なしでは生きていけない、と妻に信じ込ませるように仕向けられていたのです。夫が時折見せる「愛情」と「支配」の使い分けにより、機嫌を伺うクセが当たり前になり、自分の意思で行動することができなくなるのです。
夫は暴言や脅迫を使って、自分に従わなければ何が起こるかを妻に想像させます。その結果、妻は常に恐怖に怯え、夫に逆らうことができなくなります。
夫からの洗脳により、完全に孤立し、他人との連絡を絶たせる、これでモラハラ夫の妻への支配は完成するのです。この時点で妻は自分の意思を持つことが難しくなり、夫の言いなりになるしかなかったのです。
友人が気づいてくれやっと脱出することができた
M子さんの毎日はちょっとした買い物で外出をする以外、家から出ることはありませんでした。流石に新しい携帯番号は実家には伝えたそうですが、特に連絡を取ることもしていませんでした。
そんなある日、実母が突然家に訪ねてきました。
「マユミちゃんがあなたと連絡が取れないって心配しているのよ、何かあったの?」と心配そうにM子さんを見つめました。M子さんと連絡が取れないことを心配して、実家の母に私の様子を見てきてほしいと伝えてくれたそうです。
『友人が私を心配してくれている、私を思ってくれている人がいる、そう思うと、私は張り詰めていた糸がプツッと切れる音が聞こえた気がしました。今までの夫のことを母に話し、友達と連絡を取れないように携帯を替えられたことも、自分以外、君を思っている人はいないと毎日のように言われその言葉を信じ込んでいたと、泣きながら母に話しました。
母はすぐに私の荷物をまとめ、「もう家に戻ってきなさい」と言って私を連れ出してくれました。
夫は実家に乗り込んできましたが、両親が2度と会わせないと言ってくれ、離婚手続きは全て弁護士を通して進めてくれました。』
M子さんを迎えに行ったお母様は、やつれきったM子さんをみて本当に驚かれたとおっしゃっていました。今回は友人が気づいてくれ、お母様が迎えにいくことで解決に向かいましたが、それもなくただ夫の言葉を信じて洗脳されている人は他にもいるはずです。
友人が結婚後連絡をしてこないなど、以前と違う様子があった時はおせっかいだと思わずに連絡をしてみてください。
その行動が1人の女性を救うことになります。
≪モラハラカウンセラー 麻野祐香さんの他の記事をチェック!≫
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「私の体調不良の原因は、夫だったんだ!」モラハラ夫の言葉や態度で、具合が悪くなる「夫原病」に悩む妻たち
OTONA SALONE / 2024年11月19日 22時31分
-
「私の体調不良の原因は、夫だったんだ!」モラハラ夫の言葉や態度で、具合が悪くなる「夫原病」に悩む妻たち
OTONA SALONE / 2024年11月19日 22時30分
-
「流産は信心していないからだ」信じられない暴言吐く毒母を許し感謝する心を持たせてくれた友人の"深い言葉"
プレジデントオンライン / 2024年11月16日 10時16分
-
モラ妻に罵倒され続けても、夫が離婚をこらえる理由とは? 妻のモラハラ気質を見抜く【行動チェックリスト10項目】
OTONA SALONE / 2024年11月10日 19時1分
-
帰宅した夫に「役立たず!」と怒鳴るのが日課の「モラ妻」。モラハラ被害に合いやすい、男性に共通する【5つの特徴】
OTONA SALONE / 2024年11月10日 19時0分
ランキング
-
1「高齢で廃業」店内に放置された犬19匹、ふん尿にまみれ…荒稼ぎしたブリーダー業の末路に「胸が痛い」
まいどなニュース / 2024年11月28日 7時50分
-
2日本株に“トランプ・ショック”直撃か…「関税引き上げ」に国内経済界は戦々恐々
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月28日 16時3分
-
3年収1,000万円なんてこんなもん…42歳で部長に抜擢の〈大企業エリート〉。質素すぎる毎日に、部下「夢がない」「このままこの会社にいても」と絶望
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月28日 7時15分
-
4「俺、無精子症だから」と避妊してくれない彼。生理が来ないことを告げると“まさかの反応”
女子SPA! / 2024年11月28日 15時47分
-
5丸亀製麺、香川・讃岐広島に手づくりを極める研修施設「心の本店」爆誕!! 島民とのコミュニケーションハブに
マイナビニュース / 2024年11月28日 16時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください